時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

戦艦「三笠」に乗船す。

2015-08-17 | essay



先日、久しぶりに横須賀の姉の家を訪問。
娘とふたり 電車で日帰りの旅。

横須賀・・・
う~ん。海以外の名物といえば
どうも軍事モノがほとんどなんだなあ。あとは、海軍カレー?

数年前に訪れた横浜の「氷川丸」内部をたいそう気に入っていたムスメに
「三笠」は軍艦だけど・・・行ってみたい?
と訊ねてみると船の中を歩けるなら行ってみようと云う。
というわけで、せっかくなので観光地としても有名な「三笠公園」へ。
「記念艦 三笠」に乗船してきました。。。


歴史の勉強・・・と思って入ればみえてくるものも違います。
日露戦争時、東郷平八郎が指揮を執ったこの大きな戦艦。。。



 
戦争の足跡を感じるものには・・・いつもざわざわと心を揺さぶられます。
勝とうが負けようが、いつの時代も戦争は殺し合いの狂気。

船内に展示されていた戦没者の写真や遺品・・・。
「英霊」と呼ばれようが、たいせつな命を理不尽に奪われたことに変わりはない。
ひとりひとりにご遺族がいらっしゃるわけで・・・。
それぞれの後世に想いを馳せます。

こうして実存しながら黙って歴史を物語っている110年前の戦艦は、
何にも変え難い生き証人。
本物からは、迫力を伴ってそのままの真実が伝わってきます。





急遽、勉強不足のままに訪れてしまったので、
帰ってからHPで戦艦の歴史を改めて紐解いてみると
大正14年、この場所に記念艦として固定された後、
この戦艦もまた、時代に翻弄されたことがわかりました。

太平洋戦争後、アメリカ軍の指示の元、マストや大砲などはすっかり取り払われたそうで・・・。

横須賀市から管理を委託された民間企業は、それらをすっかり売り飛ばしてしまい
なんと、甲板上にダンスホールや水族館を建て、遊興施設にしてしまっていたとのこと。
そんな時代もあったのですねえ。

現在の姿が復元されたのは昭和33年になってからなのだそうです。
今あるマストや煙突は正確に復元されたものなのですね。


船内で、とても印象的だったもののひとつに、部屋いっぱいに広げられた軍艦旗が。。。

終戦時に、アメリカ軍によって持ち去られていた巨大な軍艦旗が
戦後70年のこの夏、誠意により返還されたとのこと。
そういえば、ニュースで観たことを思い出しました。

「三笠」ではなく「戦艦 朝日」に掲げられていたという大きな旗。
展示されていた巨大な実物の旗は
なんだかとても生々しく、とてもカメラを向けられませんでした。

 しばし、もの想う・・・真夏の軍艦体験でありました。


 
 

 


 


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