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絵本「根っこのこどもたち 目をさます」

2015-06-06 | 本 のこと



以前、図書館で見つけて、とっても気に入ってしまった絵本「根っこのこどもたち 目をさます」
このたび、古本屋さんでまた出逢いました。

原書は、1906年に描かれたドイツの絵本。



100年前でも、自然の営みは同じです。

春がきて、目を覚ました根っこのこどもたちは「土のお母さん」に見送られ
外界へと出て、野原を彩り、たのしく夏を過ごします。

冷たい秋風が吹き始めると
根っこの子どもたちは、みんな「土のお母さん」の元へと急ぎます。


秋風に追われ慌てて家へと帰る子どもたちの表情がなんともいいのです。

お母さんに出迎えてもらってほっとする子どもたち。。。

この絵本に最初に出逢ったとき、じんわりしてしまって
このおかあさんのようでいよう!!と思ったものです。

子どもたちも成長し、出迎えて抱き寄せる小さな子はもううちにはいないけれど
ココロは、いつまでも「土のお母さん」のようでありたいと
やっぱり今も思います。

娘が小学生のころ、遊んで帰ってきた夕方に
「おかあちゃん!今日まだだっこしてないよー!」と
ふいに思い出したようにぎゅーっと抱きついてきたことを
昨日のことのように覚えています。
懐かしくなって
中学2年になった娘に
「ついこの前までそう言ってたよね~!」と言うと

この前なんかじゃないヨ~!何年も前! と照れつつ訂正されてしまいました。
でも、覚えてはいるのね~。

親には、「ついこの前」 なんだけれどな。

子どもの手が離れていくのは自然なことだし
頼もしいことなのだけれど・・・

いよいよ、末っ子までもがおとなへの入口に立つ背中をみると
やっぱりちょっとサミシイものです。

この絵本を久しぶりに手にしたら

今度は秋風に心細くなる根っこの子どもの気持ちのほうに
ココロがシフトしてしまったようです。

「土のおかあさん」の域に達するには
まだまだ修行が足らないようです!?

 





 


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