心證寺住職のブログ

諸天昼夜 常為法故 而衛護之 諸天善神に護られて

キリシタン灯籠?いえ、お地蔵さまです

2014年11月13日 | 心證寺


境内にある六角灯篭。柱の根元にお地蔵さまがいらっしゃって、通る人を見守ってくださっています。

ところで。全国各地に古田織部が考案した織部灯籠という灯籠があって、別名切支丹灯籠と言うそうです。
台座がなく四角の柱が直接地面に埋められ、火袋の下が丸く膨らんで、十字架を思わせるとか。柱の根元に彫ってある仏像が、キリストやマリア様のように見えるのだそうです。

切支丹灯籠とされる灯籠(静岡市)

切支丹灯籠とされる灯籠(新宿区)



うちのは、どうみてもお地蔵さまだね。

 

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如意輪観音

2014年11月12日 | 路傍の仏


7~8年前、境内に迷い込んで居ついた犬を飼うことにしたが、若い犬で、元気にあちこち散歩に連れ歩いた。散歩の途中、方々の集落で大切にされている石仏を拝むことができ、これもその一つ。立てた片膝に肘をつき、掌を頬に当て首をかしげてもの思いするお姿は、如意輪観音と思われる。いかにしたら人々を救えるかと思案していらっしゃる。膝の上で印を結び、大切そうに持っていらっしゃるのは如意宝珠。意のままに福徳をもたらすという。左手を挙げ、指先で法輪を支えていらっしゃるはずだが、生花の陰で見えない。仏さまは長い年月を経て角が丸くなっていらっしゃるが、祠や台座は新しくされて、お供えの花も新しい。区画整理で場所が移ったのだろうか。時代や環境が変わっても、祈りの気持ちは伝えられているようで、いいなあと思う。


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馬明菩薩

2014年11月11日 | 路傍の仏


旧尾西市の小さなお宮さま。津島神社と秋葉神社を祀ってある。その境内に小さな祠があって、のぞいてみると、厨子に彩色の神像。新しく修復されているようだ。
白馬にまたがっていらっしゃる。馬鳴菩薩だろうか。馬鳴菩薩は、養蚕の守り神として各地で信仰されているが、このあたりでもかつては養蚕が盛んだったのだろうか。馬鳴菩薩は、六臂で桑の枝や繭玉、養蚕の道具を手にしていらっしゃると聞くから、他の神様仏様かもしれない。どんな由緒があるのだろう。

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イモ虫

2014年11月10日 | 自然の営み


境内のネズミモチの木の下に、アズキより大きな黒いフンがポロポロ。上を見ると裸になった枝が何本もつくんと空を指している。これは、と思って探してみると、丸々と太った緑色のいも虫が6匹も。尻の先には1cmくらいの角。サイドには斜めに白い縞もようと斑点。長さも太さも私の人さし指ほどある。調べてみたら、スズメガの幼虫のようだ。今の季節だと、葉をしっかり食べて成長したあと、地面に降りて枯れ葉の下でさなぎになって冬を越し、春に羽化するそうだが、いったい何羽が春の空に羽ばたけるだろう。強い風に吹かれて枝から落ちたり、カラスに見つかって運び去られたり、地面に降りてもうまく隠れ場所を見つけられなかったり。いろいろ考えるけれども、どうなるにしろ、そのままにしておくしかない。手出ししないで、ときどきは気にして見ようと思う。

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法灯継承式

2014年11月09日 | 日蓮宗

木曽川町黒田の日蓮宗妙君寺で今日、住職交代の法要「法灯継承式」が行われ、参加してきました。
法灯継承とは、お釈迦様の教えを守り広めるためにともされた灯明を、絶やすことなく受け継いでいくこと。
妙君寺さまは、昭和の時代に開山のお寺。檀家を持たないところから始まって、歴代のお上人さまを慕って多くの信者が集まり、今では、お釈迦さまの教えと人々の祈りが生きていると感じられるお寺になりました。
当山もそんなお寺になるよう、精進していきます。
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無量光山 妙君寺

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閏月

2014年11月08日 | 自然の営み

昨日は、旧暦の閏九月十五日。きれいな月でした。
閏九月があるのは、171年ぶりとか。
旧暦の暦法は、複雑で、正確な天体観測も必要で、素人には計算がむずかしいけれど、月の満ち欠け、潮の満ち干き、季節の巡りなど自然の動きと、農耕や漁など人の営みとがぴったりと一致する。大自然の呼吸のなかで生きてきた人々には、理にかなった、なくてはならないものであったが、都市生活者には、非合理なものになってしまった。
人工的な照明がなかった時代には、月のない夜は真っ暗で、夜道を歩くのもままならない。神仏の祭礼は、満月の夜に営まれることが多かったと柳田国男が書いていたような気がする。旧暦の七月十五日は満月だから、盆踊りも必ず満月の夜だった。
せめて、今日は満月だとか、大潮だとか、また新しい月が始まったとかくらいは、忘れないでいたい。

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日蓮聖人の石像

2014年11月07日 | 路傍の仏


一宮市開明駅近くの集落の中、日蓮聖人の石像が建っていらっしゃる。3mくらいの築山の上、通りすがりに、はじめは、お地蔵さまかと思ったけれど、石段を登ってみると、台座に井桁に橘が彫られ、左手に経巻、右手に数珠を握っておられ、間違いなく、大聖人でいらっしゃった。東方を向いてお立ちになるお姿は、遠く安房国小湊を望んでいらっしゃるのだろうか。傍らには、日蓮宗の法号を刻んだ古い墓石もあり、信仰心の篤い家の方々がお建てになったものであろう。近くには、三十三観音のお堂やお地蔵さまの祠、神さまの祠なども大切に守られていて信仰が身近にある土地がらと思われた。
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路傍の仏

2014年11月06日 | 路傍の仏
当山から歩いて5分くらいの住宅地の、さるお宅の前に小さなお堂があって、仏さまが祀ってある。
わたしが通っていた保育園のすぐそばで、その頃からあったのを記憶している。もう、50年近くも前の話。そんな頃は、気にも留めなかった。最近やっと、周りを見られるようになって、よく見ると、馬頭観音さまであった。左の一体は、3つのお顔に6本の腕、法輪や斧を手に、頭に馬の顔がついていて、馬頭観音さまとよくわかる。まん中と右は、形がほとんど失われてしまっていて、よくかわからない。しかし、目をこらしてよーく見ると、まん中の仏さまは、3つのお顔があったようにも見えるし、右の仏さまには、何か刻まれていた線が見える。空襲で破壊されてしまったのであろうか。それでも、大切に守られ、受け継がれている仏さまである。路傍の馬頭観音は、農耕や宿駅の伝馬で働いた馬の供養として祀られることが多いという。

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2014年11月05日 | 心證寺
わたしがご縁をいただいた仏さま、神さまのことを書いていきたいと思います。
写真は、当山境内にいらっしゃる古い石仏です。
地面すれすれの低い目線からですが、見守ってくださっています。


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