
■■■■■■■■「戦後昭和の哲学と覚悟」■■■■■■■■
■「下山の夏」
●今年3月 16年に及ぶNPOの仕事から離れて、人生初の定年、
いわゆる第2の人生なるものをスタートしたところだ。
現職の定年後 すぐNPOを立ち上げたために、一般の人より本当
の定年が16年遅れでやって来た、遅かりし下山という訳である。
長年にわたる仕事のドキュメントや、デジタルフアイルの整理に加
えて長年世話になった公式ドメイン(コンピュータ上の住所の事)や、
メールアドレスの変更手配に時間をとられて、あっという間に、4ヶ月
が経過してしまった。
■「戦後昭和への回顧」
●気が付けば、もう8月である。
毎年の事ながら8月になると、なぜか「戦後昭和」の様々な思い
出が甦ってくる。あの終戦からもう71年になる。 当時の少年たち
は、いま生存していれば、少なくとも80歳を越える事になる。
●私が中学2年の夏,1945年昭和20年8月15日, 屈辱の敗戦
を迎えた。
そして今年もまた、わたしども日本人にとって決して忘れることの
事のない、日本敗戦の日がやってくる。
●敗戦直後の焦土と化した敗戦の街々から、人々は再興を目指
して立ち上がつた。そして、ただひたむきに走り続けついに世界
経済第2位まで、のぼりつめる事になる。
その昭和の輝かしい偉業の足跡は、いまも世界史に語り継がれ
ている.
●その戦後昭和が終焉して平成になり、それから既に28年がたつ。
戦後昭和を築いた歴戦の戦士達は、とっくに定年を迎え、次世代
の団塊にシフトしたのもつかの間「失われた20年」という大低迷時代
に突入。
その間、政治の混迷で経済や外交は翻弄され,日本は極度に疲弊
した。そして安定政権の出現で、ようやく愁眉を開いた所だ。
■「日本の再起点」
●私も戦後昭和人の端くれの一人だが、いまある日本の再起点は
何かと問われれば、紛うことなく「大東亞戦争の敗戦」だと答えたい。
●戦後の渇望社会の中で、戦後の経済を一から構築した人たち。
いまでいえば、90歳以上の人達のひたむきな努力に 脱帽である。
その確証の一つに「月月火水木金金」(ゲツゲツカースイ,モクキン
キン」と言うフレーズがあった。
これは一週間を7日、フルに働くぞいう意欲を込めて熱唱した戦後
企業社会のスローガンでもあった。
今から思えば、愚痴もいわずみんなよく働いたもんだ。
だからこそ敗戦を再起点にして、戦後昭和の経済が拡大し、いまある
麗しくも巨大な日本ができたと思う。
■「移ろふ戦後昭和」
●「戦後昭和の哲学と覚悟」とは、史家で作家の半藤一利さんが、
戦後昭和の再興に貢献した日本人を称賛した言葉だと記憶するが、
そこでまず求められるのは、この先人たちが培った「戦後昭和の哲学
と覚悟」を、現存する日本人の私たちが、どう心に刻むかである。
しかし現実は、自分本位の現実主義がまかり通る。
目先で移ろふ人がいかに多い事か。
昔と違ってあらゆる情報が手近に入る世の中だけに、現実逃避する
事になるのかも知れない。改めて温故知新が求められる所以である。
■「日本の命運と命題」
●この日本の戦後昭和の輝かしき再興の歴史と知恵と哲学と覚悟を、
・どう次世代に継承していくか、
・また次に続く世代がこれをどう伝承していくか、
これがこれからの日本の命運を決める事になる。
まさにこれこそが、当面の日本最大の命題だと思うが、どうだろう。
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