
■■■■■■■戦後70年,日本のいま■■■■■■■
■「非軍事の国,日本は世界第7位」
●日本は文化など非軍事の世界国力「ソフトパワー」ランキングの
第8位に選ばれた。これは世界的な国際コンサルタント会社「ポートラ
ンド」が、毎年世界の主要国の政治、文化、教育、外交、企業活動、
デジタルの6分野を評価して世界のランキングを発表している。
■「世界の非軍事の国力ランキング26」■
●戦後70年、不戦の実績が評価されて、アジアでは、日本だけが選ば
れた。因みに中国は30位、韓国は20位だった。
その日本が、おりしも近隣の特定諸国からの侵略に備えて、自衛のため
の安全保障法案の法整備に踏み出した。
■「安保法案●歴史的な成立」
●国民主権のもとに70年の間、何事もなく平穏無事に過ごしてきた
日本中が、安保関連法案の参議院採決で大きく揺れた。
委員長席を囲んでの与野党対決劇は、かってのハマコー以来のもの
で、茶番劇にも似て情けないばかりだった。
委員長問責が否決されて鴻池委員長が再度席に戻る、そして再会を
宣言すると同時に、自衛隊出身の佐藤議員の両手が上がった。
議員席に向けて早く早くと促す様子、脱兎のごとく委員長席に駆け
込む与党議員たち,
遅れをとったとばかりに、あとを追う野党議員、みるみる脹らむ人
垣の山、飛び交う怒号、その人垣を崩そうとジャンプして飛び込む
野党女性議員、殴る蹴る寸前のぶつかりあいの与野党合戦だった。
●良識の府たる権威が大きく揺らいだ、歴史に残る一幕だった。
潜在する有事に際して,国民の安全を守るために不可欠だとする与党。
一方、力なさのせいか対案も出せず,ただ声高かに戦争の危機を煽り
たてる野党議員との、まさしく平行する2極の対決攻防だった。
最近では、力を持つ中間的な是々非々政党が、姿を消してしまった。
勿論,議員の質が低下していることは、政策論議を見てもうかがえる。
■「2者択一で結末がつかない世界」
●最近の国際情勢から、自国の国防をいつまでも他国に依存する事
の非は、国民誰しも判っている事である。
しかし、平和憲法は、今やあくまで平和の象徴であって、国防には
何の効力も持たないという事に、論議が分かれた。
●安保法案の成立は、確かに日本の戦後政策の大転換を意味するが、
顧みれば戦後70年間、戦争なくして平穏にしかも安閑と暮らして来
た事への国民の甘えに対する大きな警鐘である。
加えて今回の法案成立の経過を見て思うことは、政治や民意の対決
的な2極化の傾向に対する危惧である。残念ながら両極に意見する
中庸が失せた。 しかも是か非かの二者択一の選択が、世の中
の主流になってしまった事である。
●非で敗れた方は、やがて失意が募り、時には敵意を持って対抗軸
を形成する。そして相手の一極と永劫に話し合うこともない位、離
れてしまう。
本来,是々非々を重んじるはずのマスコミでも2極化が進む、いくら
言論が自由とはいえ、時事雑誌を取り上げても 極端に2極化してし
まった。 この種の雑誌も、最近では活字不況のさなか極論を書かな
いと、最低売上部数を確保できないという。
「正論」は当然としても「新潮45」「Will][SAPIO]な
どは,私も好きな雑誌だったが、いつしか編集方針が極端に偏向して
しまった。、
中国などは確かに問題多い隣国だが、あすこまで元首があからさまに
バカ呼ばわりされ罵倒されると、先方の国民にとっては面白くないは
ずだ。対決的な2極化は、国交や国民感情までもいがめかねない。
かたや政府筋は,必死で首脳外交の糸口を探ろうとしている時に、果た
してこれでいいのかという疑問が生じてくる。
●全国紙を標榜する大新聞もすみわけでは、2極化の傾向にある。
今回の安保関連法成立の翌日、どの新聞が一番わかりやすく伝えた
かを見るために5紙を買い求めて相対評価を試みた。
あくまで私見だが、ーーーー
評価1番 、読売、
評価2番 日経
評価3番 産経 毎日、朝日(紙質と広告量、文字組の好みは対象外)
産経と朝日は、社説一面コラムなどで2極、先端的な存在である事
は論を待たない。 読売と日経が比較的中庸的であった。)
●かように政治に限らず社会の重要な取り決めが、民主的というル
ールによる是か非かの多数決、いわゆる2択(二者択一)では円満な
道筋が決まりにくくなってきた。
それは成熟化現象とも取れるが、専門家がいうように社会の多様化
現象でもあり一方で進む極端な格差社会化の現象結果でもあろうか。
これは、私どもにとっても、今後の大きな勉強課題である。
■「いま問われる国会議員の資質」
●今回の安保法案の成立の経過をたどると,やはり法案成立の成否は
政権与党の勢力にあった。最終的には,数が全てを征する事を再確認
した。
衆参前回の選挙から現在に至るまで、私どもは,さまざまな議会模様
や政党の力量や、いい加減な議員の行動を間のあたりに見てきた。
後進国が台頭する21世紀、国際間競争熾烈なさ中で,豊かな国を目指
すためには、国としての国際的な政治力を培う事,そして国会議員の
質を高めることに尽きる。国民の負託にこたえうる優れた議員,政党
をどう選ぶか、やはり選ぶ側の気迫が求められる。
●下記は、世界の国会議員の年間報酬の比較一覧である。
あの橋本大阪市長が指摘するように,日本の国会議員は世界一,やはり
取りすぎである。
このほかにも議員秘書や議員宿舎(オフイス)の公費支給がある。
いまの国民の立場からすると税金は上がる,年金は減額される,社会保
障は一層厳しを増す。まずは国民の苦衷を察して国民のために全力投
球して欲しい。
■「世界の主要国の国会議員歳費」(調査当時1ドル80円で換算)
(国名) (議員平均報酬)
●日本 2,200万円 ●
●米国 1,570万円
●英国 970万円
●ドイツ 1,130万円
●カナダ 1,200万円
●韓国 800万円
(資料NAVER256)
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