早起き恒例朝さんぽへ。
暦がぐるりと巡って
父が旅立った朝から一年。
一年前の前夜、新幹線に飛び乗って夜中に病院に着いた時
「なんだ、来たんか」とちょっと嬉しそうに苦笑いした父。
「死ぬんはムズカシイなぁ」と父らしく軽口。
「大丈夫だよっ」と言うわたしに「だいじょうぶ 言うな」となだめるように静かに笑った。。
姉とふたり、朝まで父の手を握って過ごした。
だんだん、だんだん、遠くへいくのがわかった。
最期に自分の口から出る言葉は
ありがとう しかなかった。
何度も何度も ありがとう
父の最期を思い出しながら朝の緑の空気を胸いっぱい吸い込む。
公園のすきな場所をぐるりと歩いて
自転車を停めたベンチまで戻ると…
えっ?
ベンチにぽつんとレイバンのサングラス。
目を疑う。
レイバンは父の代名詞ともいうべきサングラス。
さっきはなかった。よね?
それとも気づかなかっただけか。
父のすきだったレイバンとはカタチが違うし、そもそも誰かの落とし物には違いないけれど
レンズにはRay-Banの文字。
これは、やっと届いた父からのサインだと思っておこう。
あっちですきな映画でも観てるかな〜