巴里の中心で、ワンとさけぶ

笑いながら一気に読んでください! 愛犬・ラブラドールとのドタバタ巴里暮らし

ソラマメの脅威!

2006年05月17日 07時14分40秒 | Weblog
「おかあさ~ん、ジュエルの背中からおマメ出たよ」と娘がさけんでいた。フランス語で教育を受けているから、日本語のほうはかなり怪しいんです。だから、また何かおかしな日本語喋ってるなぁ、と思いつつ、近づいていくと、本当にあったんです。ひと粒のソラマメが!!! 
「あのね、ジュエルが背中掻いてたら落っこちた」娘はそう状況説明。で、私は無防備にも少し緑がかったグレーのソラマメを指先でつまみ、よーく見てみました。んで、「ギャー! チックー!」と絶叫! な、な、なんとソラマメはフランス語ではチック(Tique)訳すとダニだったんです。
 うかつでした。一日に三回もお風呂に入るし、よくブラッシングもしてるから、ダニもノミもいるわけない、と思い込んでいたのに……。しかも、たっぷり血を吸われてダニはすでにパンパンにふくれあがってる状態。んで、ジュエルはかゆかったのか、後ろ足の爪でしつこく掻きむしって、ダニをこそげ落としたらしい。だから、肝心のダニの口の部分が皮膚に刺さったまんま、患部はぷっくり腫れていました。
 実は去年の5月、私たちは直接の知り合いではありませんが、パリ郊外に住む日本人が飼っていた5歳のゴールデン・レトリバーがダニによる麻痺症で亡くなってるんです。たかがダニ、されどダニ。すっごく恐ろしいんです。それを咄嗟に思い出し、私はヤレヤレって感じで寝そべるラブを抱きしめ「やだ~、ジュエル、死なないで~」とひっしで訴える(大袈裟か)。
 それからわが家の必読書となっている『イヌの健康生活ガイド』のページをめくりました。(余談ですが、この本、朝日出版社ってとこから出てて、犬の病気予防とケアがとっても詳しく載っているので、おすすめですよ) で、ダニのページを見ると、ダニの口の部分が残っても軽い皮膚炎が起きるだけで数日で通常は治るとあり、ひとまず、ホッ。
 それに、ジュエルは毎年、ダニ麻痺症の予防接種をしているのでした。もっとも100パーセント効果があるわけではなく、それなりの抵抗力がつくにすぎないよ、ってのをフランス人の愛犬家に聞いてるので、油断大敵ですが。
 とにかく犬の血液の中に毒素がまわっちゃうと大変なんですって。食欲減退、跛行とかの初期症状の段階で抗生物質の注射をうって助かったお友だちのラブラドールも知ってます。でも、飼い主が気付くのが遅いと、先のゴールデンのような悲劇も……。
 フランスには森がいっぱい、緑がいっぱいだからダニも多いんですって。で、慌てて、近所の薬局で、写真のような“ダニ抜き”を買ってきました。そうそうフランスでは人口の3倍のペットが暮らしてますから、普通の薬局で犬猫の薬品も買えるんですよ。二股になった棒先にダニを引っ掛けて2~3回まわして抜く器具はまるでミニチュアの釘抜きみたい。プラスチックのオマケみたいにちゃちなのに、これが5・6ユーロ(約780円)もしたんですよ。しかも、薬局のレジの脇に堂々とこのダニ抜きが並んでるってことは、それだけ皆が買うってことで、それだけダニがいるってこと。おお、やだ!
 犬を飼ってるみなさん、ダニにはお互い気を付けましょう!