いせ九条の会

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みのもんた「米軍の傘下に入るみたいに僕らも思っちゃった」/山崎孝

2006-05-08 | ご投稿
2006年5月7日「しんぶん赤旗」電子版より

再編で日米軍事一体化 司会者も“そう思った”TBS系で小池氏発言

 日本共産党の小池晃政策委員長は六日、TBS系「みのもんたのサタデーずばッと」に出演し各党代表らと外交・安全保障問題で議論しました。

 司会のみの氏が、米海兵隊のグアム移転の一方で神奈川県のキャンプ座間に米陸軍新司令部を創設する問題を提起。小池氏は「沖縄、グアム、ハワイをトライアングルにしていつでもどこでも極東へも東南アジアへも中東へも飛んでいけるように一体化する。グアム島に基地をつくるのはお金がかかるので、今回沖縄から出て行けば金を日本が出してくれるのは米国にとって、もっけの幸いだった」と指摘しました。

 また、小池氏がキャンプ座間の米陸軍司令部の問題が「(日米安保強化の)シンボルというだけじゃなく実戦的意味は大きい。いままでの横須賀の海軍司令部に加え横田の空軍、座間の陸軍と陸海空の米軍と自衛隊が一緒になる」と発言したのに対し、みの氏が「米軍の傘下に入るみたいに僕らも思っちゃった」とのべ、小池氏も「まさに米軍と一体化するんですよ」と応じました。

 自民党の舛添要一参院議員も「(日本が)五十一番目の州じゃないけど軍事を単独ではやれない。同じことがやれるように効率化を求めるとこうなる」と、日米軍事一体化を認めました。

 日本側に負担が求められている三兆円について、みの氏は「自分たちの生活を満足に助けてもらえないのに安保なんか要らないとなる」と批判、小池氏も「三兆円は医療費と介護保険値上げ、定率減税廃止の三年分にあたる」と指摘しました。

 自民党が狙う憲法九条改悪をめぐり、同党の山本一太参院議員が「一項の平和主義は堅持するが(戦力不保持の)二項は現実と違う。現実と合わないものを解釈でやってきた」と発言。小池氏は「一項と二項がセットだったからこそ意味があった。二項は日本にしかなく、(武力行使の)歯止めになってきた」と反論しました。(以上)

みのもんた氏が捉えたように、庶民の感覚=普通の感覚で見ても、日米の軍事一体化を感得します。この日米の軍事一体化は、改憲が国会で発議されてしまった場合は、改憲案と結び付けて考えねばならない重要な事柄です。

自民党新憲法草案を取りまとめた事務局次長の舛添要一参院議員は、既に集団的自衛権行使の議論は終わったと述べています。要するに自民党新憲法草案の自衛軍による国際的協調活動の中に、集団的自衛権行使を潜ませていて、米国の有志連合でも、すべての軍事行動を想定しているということです。

みのもんた氏、小池晃氏が指摘するように、在日米軍再編に、在日米軍キャンプ座間(神奈川県)に米軍の統合作戦司令部を置き、これと併設して陸上自衛隊中央即応集団司令部が置かれる。また、在日米軍と在日米空軍の両司令部がある横田基地に、航空自衛隊航空総隊司令部を置く。これらを見れば米軍と「効率的に同じことがやれるように」する意味は、改憲を行ない、すべての軍事行動を含めて米軍主導で「効率的に同じことがやれるように」しょうとしていることが歴然としています。

国連の平和維持協力活動に米軍司令部と同じ所に、陸上自衛隊中央即応集団司令部や航空自衛隊総司令部を置く必要はありません。

山本一太参院議員の「一項の平和主義は堅持するが(戦力不保持の)二項は現実と違う。現実と合わないものを解釈でやってきた」の発言について、自衛隊が9条の戦力不保持に合っていないという理由で、自民党は改憲をするのではありません。自民党側から見て、イラク自衛隊派遣で一番苦労したのが「非戦闘地域」の説明で、憲法の海外で武力行使を禁じている規定であった。これが自らの進める政策で一番合わないことであります。自民党の政策と憲法の規定を合わそうとしたのが、現憲法の前文を削除し、9条2項を変更した自民党新憲法草案です。9条1項の戦争放棄は残していても、ちょつと強い風が吹けばすぐに飛ばされる看板の運命になるに違いありません。