シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

ガブリエル・アクセル監督「バベットの晩餐会」(デンマーク、1987年)☆☆☆☆

2019-10-02 20:39:39 | デンマーク


豊かな郷土食、極上の食卓がテーマになる映画は、そうありません。この映画は、そうした稀な作品です。あまり知られていませんが、人間的ぬくもりの感じられる佳品で、好きです。

アイザック・ディーネセンの同名の小説の映画化です。

19世紀の後半。舞台はデンマーク、ユトランド地方の片田舎です。

二人の姉妹マーチーネとフィリパが、清貧な生活をしていました。牧師として尊敬されていた父の教えを守り、祈りと節約の日々でした。この二人がまだ若かったころには、男性(後にふたたび登場するローレンスとパパン)からの求愛もありましたが、厳格な父の教えが災い(?)し、実りません。

それから50年。牧師の父はなくなり、娘二人は相変わらず祈りの日。家政婦の女性がひとり住み込みで働いています。この女性がバベットです。バベットはかつてパリの有名なレストラン「カフェ・アングレ」で料理長をしていました。バベットがここに居るのには訳がありました。バベットはパリ・コミューンで混乱したパリから亡命し、この村にたどり着いたのです。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジュゼッペ・トルナトーレ監... | トップ | ジェームス・アイボリー監督... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

デンマーク」カテゴリの最新記事