時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

呼びとめるモノ

2014-09-04 | 古い建物 のこと



わたしの袖を引く 古いものたち。

 

街で出逢った古い古い土蔵。

最早、時間の問題かな・・・。
修繕されて甦ったらいいな。

それにしても、ここまでよくぞがんばりましたね!と声を掛けてあげたいね。

この土壁のぽろぽろ具合をみていたら
昔話の「ねずみのよめいり」を思い出した。

ものごころついた頃、買ってもらった「ねずみのよめいり」の絵本。
あの絵本はもうないけれど、とてもすきだったので
絵の持つ温度は今もわたしの中に残っている。
ちぎり絵のようなタッチで、マットな深いねずみ色が印象的。
とてもかわいい挿絵だったなあ。
あの絵本にまたどこかで巡り合えたらいいな。

ちなみに、あらすじは・・・

ねずみの親が、世界で一番強い者に娘を嫁がせたいと思い
太陽やら雲やら風やらを廻ったのち、
「土壁さん」に娘を嫁にもらってくださいと言うと

「いえいえ、なにをおっしゃいます。
ねずみさんは簡単にわたしを齧って穴を開けてしまいます。
世界で一番強いのはあなたたちねずみさんです。」

ということで、娘はやっとだいすきなチュウ吉さん(だったか?)
との結婚を認めてもらえる。 めでたしめでたし というお話。

子どもたちが通った幼稚園の舞踊劇にも
「ねずみのよめいり」の演目があって
うちの次男坊も「雲さん」の役をやったものだ。
あれは、10年前なのねえ。

いやはや~。
この古い土蔵に積もった時間の長さに想いを馳せてみれば

小さいわたしが伊丹のつり池の家で
あの絵本をひらいていたあの時間も
今はムズカシイ次男坊が
幼稚園でカワイイ舞踊劇を演じていたその時間も

すべてほんの一瞬の、そしてついこの前の出来事。

時間はフシギだ。

ここで流れる時間。そこで流れる時間。
どれも同じ時間のはずなんだけれどね。


たまたま出逢ったひとつの土蔵が
わたしに授けてくれる こうして想いを廻らせる時間・・・

これもまた、フシギなエニシを感じます。

 

 

 


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