西大司の引退以降は大相撲の話題に関しては、何かニュースがあった時のみ取り上げるというスタンスに切り替わっていましたが、これに関しては触れておこうと思います。
第75代横綱に推挙された大の里。史上最速の横綱昇進ということで祝賀ムードと期待に溢れているのですが、少々の心配と懸念事項もあるのでそれを書いておこうと思います。
馬力と勢いで最高位まで駆け上った大の里。師匠の二所ノ関親方に次ぐ8年ぶりの日本人横綱誕生ということもあって盛り上がっています。
大の里、第75代横綱昇進が確定 直系4代の横綱の系譜「親方のことを信じて頑張っていきたい」
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sanspo/sports/sanspo-_sports_sumo_WIHN43B7MRK3PH2FHT2CQJI5SM
※以下、引用です。
大相撲夏場所で2場所連続4度目の優勝を遂げた大関大の里(24)が千秋楽から一夜明けた26日、茨城・阿見町の二所ノ関部屋で会見に臨み、達成感をにじませた。日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は横綱への推薦を全会一致で決め、第75代横綱への昇進が確定した。大の里は直系4代にわたる「横綱の系譜」を完成させ、さらに深化する。
一夜明け会見でサンスポ紙面を手にする大の里=二所ノ関部屋(撮影・塩浦孝明)
悔しさよりも、結果をかたちにしたことで気持ちが晴れる。所要13場所での横綱昇進。初の綱とりに挑み、昭和以降最速で頂点に駆け上がった大の里には笑みがあった。
「達成感と充実感がある。1回で成功できたことは本当にうれしい。しっかり稽古ができたので自信もあった」
千秋楽は横綱豊昇龍に屈し、自身初となる15戦全勝を逃した。それでも、4度目の優勝に「1回目より徐々に慣れてはきた。でも、何回優勝しても、うれしいことはうれしい」と語った。
日本出身の横綱誕生は、師匠で平成29年初場所後に昇進した稀勢の里(現二所ノ関親方)以来8年ぶり。師匠の師匠だった元鳴戸親方は元横綱隆の里。隆の里の師匠は「土俵の鬼」といわれた元横綱初代若乃花の二子山親方。「45代」「59代」「72代」そして大の里が「75代横綱」へ。関係性や濃密度が明確な直系4代の横綱の系譜は極めて珍しい。
出羽海一門にも常陸山−常ノ花−佐田の山−三重ノ海−武蔵丸の譜系が残る。だが、佐田の山にとって師匠常ノ花は最晩年期にあたり、実際は8代出羽海(元幕内出羽ノ花)との縁が深い。
大の里は今場所の取り口を「右も左も、手の使い方が完璧だった。相手をうまくコントロールできた。自然に体が動いてくれた。親方のことを信じて頑張っていきたい」。大の里には過去3代、一本の線につながる元横綱のエッセンスが伝わっている。(奥村展也)
白鵬、日馬富士、照ノ富士と伊勢ケ濱一門の横綱が不知火型の土俵入りを行っていたことで個人的な「大横綱は雲竜型」という偏見に近い想いもあったので、何となく違和感を抱いていました。ここに来て豊昇龍に続く雲竜型の土俵入りを行う横綱の誕生は何となく安堵する気持ちでいます。
付け出しデビューとはいえ、所要13場所での横綱昇進はかなりのスピード違反です。それでも形骸化した横審に協会からの諮問に反論する力も気概もありませんから、あっさり満場一致となった模様です。
照ノ富士引退で慌てた協会が勇み足で昇進させた感の強い豊昇龍に比べたら、文句なしの成績で横綱になる大の里に関しては心配がないかというとそうでもないのが偽らざる心情であります。
横綱は角界では特別職です。師匠が余程厳しく躾けし、叱責できなければ我儘にも傲慢にもなります。勝手気ままなふるまいは横審の最も嫌う「品格なし」ととられることになります。今の二所ノ関親方にそれができるかどうか? 師匠としての力量が問われることになります。傲慢なふるまいが事件を起こし、角界から追放されるような事態だけは避けなければなりません。
更に心配されるのは稽古不足が指摘される点です。馬力で圧倒できているうちはそこそこ勝てるでしょうが、相手も研究してくるでしょうし、怪我や年齢により馬力相撲が取れなくなったときに、稽古の積み上げがないと持ちこたえられません。近年、大関に上がるまでは強いけど、上がってからは頗る弱い力士が目立つのも、本質的に稽古不足が原因だと思っています。
とかく厳しく指導すればパワハラと問題視もされる格闘技の世界。そこのぎりぎりぎりぎりでのせめぎあいを上手く制することができるなら、強い横綱になって行くのではないでしょうか?
石川県出身の力士では、輪島以来の横綱誕生です。その輪島はたぐいまれなる才能を持ち合わせながら稽古嫌いもあって、北の湖との実績には大きな隔たりができてしまいました。輪島を尊敬するのは良いのですが、稽古嫌いの点だけは見習わないようにお願いしたいところです。
goo blog のサービス終了に伴い、「はてなブログ」への引越し作業を進めてまいりました。goo blog の記事投稿のできなくなる10月1日までの、9月いっぱいまでは、「はてなブログ」へも同じ標題、同じ文章で投稿します。しばらくは同時進行になりまして、10月以降は引越し先でのブログ投稿を行う予定です。
おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第3章:issanのさすらい日記!?
あと4ヶ月余りとなりますが、暫くの間は双方ともにお付き合いいただけましたら幸いに存じます。よろしくお願い申し上げます。