ストーリーは?
舞台は第二次世界大戦後のシチリアのある小さな村です。人々の娯楽といえば、村の映画館、パラダイス座で上映される映画を観ることぐらいです。この映画館では初老にさしかかった、一見、気難しいが、映画をこよなく愛するアルフレード(フィリップ・ノワレ)が撮影技師として、働いていました。
同じ村に住む少年トト(サルヴァトーレ・カシオ)ことサルヴァトーレ・ディ・ヴィータは、映画が大好きでパラダイス座で上映される映画見たさに、母親の目を盗んでは映画館へ通っていました。
アルフレードはトトに、かつては手回しで映写していたため摩擦でフィルムが発火したこと、皆が映画を見て笑っていると自分が笑わせたようないい気分になると話しをする一方、「つらい仕事だから、お前にはさせたくない、グレタ・ガルボやタイロン・パワーに話しかけても答えは返ってこない寂しさがある、大きくなったらこんな仕事についてはいけない」と諭すのでした。「みんなが楽しんでいるのを見るのは素晴らしい。しかし、この仕事はそれ以上に孤独な仕事だ」と。
時は経過し30年後。立派な映画監督となったサルヴァトーレ[トト](ジャック・ペラン)のもとに、アルフレードが亡くなったという報せが届きます。アルフレードの葬式に参列するために島へ戻った彼は、新しいパラダイス座が廃館となったことをしります。
旧きよき時代の映画館を舞台に、映画を心から愛した人々の人間模様を描いた秀作である。
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