昨日は、旧暦の閏九月十五日。きれいな月でした。
閏九月があるのは、171年ぶりとか。
旧暦の暦法は、複雑で、正確な天体観測も必要で、素人には計算がむずかしいけれど、月の満ち欠け、潮の満ち干き、季節の巡りなど自然の動きと、農耕や漁など人の営みとがぴったりと一致する。大自然の呼吸のなかで生きてきた人々には、理にかなった、なくてはならないものであったが、都市生活者には、非合理なものになってしまった。
人工的な照明がなかった時代には、月のない夜は真っ暗で、夜道を歩くのもままならない。神仏の祭礼は、満月の夜に営まれることが多かったと柳田国男が書いていたような気がする。旧暦の七月十五日は満月だから、盆踊りも必ず満月の夜だった。
せめて、今日は満月だとか、大潮だとか、また新しい月が始まったとかくらいは、忘れないでいたい。
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