【1月21日8時30分】
昨夜の予報では、東京都心でも積雪がありそうだという予報であったが、
結果は雨も雪も降らず、予報は大きく外れたことになりました。
市民の皆さんには申し訳なかったと思っています。
ただ、天気予報の精度が85%程度であること、
地球規模でみれば、少しの誤差(100km程度のずれ)が、
生活する私たちにとって、
結果的には大外れとなってしまうことも
ご理解いただけたらなあと思っています。
言い訳するつもりはありませんが、
どうして外れたかの理解のために記述しますと、
下の図を見ていただきたいのです。
左図:
goo天気 右図:
気象庁
21日午前3時の天気図をみてください。
関東の南海上を低気圧が通過し、
雨雲(雪雲)が関東南部に広がるパターンです。
関東で雪が降るときは大抵、このような天気図で、
さらに、気温が低い(地上でおよそ2度以下)ときです。
関東のすぐ近くですと、
降水はありますが、気温が上がり、雨になります。
一方、八丈島のかなり南を通ると、
気温は低くなるのですが、降水域が陸地にかからず、
雪も雨も降らないこともあります。
また、低気圧の発達状態にもよります。
低気圧はどのくらいの範囲に降水域を持つかです。
弱まった低気圧であれば、雲があっても雨や雪を降らせません。
北側に降水域が大きく広がることも重要なポイントです。
今回は低気圧周辺の降水域があまりひろがらなったこと。
低気圧が予想より南を通過したため、
陸地に降水域がほとんどかからなかったようです。
こうした予想は、
気象庁のスーパーコンピューターの
計算結果(数値予報)によるところが大きいので、
計算結果のずれが、天気予報の大きな外れとなってしまうのです。
基礎的な天気予報の技術開発はとても大切なんです。