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「海の日」と、東京海洋大学の「明治丸」

2017-07-17 18:18:01 | デジカメ散歩

明治九年、明治天皇が東北・北海道のご巡幸から横浜港に安着された七月二十日に因んで、海の記念日が制定され、平成八年から祝日「海の日」となった。
その時のお召し船となった明治丸が、ここ東京海洋大学越中島キャンパスに今も保存されている。


明治丸

明治丸は、明治政府がイギリスに灯台巡廻業務用に発注した鉄船で、灯台業務だけでなくロイヤルシップとしての役割を兼ねた船であった。
後に商船大学(現東京海洋大学)に譲渡されてからは、係留練習船として多くの学生を育てた。
この明治丸だが、日本に現存する唯一の鉄船として、国の重要文化財に指定されている。
戦火にも遭わず、平成に至ったが、老朽化が著しく、数年前より大規模な修復工事が行われた。
一昨年の春に工事が終了しその年の晩秋から一般公開が始まり、甲板はもちろん、船内も見て回れるようになった。

この海の日を記念して、東京海洋大学では、最先端の教育研究活動を紹介する催しが行われた。
今年は、海洋工学部のある越中島キャンパスでは、垂直循環型回流水槽を用いた模型実験の公開、電子制御舶用ディーゼル機関実験実習装置の公開、品川キャンパスでは、マリンサイエンスミュージアム特別一般公開、海の恵みを余す事無く享受するー水産加工ーなどが行われた。

来校者は、家族連れが多く、海の生き物タッチプールでは、海の生物としてのエビやサメの幼魚などに素手で触れ、はしゃぐ子供の声も聞かれた。
一番人気は昼時の学食。「海洋大ランチ」が特別に提供されたり、市中のレストランとは比べられないほどの席数だが、この時ばかりは、ママやちびっ子などで満員盛況だった。

施設公開では、越中島キャンパスにある、大規模修繕を終え、白く美しい姿となった重要文化財「明治丸」の船内見学と品川キャンパスにある「鯨ギャラリー」に展示の巨大なセミクジラの骨格標本を間近に見上げることが定番になっている。

天気に恵まれ、大学の用意した小型バスで両方のキャンパスを訪れ、海と関わる研究活動の一端を垣間見てきた。