■■■■■■■■■■■■晩夏■■■■■■■■■■■■
■「9月(長月)の歳時記」
●季句 秋ちかき心の寄やよ四畳半 芭蕉
秋近し黄な斑出来て葉鶏頭 龍之介
●季語 残暑、秋暑、秋めく,金秋、三秋、秋立つ、秋澄む、重陽
●時候 白露 秋分 秋社、仲秋 秋めく 秋涼 秋の夜 秋長
・秋は、秋分から12月23日ごろまで。
●祭事 震災記念日(1日)敬老の日(17日)秋分の日(23日)
逆髪祭(陰暦23日) 運動会、学園祭、秋行楽
●味覚 かぼちゃ、枝豆、葡萄 栗 無花果 秋茄子、里芋,オクラ、
●草花 秋桜、金木犀 芙蓉 萩の花、萩、野菊、すすき
●挨拶 新涼の候、初秋の候、涼秋の候
■■■■■主な日本内外の行事(長月)■■■■■■■■
1日 八朔) 献茶祭・宇治神社 新学期、
1日 (防災の日)二百十日
5日 ●東京パラリンピック閉会式
7日 白露)
9日 重陽の節句
10日 二百二十日
13日 十五夜
14日 ●国連総会開幕(ニューヨーク)
16日 ゴルフシニアオープン(山梨)
19日 彼岸の入り
20日 体験型観光の世界会議(北海道)
20日 敬老の日
21日 十五夜
23日 秋分の日
25日 国民体育大会(三重)
26日 彼岸の明け
26日 ドイツ連邦議会と下院選挙
30日 管総理任期満了
■■■■■タイの行事■■■■■■■■■■■■■■■■
●ナラティワート祭り(ナラティワート県)
■■■■■■■■■■■■チェンマイ慕情■■■■■■■■■■■■
●最後にチェンマイを訪れてから、早や5年が経つ。
1999年にチェンマイ・ロングスティプロジェクトに取り組んで以来、約
15年の間にほぼ25回ぐらい往復した。想い出は尽きない。
チェンマイはタイ第2の都市と言われ、タイ北部を代表する古都である。
街の二方を低い山岳で囲まれ、京都と趣を一にする。
人口はチェンマイ県が約160万人、その中のチェンマイ市が約16万人、こ
の街には今、米国人約5千人、欧州人約5千人、日本人約4千人の外国人
が定住する世界でも珍しい先進的な国際都市でもある。
●その端緒と言えば、古く1955年に始まったベトナム戦争にある。南北ベ
トナムの統治をめぐるこの戦争は、北はソ連、南は米国を巻き込んだ南北
陣営の代理戦争となり多くの若い米兵が参加した。
彼らは暫くベトナムで戦闘すると、1ヶ月の休養のために隣国タイの北部
チェンマイの病院やホテルで過ごし、生気を養ったうえで再び戦場に戻る。
その戦争の死者は、両陣営で数百萬人と言われるが、米国は1972年のパリ
協定でベトナムから撤収し、長い戦争は終結した。
このベトナム戦に参加した若者達は、米国に帰って仕事につき、やがて定年
を迎える。そして青春時代を過ごしたチェンマイを懐かしんで、ここを
第二の故郷として住み始めるという。
●様々な海外の人々の思い出を秘めた古都チェンマイは、古い城壁に囲ま
れた旧市街を中核にして、四方に広がる。
●この城壁の中には、由緒ある仏閣が200寺程あり、観光には事欠かない。
●北の山麓には、世界的なリゾートホテルが散在し、欧州や中東の王侯
や富裕層のひとびとが長期滞在する。
●街から南へ車で20分ぐらいのところに、旧い2階建てのチェンマイ空港
がある。朝早くから夜遅くまで毎時、首都バンコクまで大型機が発着する。
所要時間は約70分、この空港で国際便の搭乗手續もできる
。
●街の東側を南北にピン河がながれる。これまた京都の鴨川に似たたたず
まいである。ピン側の周辺には、東南アジア一を誇る花市場があり、早朝
から朝市で賑わう。
●ピン側川の東側には、アートギャラりーやカフェの古い町並みが旅愁を
誘う。チェンマイの伝統的な雰囲気を伝える「ワロット市場」も異国情緒
で素晴らしい。
●NGOタイ国際財団とタイ政府観光庁の肝いりで、世界の旅行業者を招き
毎年のように「チェンマイ・ロングスティのセミナー」が開催され、私も
講師として参画した。その後は分化会が開かれ、日本のシニア事情につい
て市場データを分析しどうすれば市場が拡大するか、戦略的な討議が続いた。
●タイロングステイ最盛期の、想いでに残るロングスティセミナーの数々である。
●因みに、タイ貨幣バーツの円との兌換率は、嘗ては日本円が、バーツの
約3倍だった。10万円で30万円の現地生活ができるというメリットが
あったが、いまは、タイの中進国化とタイバーツがドルとリンクしている
ため円安に振れると、たちまちタイでは兌換率が落ちて暮らしにくくなる。
まさに国際都市が国際経済の罠にはまるケースが起きて、チェンマイロング
ステイの魅力が失せるという悲しい現実が噴出した。
●定年後の老後をチェンマイロングスティに託した人たちは、その後20年を
経て 果たしてどうなったか、詳しく知る由もないが、この5年間政府の施策
は、海外の移住政策から、国内の地方移住に大きくシフトしてきた。
かくして、伝統を秘めた古都チェンマイにも、コロナパンデミックの潮流が
押し寄せ、かって栄華を誇ったロングスティの時は去り、また静かな古都の
たたずまいに戻る感じである。其処には、言葉で言い表せない哀感が漂う。
アフターコロナには、もう一度、チェンマイを訪ねたい。
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