マーケティング研究 他社事例 その195 急増する中小企業のM＆A⑥～個人保証がM＆Aの壁に～

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急増する中小企業のM＆A⑥～個人保証がM＆Aの壁に～

エスイーのような公共工事の比重の高い業種ですと、従来は成長に向けたシナリオが描きにくかったと言えます。

一方でM＆Aを実行するにしても、大企業相手はやはり難しいのが現状です。

中小企業を対象にすることで、新たな成長資源を得る事が出来たと言えると思います。

急拡大している中小企業のM＆Aは、売り手・買い手双方にとって事業拡大のチャンスをもたらす可能性があります。

しかし、課題が無い訳ではありません。

障害になりそうなのが、金融機関から借り入れを起こす場合、オーナー経営者に求められることが多いのが個人保証です。

経営者の個人保証については2014年の春に全国銀行協会と中小企業団体がガイドラインをとりまとめ、一定の制限をすることになっています。

しかし、中身は経営と所有が分離されている場合に個人保証を求めないなど対象が限定的で、実態はあまり変わっていないとされます。

中小企業のM＆Aは、売り手の中小企業側にとっては家業から企業への体質転換のきっかけになり、家業では得られなかったチャンスとなる可能性があります。

買い手にとっても不振企業の再生、成熟産業の再編などで、新たな成長の機会を得られます。

つまり、M＆Aの促進は中小企業の競争力強化をもたらし、日本経済の底上げにもつながります。

そのためにも後継者不足に端を発するM＆Aの流れをどう広げていくのか？

民間のM＆A仲介会社や地銀など金融機関だけでなく、中小企業基盤整備機構などによる支援強化も欠かせないと思われます。

個人保証のような問題を解消するとともに、こうした環境整備を後押しすることは、日本にとって優先課題のような気がします。



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こちらの「早期経営改善計画策定支援制度」は金融支援を要しないものですので、容易に取得しやすいのが特徴です。

メリットとして、金融機関との信頼関係を構築する為の制度としては有用です。

なぜなら、経営内容を開示する事、計画進捗のモニタリングを金融機関に報告する事は、金融機関が企業を評価する際に「事業性の評価」をしやすくなります。

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「事業性の評価」とは、金融機関がその企業の事業を理解する事です。

「事業性の評価」に積極的な金融機関とそうではない金融機関がありますが、これからの金融機関とのお付き合いの仕方として、有用な制度となりますので是非ご利用下さい。

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