■鑑賞日記

基本的に[ネタバレ]に配慮しておりませんので御注意下さい。そして概ね敬称略。

映画『宇宙戦争(2005)』@TV

2009年04月10日 | 映画
素晴らしいコングラを駆使して
謎の侵略者の存在をリアリティいっぱいにスクリーンに展開。
しかし、肝心の『伝えるべきSFとしてのポイント』は逃しているのでは、と感じた。
ダイハードよろしく危機をいくつもクリアする様子を見せて
それこそがエンタテインメントだということなのか。
最後はお決まりのヒューマンドラマにして盛り上げて、ただ『事件』だけがSF風。
侵略者が自滅した理由などは
最後の最後にナレーションで説明しただけ、な印象である。

スピルバーグなのに・・・いや、だからこそ?

コングラの進化にともなって、『ハードに頼りすぎてソフトが置き去り』現象が
クリエイティブ・シーンのあちこちで見受けられるようになって久しい。
表現すべきテーマよりもハイテク映像を作ることが目的化してしまうのである。

この問題と、何でもかんでも家族愛に帰結させてしまうアメリカ映画問題と
ふたつのことを思いつつ、H.G.ウェルズの世界としては残念。

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