女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

口に出してみて

2012-01-30 | インポート

こんにちは、辛島です。

先日株式会社アンゼロの土井社長にお話の続編(?)をお送りしたいと思う。
というのも、土井社長の取材をしている時あるお名前が頻繁に出てきた。

宮田 あつこさん

現在土井社長の会社で、社長のパートナーとして2年前から仕事をしている女性である。
聞けば宮田さんは元々土井社長が前の会社にいた時に新卒採用した人。
つまり採用した人と採用された人。

それが今はパートナーとして仕事をする関係になっている。

宮田さんは土井社長のこと、今までどういう風に見てきたんだろうか。

パートナーになった経緯はなんだったのか。

東京に住む宮田さんに電話で話を聞いてみた。

「宮田さんは土井社長に採用されたんですよね、当時はどんな風に思ってたんですか?」

  「真っ直ぐ前を向いて仕事をする人だなーって思ってたかな。
     苦手とか、怖いとかはなくて、当時女性でそこまで仕事を頑張っている人って少なかったから
     圧倒されて、客観的に「こういう人もいるんだなぁ、すごいなぁ」って見てた。
     別世界にいる人って感じ。」

「『別世界』ですか?」

  「仕事への考え方が違うというか。土井みたいな姿勢で働くことは当時の私にはなかったし。」

「じゃ何でパートナーになることになったんですか?」

  「最初はパートナーになるとかまったく考えてなかったんだけど。
    電話番程度のつもりで最初はここに来てるしね。でも、
    2年前にこの会社にきて土井の話や考えを聞いて、すごく共感したのね。
    どんな想いで仕事をするのかとか、人の役に立つということへの考え方とか、
       会社の使命とか。その共感が一番大きいと思う。知り合って20年以上経ってるんだけど。
   で、土井に「やってみるか」と声をかけてもらって「やる」となったと。
   やってみたらすごくやりがいを感じて。」

「長年の知り合いだから一緒にやってる、とかではなく、2年前にたまたまそういうきっかけがあったんですね。」
 
  「そうなるね。」

私自身今、女性役員中村の部下だ。しかし将来私が中村のパートナーになることは現時点で想像できない。なぜなら、私が上司の考え方のベースに上れていないからである。今は。

極端に言うなら「プロ」と「アマ」がパートナーにならないのと同じ。

『共感する』ということは少なくとも、土井さんと宮田さんが同じ志を持っているということ。

同じベースで物事を考え、理解し、納得したから『共感』になった。

「土井社長も「うまくいってると思う」ておっしゃってたんですけど、宮田さんがうまくいくように
気をつけてることとかありますか?」

  「一番近くにいるからこそ気遣ってもらってる。それをすごく感じるから、私も応えたいと思ってる。
   それがいい距離感を生んでうまくいってると思う。」

  「でも今回、改めて口にすると本当に土井に感謝してるってことを実感する。
   今の世界を教えてくれて、仕事を教えてくれたことに対して。返したいって思う。」

「口にして改めて『感謝』してることを実感する」

確かに『感謝』というものは絶対持ってる。それは間違いない。でも「仕事のパートナー」という関係に関わらずとも、普段「あ~私今、感謝してる」とはなかなかならない。『感謝』してることを実感するのに、改めて口に出すのは重要だと思った。

無意識になってしまっているものを口に出して「意識する」。

意識した自分は、また新しい気持ちでになってエネルギーも沸いてくる。「頑張らなくては!」という気持ちになる。

しかし改めて考えると、土井さんと宮田さんは『縁』があったから、出会いから20数年経ち『共感』という交わる点を通った。

自分が生きていくにおいては『縁』なくして人との関わりはない。

人との関わりがないなんて、つらい!

「感謝」

「縁にも感謝」

Photo→今回話を伺った宮田さん

次は2月4日更新します。
お楽しみに。


瞬発力ではなく持続力

2012-01-25 | インポート

中村です。

前回の土井明美社長の紹介。脚色なしのリアルな話がよかったのか結構反響があった。

よぉ~っしゃ それなら、これからもどんどん頑張っている女性を紹介していこうと思い、さっそく「誰に声をかけようか」と思案

とりあえず20名ぐらいかなぁと考えはじめた・・・。

が、

しかし・・・

むむむ・・・っつ。結構難しい。。

何が難しいか??

数が・・・この人!!って思う人の数が・・・意外と少ない

※以下、なぜ数が少ないのか?考察してみました。

誤解がないように言っておくと、ビジネス社会で女性が頑張ってないわけではない。むしろみんな頑張っていて頑張っていない女性の方が少ない。

ただ、コーナーで「頑張っている女性として紹介するからには、誰が見ても「なるほどと思える何か(=基準となるもの)が必要だと考え、

頑張っている女性=「中小企業の経営者管理職の女性」を基準にした。

なぜこの基準か?

経営者=社会が(事業を行うのに必要であると)その存在を認めた人

管理職=会社がある部門の運営と人の育成を行うにふさわしいと認めた人

両方とも「主観=自己評価」ではなく「客観=他者評価」。また、これらのポジションを手に入れるにはそれ相応の「根性」「努力」「志」あるいは「能力」が必要で、これらは頑張らずに簡単に手に入るものではない。

大切なのは、瞬発力ではなく持続力

一瞬(だけ)成果を出すことではなく、成果を出し続けること。

「頑張る時もあれば頑張らない時もある」「ここ一年頑張っている(先のことはわかりません・・・)」ような不安定な存在に大切な仕事やポジションを任せるわけにはいかない。

やる気に満ち溢れて社会に出た優秀な女性達が挫折する多くはここ・・・。

できる=一人前=認められたい。仕事を任されたいと思っている自分と、一人前ではない=まだまだ任せられないと思っている周り(上司や社会)とのギャップ。

このギャップを埋められないままリタイアしてしまうケースが多い。

経営者や管理職というポジションは、少なくとも「その時だけ」ではなく必要な人材として存在し続けた結果手に入れたものなのだ。

本来「女性らしさ」は瞬発力と言うより持続力として発揮されることが多い。しかしながら、ビジネス社会の中ではまだまだ持続力を発揮して社会や会社にその存在価値を認めさせている数が少ないということなのか・・・。

※以上が考察結果

と言うことで、(話は長くなりましたが)、経営者や管理職を中心に、「家庭と仕事のバランスを上手くとりながら仕事をしている」「自分らしく仕事をしている」などの視点を加えて頑張っている女性達をこのコーナーで紹介していきます。

次回は1月30日に更新します。お楽しみに


女社長に迫る

2012-01-20 | 社会・経済

こんにちは、辛島です。

先日、東京の人材紹介会社「株式会社アンゼロ」の土井明美社長にお話を聞く機会を頂いた。

皆さんは世の中に存在する「社長」という存在に対して、こんな風に思ったことはないだろうか。

「『社長』になる人はもとから社長気質なんじゃないの?」

最初から成り上がり志向で「社長になる!」という考えを学生時代や新人の頃から持っていたのではないか、と。

少なくとも私はそこが一番気になっていた。

当日お会いし、名刺交換を済ませて開口一番、「土井社長はどんな新人だったんですか?」と質問してみた。

   「私はねぇ、大学は女子大だったんだけど何にも一生懸命じゃなかったのね。
   金魚のフンみたいに友達の後を付いていくだけだったし。
   「それはアカンよなぁ」という意識は頭のどこかにあったから、社会人に
   なる時に「ちゃんとやろう」とは思ったな。
   それでも『バリバリのキャリアウーマンになりたい!』なんて思ってなかったし、
   子供できたら辞めようとか、子供が小学校に上ったら辞めようとか思ってた。
   10年くらいは『何のために働くのか』、その答えが見つかってなかった。」

辛島心の声:あれ?これは「『社長』はもとから社長気質」の定義には当てはまらない・・・。

  「社会人2年目とか3年目の時は、『出された指示はきちんとやる!』
   『同じミスはしない!』この2つだけは徹底しようと思ってやってたくらいやね。」

辛島心の声:その2つは私も2年目や3年目で特に思っていたことや!!

「じゃ社長、出産された時とか何で辞めなかったんですか?なんで考え変わったんですか?」

    「その時いた会社の社長に認められているという実感、会社に必要とされている
   という実感やね。その当時は、その会社も女性は結婚・出産で辞めるのが普通で、
   社長もそれまでそういう女性社員を引き止めたり復帰を促したりしたことなかった。
   そんな社長が出産前の私に「いつ復帰するのか」と聞いたのね。他の女性社員には
   聞いたこともないのに。だから、当時は育児休暇なんて制度がない時代っていうのも
       あるけど、子供産んで2ヶ月休んで3ヶ月目には出社したから。」

「2ヶ月ですか!?」

   「うん。そんなこと言うと私は『社長から若くして認められる秀でた実力を
   持った人間、特別な人間』と思うかもしれないけど、本当にそんなことない。
   ただただ目の前のことはきっちりやろう、と思って取り組んでいただけだし。
   それにその社長は結果だけで判断する社長ではなく、「こいつやったらやる
   かもしれん。」っていうポテンシャルを評価する社長だったから、それに応え
   たいと思ってた。それが大きかったかな。」

ここで私は「そうなんです!と心の中で思う。

私自身現在、営業が受注した案件の実務を担当している。取ってきてもらった仕事を「きっちりやる」のは実務担当として重要なことだと思っているが、自分が受注し、直接会社に売り上げをもたらしているわけではない。
でも会社はいろいろ新しいことに挑戦させてくれ、任せてもくれる。
だから応えたい、という気持ちで取り組んでいる。

まさに土井社長のお話に「そうなんです!」と思った。

終盤に「女子学生や女子社員にメッセージを送るなら、なんと送りますか?」と聞いてみた。

   「すべて経験値だから。経験は薄い層として積み上っている
   その時辛くてもその瞬間だけを捉えて「何で自分だけ」と思うんじゃなくて、
   それも層になって積み上がっていくから。点で捉えずに、すべての経験が自分
   を構成する層となって積み上がっていくんだ
、と捉えて欲しいかな。」

辛いっと思っている時に「でもこれも私をつくる層になる」と思うのは難しいかもしれない。でも「何で私だけ」「私が悪いん!?」と「私」「私」の考えをするのは女性特有であり、社会に女性が敬遠される理由の一つだ。

でも「周りに応えるため」を力にできるのは女性の魅力の一つかもしれない。

最後に挨拶をし、この日のインタビューは終了した。
この後土井社長は、中村と一緒にお客さんのところに行く予定になっていた。

中村      「じゃぁ行ってくるわ。」
辛島      「はい、いってらっしゃい!社長ありがとうございました!」
土井社長 「いってっきまぁ~す!!!

明るく元気な土井社長を見て、女社長のパワーを感じた。

「社会で活躍するには何をおいてもまずはパワーや・・・」そう思った。

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社長、お忙しいところありがとうございました

次回は1月25日に更新します。
お楽しみに


企業の本音とたてまえ

2012-01-15 | インポート

今回は、中村がお伝えします。

先日あるメーカーでの会話。

この企業は今のところ女子学生を採用する気はない。内定者研修の報告に行った際、会話の流れで、

「一度聞いてみたかったんですけど、なぜ女性を採用しないんですか?」と話をふってみた。

※下記⇒は中村の心の中の声

営業部長「いやっ、採らないという訳ではないんですよ。女性が優秀なのはわかってま 

      す。ゆくゆくはバリバリ営業ができる女性を採用したい気持ちはあるんですけ

      どね・・・」

       ⇒はいはい・・・ 

役員   「中村さんみたいな営業がきたら、僕みたいな担当者は緊張して言いなりに

      なってしまいやなぁ・・・はっはっは」

      ⇒はいはい・・・

社長   「優秀な女性秘書がいたら仕事の効率が上がりそうですね・・・」

      ⇒はいはい・・・

という盛り上がらない会話がしばし続く・・・。ここまではたてまえの話し

しばらくして、役員がおもむろにこう切り出した。

役員   「まっ、て言うかね中村さん。私正直女性って苦手なんですよ。女嫌いという

      わけじゃないんですよ(⇒わかってますってえばウチに出入りしてる通信機

      器営業の女性。まぁ~融通きませんわ!自社の都合は押し付けてくるくせ

      に、こっちの要望は『なんとか頑張ってみます』という姿勢なく『できません』と

      ピシャリ。交渉の余地あらへん

ここから、一気に会話が盛り上がった。本音トークは盛り上がる・・・。ガールズトークと同じです。

社長   「そうそう、女性社員とは会話が続かん。ファッションやグルメ、など自分が関

      心のあること以外の知識がないから話してても面白ない。スポーツ、経済、

      政治、歴史など一般常識的な会話についてこないし、そもそもついてくる気

      ない。それに比べると(男は)努力して会話についてこようとするからこっちも

      なんとかしてやろうと思う」

ここまでくるともう止まらない。

「感情が表情に出るから気をつかう」「セクハラだと思われるから余計なことは言えない」「結婚や出産ですぐにやめるからあてにならん」「親しく話しているとよからぬ疑いをかけられからしゃべにくい」「(仕事以外のことで気をつかわないといけないので)面倒くさい」など 出るわ出るわ・・・。

最終的には、女性とは同士になれない = 仕事をする仲間として考えにくい

という結論に至った。「面倒くさい」「同士にはなれない」というフレーズはちょっと堪える・・・。

もちろん、個人差は大きい。勘違いもある。使う側の器の問題も大いにある。でも、悲しいかなこんなふうに感じている社長、女性を敬遠している会社がまだまだある。これ現実!

だからと言って、怒っても仕方ない。卑下しても意味がない。

(誤解も含めて)女性特有の気質、志向、雰囲気、考え方、行動傾向・・・。これらをしっかり受け止めて、弱みでなく「強み」として表現できれば「女性らしさ」につながる。

たとえば、上記の女性営業の例。女性は一般的にお金やルールにはシビアなところがある。ただ、それを「融通がきかんNG」と受け止められ嫌われたら「だから女は・・・(あかん)」。「値引きなく仕事をとってくるOK」となれば「女性の営業は優秀だ!」と評価される。

同じ性分でも、それが好意的に受け止められるか?否か?で結末は正反対。

ハッピィエンドを迎えるためのポイントは2点。

①自分ではなく「相手」視点で考えているか

②「しゃぁないなぁ、言うこと聞いたろか」と思わせる「可愛げ」があるか

仕事も就職活動も「人(=相手)をその気にさせる」ことが求められる。相手が「人」である以上、自分のことを考えてくれ、気持ちよくその気にさせてくれる人間が嫌いなはずがない。ただ、この「相手視点」「可愛げ」の表現を誤ると、「主体性がない」「女を出すな」と思われる

たかがこれだけ、されどこれを実践するのは意外と難しい。

このコーナーで紹介しようと思っている人材紹介会社の社長。押しが強くバリバリのキャリアウーマン。でも、彼女からの書類はこんな女らしい封筒で送られてくる。これも彼女の「可愛げ」の一つの表現方法

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次回は1月20日に更新します。お楽しみに


自己紹介

2012-01-10 | インポート

みなさんこんにちは

今回新にこのコーナーの担当として加わりました辛島です。

私自身今年の春に入社5年目を迎えるのですが、まさに女性が「女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす」にはどうしたらいいのか、、、と考え、模索している日々。

だからこそ

自分自身が「何を魅力的だと思ったのか」「だから何を聞いてみたかったのか」「聞いてみてどうだったのか」や、「何がBUTだったのか」「どうBUTだと感じたのか」など

読み手の女子学生や女性社員のみなさんが気になる部分、知りたいことを同じ目線で感じ、掲載して「なるほどなぁ・・・」と、思わず(私を含む)女子のみなさんが自分を振り返る、そういったコーナーをつくっていきたいと思います。

あと、自分の失敗(できればしたくないですが・・・)談やそこから学んだことも題材にしていきたいと思います。

これは最もリアルになるかもしれません・・・

「一般論ではなく、生の声を」をこのコーナーのモットーとし、みなさんと一緒に成長できる辛島でありたいと思います。

これからよろしくお願いします

次回は1月15日に更新します。

お楽しみに