「三協フロンティア柏スタジアム」は、正式名称を「日立柏総合グラウンドサッカー場」といい、2018年からは三協フロンティアが命名権を取得して現在の呼称となりました。略称は「三協F柏」です。柏レイソルの運営会社、株式会社日立柏レイソルが所有・管理しているJリーグ加盟の全クラブの中でも唯一の柏レイソルが自ら所有しているスタジアムです。
元々は日立製作所サッカー部が小平市から柏市に移転するのを機に、日立製作所の試合会場として日立台公園に隣接する日立の所有地内に開いたサッカー専用球技場です。その時の収容人員は約5,000人でした。
Jリーグ発足の1993年当時、このサッカー場がJリーグ規格に合致していなかったため、千葉県と柏市は米軍柏通信所跡地に千葉県立柏の葉公園総合競技場を建設して対応する予定としたのですが、柏の葉競技場の完成がJリーグ発足に間に合わない(1999年完成)ため、当スタジアムを鉄骨造の仮設的なスタンドにより暫定的に増築した上で夜間照明設備を設置してJリーグに備え、1995年にレイソルがJリーグ昇格を果たした際には、メインとバックスタンドの配置を入れ替えてメインスタンドの中央部分をコンクリート製のスタンドにしました。(参照:Wikipedia)

ところが、完成した柏の葉競技場は陸上競技場であり、サッカー観戦の環境が日立柏総合グラウンドサッカー場(通称:日立台)よりも著しく劣るとしてサポーターが運動を起こし、最終的にレイソルがホームスタジアムを日立台に一本化して、日立がスタジアムを改修した経緯があります。2011年に日立本社から日立柏レイソルに現物出資という形で譲渡され、クラブが自ら所有することとなりました。(参照:Wikipedia)

実は、三協フロンティア柏スタジアムの収容人員はJリーグ公式届出の実勢人員で15,109人であり、JFE晴れの国スタジアムの15,479人をも下回っています。そして、ゴール裏はホームの1階部分とアウェー側の全席が立ち見となっており、AFCの定めたAFCチャンピオンズリーグのスタジアム基準の「スタジアムの立見席は観客席として認めない」に抵触した為に柏が出場したACLでは両ゴール裏立見席を閉鎖して試合が行われたようです。
スタジアムを地域の経済性重視ではなく、観戦者の希望によって構築された特異な例であり、それを「サポーター寄りの運営で素晴らしい」という意見を持つ方もいらっしゃり、そういう話を耳にしたこともありますが、それはあくまで「クラブが自ら所有する球技場」という他所とは明らかに違う立ち位置がなせる業と感じます。

チケットが前売時点で瞬殺だったこの試合の入場者数は12,414人です。これがサポーターが望んだ姿なんでしょうか? それとも、これ以上試合を観戦してみたい方がいないのでしょうか? 公営施設を使用料を払って試合を開催している他所と同じ土俵で比べることはできないのかも知れませんが、入場料収入がこれ以上増やせないということが問題視されるなら、何とかして解決しないといけないんではないでしょうか? 柏サポは熱狂的な方が多く、ライト層が中々入り込めないというのであれば、本質はちょっと別のところにあるのかも知れませんが。

実際に足を踏み入れてみれば、球技場のスタンドはその殆どが鉄骨造りでスタンドも鉄板の上にある、悪く言えば「安普請」、良く言えば「コスパ最高」なスタジアムは、鉄板が殆どを占めているために雨が降った後の昨日のような試合では、高齢者や子供たちには、滑りやすくて危険だと思いました。鉄板のスタンドは他所にもありますが、それはあまりお勧めできるものとは言えません。そして、問題の立見席ですが、「サポーターは立って、跳ねて応援してなんぼ」という理論には整合性があるのでしょうが、座席がないというのはいささか乱暴が過ぎると思っています。観戦者が立って応援するか、座って応援するかは自主性によるものでなければなりません。自分が座っており、周りが立っているので見えないとしても、それは自主性に委ねるべきものであり、座れる環境がないスタンドというのは、本来あるべきではないと私は考えています。まあ、あくまで個人的な意見なので反論はお受けいたしかねます。良しなにお取り計らいいただくべきことと存じます
とまあ、前置きが長くなりましたが、日立台を「最高の観戦環境」とおっしゃる方が割と多いので、それに対しての個人的な意見として述べてみました。観客の為にどこに座っても同じように見やすい構造になっているのが本来求められる姿であって、4月に訪れたエディオンピースウイング広島のようなスタジアムが理想形ではないかと感じます。
岡山がスタジアム論争で揺れている現状を考え、今後どうすべきかと考えた時に、前節の豊田スタジアムと今節の三協フロンティア柏スタジアムは参考になる面と反面教師たる部分が混在する大切な参考資料だと感じています。

で、肝腎の試合ですが、結果は皆さんのご存知の通りです。手も足も出ない完敗、いや何もさせてもらえなかった惨敗でした。9試合負けなしで2位につける絶好調のチームを相手にするのですから、こういう結果は容易に予想できました。しかし、勝ちを見に行くのであって、負けを見るつもりはありませんでした。相手の強さばかりを目の当たりにして呆然としていました。

J1を戦う以上、こうなる試合も少なくないでしょう。しかし、神戸戦といい柏戦といい、攻め込まれながらも途中まで耐えてきた試合であったのが、何故最終的にこうなってしまったのか? サンフレッチェ広島との試合内容と大きく違わないのに結果が180度異なっているのは、一言でいうと田上がいないということに至ります。田上が負傷で欠場している試合では1勝もできていません。J1で戦うためには壊滅的に選手層が薄いことが現実に勝てなくなると骨身にしみて来ます。替えの利かない唯一無二の存在。攻守のキーマンである田上の不在が、J2であれば何とか誤魔化せたかもしれませんが、さすがにJ1では許してもらえませんでしたね。

ただ、そうも行っていられません。順位は一気に15位まで下がり、既に残留争いに巻き込まれています。とにかく勝てる可能性のある試合にしないといけません。

鹿島アントラーズに逆転負けを喫してスタートしたこの連戦は、ホーム2試合に2敗、アウェー4試合で2分2敗。GW期間中にホームゲームが1試合しかなく、終盤にアウェー3連戦という最高にいけずな日程にも影響される部分があったとは思いますが、チームの勢いが落ちていることは間違いありません。何より、6試合で2点しか取れていない得点力不足が深刻です。何としても乗り越えなければ確実に降格圏に沈むことになります。

次節は久しぶりのホームゲーム。アルビレックス新潟と対戦します。この試合は何が何でも勝たないといけません。クラブの未来、岡山の希望の為にも全員一丸で勝ち抜きましょう。
よろしくお願い申し上げます。
goo blog のサービス終了に伴い、「はてなブログ」への引越し作業を進めてまいりました。goo blog の記事投稿のできなくなる10月1日までの、9月いっぱいまでは、「はてなブログ」へも同じ標題、同じ文章で投稿します。しばらくは同時進行になりまして、10月以降は引越し先でのブログ投稿を行う予定です。
おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第3章:issanのさすらい日記!?
あと5ヶ月足らずとなりますが、暫くの間は双方ともにお付き合いいただけましたら幸いに存じます。よろしくお願い申し上げます。