何だかんだ言ってもペナントレースの折り返しが近付いて来ました。例年なら7月上旬に折り返すのですが、6月19日の開幕した今季は特殊な日程ですから仕方ありません。

育成出身の選手の活躍に関して、巨人の例を以前述べました。その中で、ここのところスタメンを続けている選手がいます。高校時代、甲子園のアルプス席からチームメイトを応援していたのがその選手です。
にほんブログ村
高校時代に補欠だった雑草がジャイアンツに勢いをつける!
https://news.yahoo.co.jp/articles/3dadec2c7b7b00f21fefeca32452416be9e3b674
※以下、引用です。
読売ジャイアンツの菅野智之が開幕戦からの連勝を9に伸ばした8月25日の東京ヤクルトスワローズ戦で、3安打を放ってエースを援護した二番・ライトの松原聖弥。この名前を見て「?」と思った野球ファンは少なくなかったかもしれない。
1995年1月、大阪府生まれ。東北の強豪・仙台育英高校から明星大学に進み、2016年ドラフト会議でジャイアンツから育成5巡目で指名を受けた。彼に与えられた背番号は3ケタの009。契約金ではなく支度金が300万円。推定年俸は240万円。
小学一年生から野球を始め、硬式野球のボーイズリーグで活躍。そのころ、藤浪晋太郎(大阪桐蔭→阪神タイガース)、田村龍弘(光星学院・現八戸学院光星→千葉ロッテマリーンズ)、北條史也(八戸学院光星→阪神タイガース)らと対戦した経験がある。
松原は当時のことを『レギュラーになれないきみへ』(岩波ジュニア新書)でこう振り返っている。
「田村なんて、小学生のときからバケモノで、いまと同じような体格で堂々とプレイしていました。『こういうヤツがプロに行くんやなあ』と思っていました。僕が目標にしていたのは甲子園に出ること」
甲子園出場を目指して仙台育英に進んだが、レギュラーをつかむことはできなかった。二年生の秋、足の速さを評価されて二塁手として試合出場の機会を得たが、ここで大きな試練にぶち当たった。思うように送球できない「イップス」が原因だった。
「キャッチボールのときに、たまたますっぽ抜けたことがあって、先輩の鼻に当たってしまいました。それから、相手の後ろに人がいる状態でうまく投げられなくなって・・・・・どんどん送球が悪くなり、ずっと治らなくて」
松原のいた仙台育英は2012年夏の宮城大会で優勝し、甲子園で2勝を挙げたが、ベンチ入りメンバーに名前はなかった。
主力として活躍しながら甲子園出場がかなわなかったプロ野球選手は少なくないが、三年生のときにアルプススタンドから仲間を応援した経験を持つ人は多くない。チームメイトが聖地で戦う姿を、松原は純粋に応援できたと言う。
「みんなが甲子園に立ってプレイするのを見て、素直にうれしかった。自分がユニフォームを着れなくて悔しいという思いはありませんでした。みんなが甲子園で、強い相手と戦うのを見て、『すごいな』と思いながら、応援していました」
高校卒業後、首都大学リーグ2部に属する明星大学に進んだ。一年春からスターティングラインナップに名を連ね、外野手に転向してからはリーグを代表する強打者になった(二年春から5シーズン連続でベストナイン)が、彼の存在に注目する人は少なかった。
■プロ入りから4年目
2016年ドラフト会議で育成選手5巡目指名を受けて入団したジャイアンツで2018年7月に支配下選手登録を勝ち取った。
春季キャンプで一軍メンバーに選ばれもしたが、シーズンが始まると二軍に落ちることを繰り返した。2019年も一軍に上がることができなかった。
松原は言う。
「二軍に落ちたあとにオープン戦でまた一軍で呼んでもらったとき、『打てなかったらヤバい。打てなかったらどうしよう』という気持ちになってしまいました。自分にはメンタルの強さが足りないと思います」
誰だって、いい結果が欲しい。しかし、焦れば焦るほど、力めば力むほど、ヒットは打てなくなってしまう。
「自分にはまだ本当の自信がないから、そういう気持ちになるんだと思います。しっかり練習して自信をつけるしかない。練習を積んでいい結果を手繰り寄せれば、一軍に呼ばれたときにアグレッシブにプレイできるはずです」
身長173センチ、体重72キロの松原は、プロ野球選手の中では小柄な部類に入る。セールスポイントは、確実性のあるバッティングとスピード。高いレベルで揉まれていくうちに自分の長所を見失う選手は多いが、松原はプロに入ってからバッティング以外の武器を手に入れた。
「プロに入ってから、コーチにスタートの仕方も、リードの取り方も、スライディングも、すべて教えてもらいました。走塁のコツが少しわかるようになってから、走ること、走塁の魅力にハマっていきました」
これまで磨かれなかった才能が、少しずつ花開こうとしている。
7月25日に一軍に昇格すると、その日のスワローズ戦で代打でプロ初安打となる二塁打を放った。その後も途中出場で結果を残し続け、8月18日にプロ初の先発出場。その後も先発で起用され、4試合連続でヒットを放った。8月25日の試合後の時点で打率は3割4分を超えている。
ヒットやフォアボールで塁に出て、バッテリーを揺さぶり、チームを勢いに乗せる。クリーンアップの前にチャンスをつくるのが松原の役割だ。
「僕はホームランバッターではないので、ヒット+盗塁で勝負します」
高校時代は補欠、大学時代は無名、ドラフトで育成指名というキャリアを持つ松原は、甲子園や大学、社会人で活躍したエリート揃いのジャイアンツで異彩を放っている。
いぶし銀の働きをする職人になるのか、それとも、スターたちに並ぶ存在になるのか。プロ4年目の25歳がいま、大きく羽ばたこうとしている。
あるスカウトの話では、「何か光るものが2つ以上ある選手は一般的に通常のドラフト指名を受ける」が「光るものが1つの選手の場合は育成契約になる」そうです。育成契約で入団した選手が支配下登録を受ける為には、光るものをもう一つ会得するか、又はその光るものを磨きに磨いて高いレベルに上り詰めるかになります。松原の場合は足を磨いたことが挙げられますが、打撃・守備の努力も見逃せません。二番らしい二番打者としてスタメンを続け、2試合連続の猛打賞でアピールする姿を見て、体格的に恵まれない子供たちに希望の灯が点るのであれば嬉しいことですね。

では、6試合の結果です。
【セ・リーグ】
*神宮
巨 人
220 003 005│12
300 020 000│ 5
ヤクルト
(勝)高梨 1勝
(敗)長谷川 1勝2敗
◇本塁打:(巨)ウィーラー7号②,(ヤ)山田哲5号①,村上11号②,坂口6号②
(巨)ディプラン・大江・桜井・高梨・中川・大竹・鍵谷-岸田・炭谷
(ヤ)高橋・近藤・長谷川・風張・今野・大下-中村
*横浜
広 島
000 201 001│4
000 020 000│2
DeNA
(勝)野村 3勝1敗
(S)フランスア 1敗7S
(敗)濱口 3勝3敗
◇本塁打:(広)鈴木誠14号①,(D)梶谷10号②
(広)野村・フランスア-會澤
(D)濱口・国吉・パットン-高城・戸柱
*甲子園
中 日
000 011 010│ 3
010 005 41X│11
阪 神
(勝)ガルシア 2勝5敗
(敗)福谷 2勝2敗
◇本塁打:(阪)ボーア11号①,陽川1号③,ボーア12号②
(中)福谷・岡田・濱田達-郡司・加藤
(阪)ガルシア・岩貞・馬場・能見-坂本

【パ・リーグ】
*楽天生命パーク
ロッテ
020 000 000│2
000 000 000│0
楽 天
(勝)小島 4勝4敗
(S)益田 1勝2敗17S
(敗)涌井 8勝1敗
◇本塁打:(ロ)藤岡1号①,福田秀3号①
(ロ)小島・ハーマン・益田-柿沼・田村
(楽)涌井・牧田・宋家豪-太田・足立
*メットライフドーム
日本ハム
034 000 001│8
000 005 000│5
西 武
(勝)杉浦 5勝2敗
(S)秋吉 1勝1敗12S
(敗)榎田 1敗
◇本塁打:(日)ビヤヌエバ3号③,渡邉5号①,(西)スパンジェンバーグ7号③
(日)杉浦・井口・加藤・玉井・宮西・秋吉-清水
(西)榎田・田村・今井・平良・ギャレット・増田-森
*PayPayドーム
オリックス
101 010 000│3
000 200 101x│4
ソフトバンク
(勝)森 1勝1敗14S
(敗)ディクソン 3敗8S
◇本塁打:(オ)吉田正9号①,(ソ)高谷1号②,松田宣6号①
(オ)田嶋・吉田凌・ヒギンス・ディクソン-伏見
(ソ)和田・高橋礼・松本・森-高谷
にほんブログ村
涌井の開幕9連勝は成りませんでした。内容は良かったと思いますが、何しろ夏バテ気味の楽天打線の援護がなく敗戦投手になりました。内容が悪くても、援護がなくても勝ち続ける菅野の凄さが際立つことになります。西武もお疲れモードに突入しています。ヤクルトは首位浮上から45日で最下位に転落しました。連勝・連敗の多い今季のペナントレース。特殊な事情もあってやりくりの大変なシーズンですね。
<script src="https://blogparts.blogmura.com/js/parts_view.js" async></script>
選手の皆さん、毎日毎日お疲れ様です