みどりの日

５月４日、みどりの日。
爽やかな風の吹く、心地よい一日となりました。

先日の昭和の日と同様、いや、それ以上にこの日は数奇な運命を背負わされた一日と言えるだろう。

僕がこどものころ、憲法記念日とこどもの日に挟まれたこの日は憎悪の対象だった。
お前さえ休日なら…と疎ましく思われるかわいそうな一日。

あの頃は学校は土曜日も半日授業があった。
ハッピーマンデーなんて洒落たものも無かったから、三連休なんて夢のようなもの。
憲法記念日が土曜日、こどもの日が月曜日にならない限り三連休にはならない。
そんな並びは何年に一度あるというのか？
だから、この日に悪感情を持つ人が多くても不思議はない。
まあ、彼が悪いは訳ではないのだが…
よくできた兄と弟に挟まれたかわいそうな次男と言った感じ。
…こどもには夏休みも冬休みもあるのに、ひどい言いようだったな…

そんな次男坊も成長し『国民の休日』という休日になった。
ただ、「祝日に挟まれた平日を休日とする」という、なんとも中途半端な日。
まるで、期限付きの派遣社員のよう…
日曜日が憲法記念日だと、振替休日になってしまう。
しかも、土曜日が休日になって、ハッピーマンデーもできたので、三連休のありがたみって随分軽くなってしまった。

そうこうする内に、漸く正社員、もとい、正規の休日になれた。
ところが、名前が「みどりの日」と言う、他の人のお古。
…彼にどんな業があるというのか…

我が身に置き換えるとぞっとするようである。
何の瑕疵もないのに疎まれ、兄弟と比較され、不安定な日々を送らされ、他人の名を名乗ることを強要され…

大人になった僕は５月４日に深い憐憫の情を禁じ得ない。
胸を張れ！５月４日。
堂々と二代目『みどりの日』を名乗ればいい。
新緑の候をつかう５月こそ、『みどりの日』に相応しい。

画像は別府沼公園そばの麦畑。
青々とした麦の穂。
天を衝くみどりが目に痛いほど。
みどりの日に相応しい、でしょうか？
５月４日に捧げます。

…そう言えば…
ぐんまちゃんも二代目でしたね…
最初はゆうまちゃ…