常楽院

福島県南会津町 真言宗

収穫の秋

2015-10-08 | Weblog
 実りの秋、大雨で遅れていた稲刈りが始まりました。
 それにあわせて常楽院でも、籾殻もやしが始まりました。朝5時30分に外に出る、空気がピーンと張って寒い。
 一度で燃えますようにと祈りながら、朝露が下りているので大地に薄く籾殻を敷いて、新聞紙とそれよりちょっと厚めの紙をくしゃくしゃにして多めに準備してまとめ、そこに煙突をかぶせて新聞紙に火をつける。燃え上がり煙突が厚いうちに籾殻を煙突の様子を見ながら掛けてゆく。煙突から紫の煙がしっかり上がったらきっと大丈夫、今度は籾殻を足して行く。煙が灰色になって籾殻が焼けて行く。
 一度でうまく燃えてくれるととても嬉しいのだが、2度、3度とやり直しになることもある。そんな時はちょっとがっかりする。
 お昼ごろにこんがりと黒くいぶされた籾殻くん炭が出来上がる。煙突を取り払い、、そのままおくと灰になってしまうので、水をかけながら金の熊手やスコップでくん炭を広げる。 再度同じことを繰り返し籾殻くん灰を作る。そうすると夕方には出来上がる。なかなか大変な作業ですが、きれいな花が咲くと思えばがんばれます。
 くん灰を広げる時に、黒い煙がモクモクとでて眼も喉も大変。住職は喉がいたくなってしまい昨日から二人でマスクをして作業をしています。

 ところで、この季節になると手間をかけた田圃とかけない田圃が、一目瞭然わかっていやだなーと思います。

きちんと管理されている田圃:粟や稗などの草がなく、風で倒された稲も立てられている。


 田の草取りまで手が廻らなかったのか、稲より高く雑草が伸びている。向こう側の田圃は雑草が生えていない。
 歳をとってきて、なかなか田の草取りまで出来ないのかも知れない。もしかしたら人手が足りないのかもしれない。ただ単に手抜きをしたのかもしれない。
 途中までは同じように見えるのに、秋になるとこんな風に結果が眼に見えてくる。あんまりはっきりしすぎて嫌だなーとおもってしまうのです。
 米の良し悪しには関係がないんだろうか?関係ないんだったら、見た目は悪くても楽なほうがいいよなー。

 田圃の向こうの川は、先日の雨で氾濫したところ。こんな所があちこちにあり田圃に濁流が流れ込み砂利や木が入り、借り入れできないところが沢山あるようです。「あと一週間遅いと稲刈りが終わっていたのにな、一年間が無駄になったよ。あと2-3年は田圃にならないな。」と嘆く声が沢山聞かれます。本当に悔しいことです。

 かすみそうさん、そんなにステキな液体があるんですね。楽しみにしています。