■■■■■■■■■終戦記念日に想う■■■■■■■■■
今年の終戦記念日は、何時もと違う。
2万人を超える犠牲者を出した東北大震災と重ね合わせて,戦争と戦後昭和
と震災を改めて考えなければなるまい。平和を標榜するだけで生きていけ
る時代は去った。
「なぜ戦争をしたのか」
●戦後66年、今年も終戦記念日の8月15日がやって来た。
この戦争で,われわれは300万人を超える日本人同胞を失った。毎年それな
りの感慨にひたるが,いつもの事ながら自問するのは「なぜ日本人は戦争を
したのか」しかし, いまだ明確な回答は見出せないでいる。
●戦前から日本では総じて、政府やお上に疑いなく従う習性があったよう
に思う。しかし国民主権の戦後も、残念ながらこの傾向は続く。
ある識者は日本人の平和ボケと警鐘を鳴らすが,考えさせられる事象である.
「植民地からの独立」
●日本の敗戦を機にアジアでは,インドネシアはじめラオス,カンボジア,ビ
ルマ(現在のミヤンマー)が、オランダ,フランス,英国の植民地から独立
に向けて動き出しそれぞれ独立を勝ちとった。
いろいろ評価は分かれるが,日本の戦争が独立の契機になっただけに東南
アジアの国々では,日本に親愛の情を寄せる人たちは極めて多い。
●タイは 周辺諸国が欧米の大国に征服され植民地になる中、太平洋戦争
でも毅然と孤高と独立を誇り高く守り通してきた。世界でも稀有な存在
だ。そして日本との友好関係は既に6世紀に及ぶ。
「戦後昭和と震災と日本の難問」
●戦後すぐに生まれた団塊世代はざっと700万人、おりしも定年退職
のさなかにある。この世代は,戦後成長期の日本にあって中心的な役割を
担い「一億総中流」と言う右肩上がりの経済成長に大きな貢献を果た
した。
●しかし戦後66年,沖縄基地や尖閣竹島問題,隣国中国の台頭,そして20年
に及ぶ日本経済の停滞、財政の危機など難問山積,そんな折に想定外の大
地震と原発事故が日本に襲い掛かってきた。
●作家の野坂昭如さんは著書の中で 「省みれば被災地だけじゃない。
都会も紙一重で明日は焼け跡じゃないか。文明に囲まれ物質的豊かさの
中で暮らし,飽食の時代とやらを過ごす。しかし全て砂上の楼閣」
すなわち原発で電気はガタガタ, 食べ物は自給率39%で外国任せ,大事
な事を日本人はどこかに置き忘れてきた。そこで日本人全員が一度立ち
止まって、真剣に考える時が来たと警鐘を鳴らす。
●最近,甚大な被害をうけた東北の村や街に,ようやく復興の兆しが見えて
きた。そして瞬時にして家族も家も仕事も失った人々の我慢強さに, 日本
人の原型を見た. 改めて震災を日本再生の転機と捕らえ、国を挙げて取り
組む態勢が望まれる。
タイをはじめ戦後独立を果たした友好国は,日本の迅速な再興を願ってい
ると聞く。
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