女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

ビジネス社会の成績表

2010-04-27 | インポート

 笑顔で接したら笑顔が返ってくる。元気出したら元気が返ってくる。人を認めた分だけ人から認められる。心を開いた分だけ心を開いてもらえる・・・。

 一方、人を無視したら無視される。適当なつきあいをしていたら相手からも適当にあしらわれる。楽をしていたらどこかでそのとばっちりが返ってくる・・・

 「立ち向かう人は自分の鏡なり」

これは、以前いた会社のチーフインストラクターがことあるごとに職場のメンバーや研修の受講者に言っていた教訓。自分の置かれている状況は、誰か別の人や環境ではなく全て自分自身(の意識やそれに基づく行動)が招いた結果。

 だからこそ、物事を自分のことを捉えて(=自責)能動的に行動していくことが大切!ということを自分自身も痛感している。

 「学生と違って社会人は試験のできで合否が決まらない」と新入社員研修で話しているが、40代になるとビジネス社会における『でき』=成績表をつきつけられる。担当業務を遂行する能力はもちろんのこと対人関係や人間的な器などなど・・・。ビジネスに限ったことではないプライベートも含めて。と、同時に経験や立場など長年の社会人経験でついてしまった余分なものによってなかなかその自分と決別できない。

これらをどう受け止めてこれからの10年を過ごすか?

ここに真価が問われる。

 


何事も視点は相手

2010-04-24 | インポート

 新入社員研修や接客研修でしつこいぐらい言うことの一つに「視点は相手」がある。

新入社員研修では「報告は(自分の報告したい時に話したいことをではなく)上司の聞きたいことを上司の求めるタイミングで行うこと」、接客研修では、「お客様がしてほしいことを察して自ら動くこと」が大切であると伝えている。

 就職活動も同じ。

学生との面接で、「内定もらっても今選考が進んでいる企業は最後まで受検します」という学生にちょくちょく出会う。

で、聞く。

「へぇ~内定もらった会社は第一希望じゃないんだ」

すると、「いいえ、第一希望です」と返答。

で、さらに聞く。

「じゃ、他の企業の選考は断わればいいじゃん!」

すると、「途中で投げ出すのはよくないと思います。最後までやり遂げてすっきりした気持ちで就職活動を終えたいんです」と堂々と答える。

物事を途中で投げ出さず最後までやり遂げる=なかなかよろしい

とは残念ながらならない

選考を受けるということは、それが面接であれ筆記試験や適性検査であれ企業側の『誰か』がそこに関わることになる。他社に行くことがわかっている学生の面接や試験に関わる人事担当や経営者の立場は?

選考が進んで(入社する気のない会社から)内定もらってしまったら、自分が内定をもらったことではじき出された『誰か(別の学生)』の立場は?

「無理だとは思いますが、憧れの企業なので最後までチャレンジしてみたい」とか「迷っているので続けます」なら理解できる。

でも、行かないことが決まっている会社の選考はきっぱりと辞退してほしい!

何事も視点は相手!


出会えてよかった・・・

2010-04-21 | インポート

 今日、新入社員研修の報告と今後のフォローの提案に行くメンバーと同行して京都の呉服の会社を訪問した。

そこでうれしい報告を聞いた

新入社員4名が元気な大きな声で挨拶してくれるから職場全体が活性化している

◇3年目になる先輩社員の言動がめっきり先輩社員らしくなった

◇(当初年の近い先輩社員がいないので心配したが)10年ぶりに新卒者を受け入れる営業所が組織全体で受け入れ育てていこうと一生懸命になっている

などなど・・・

 何よりうれしいのは、目の前に座っている人事の担当者と社長が彼らを受け入れ育てることに「本気」なこと。新入社員4名に関する情報はほぼ完璧に共有できている。自分たちでできる手作りの教育カリキュラムを作成し役割分担している。そのメニューには、定期的に社長とのコミュニケーションをはかるための月一回の社長研修もある。さらにそれらの情報を全部開示し、私どもにアドバイスを求める。その目が真剣・・・。全てが新入社員たちを一人前に育てるために一生懸命考えられたもので、そこに彼らに対する愛情が感じられる。

 こんな会社で育てられる新入社員は幸せだなぁ・・・。と思っていたら、帰り際

「御社と出会って採用や育成に対する考え方が変わりました

と社長が話してくれた。

心から「ありがとうございます」という言葉が出た。

  「私達の仕事は人を採り育てることに対してお客様を本気にすること」

これは、まさに今日行ったアイ・プラスの説明会で学生達に伝えたこと。お客様が採用や育成に本気になるきっかけになれたとしたらこれほどうれしいことはない。しっかりサポートせにゃいかんと身が引き締まったと同時に、隣に座っているこの会社担当である営業リーダーが頼もしく思えた。

 

君に会えてよかった。御社に出会ってよかった。と思ってもらえるパートナーを一社でもたくさん見つけるためにこれからも頑張ろう!

 

 

 

 


だ・か・ら 女は・・・

2010-04-13 | インポート

自分も女なのであえて言わせてもらう。

だ・か・ら 女は扱いにくい って言われるんや 

私の担当する研修では、受講者を5~8人グループにして課題を与え、全員が基準に達しないと合格させないというサディスティックなプログラムがある。そのねらいは「自分の殻を自ら破る」あるいは「周りと『気』をあわせる」経験を通じて何かに本気になった時のパワーを実感してもらうこと。

これを実感させるためには、できる限り受講者を追い込んで、

「えらいこっちゃ、やらにゃあかん

「自分がやらんかったらグループの他のメンバーに迷惑がかかる

という境地においやることが必要。だからこそ、心を鬼にして「まだあかん」「そんなんじゃ合格させられへん」「はぁ~い、 やり直し」などダメだしを続ける。

こういう場面で足を引っ張るのは圧倒的に女性!

【だから女は扱いにくい その①】 女は周りに気をつかわせる!

こんなもんで許してって態度がみえみえ。ダメ出しされたら落ち込む。何度やり直しても改善が見られない・・・。よってさらにダメ出し。さらに落ち込む。それを見て周りが気をつかう・・・。落ち込むんやったらちゃんとやれや 

何より腹立たしいのが、周りに気をつかわせて平気なんか~い ということ。社会に出たら「女の」だからって大目にみてもらえない。いや、見られたとすれば、それは一人前として見られていないことを意味する。それをなんとも思わない(少なくともそう見える)女性を見ると同性として腹が立ってくる。できないことを言っているのなら無理もない。でも、決してそうではない。ちっぽけなプライドを払拭してモードを切り替えたらできることなのに、やろうとしない。やらないけど合格は欲しい。そんな都合のいい話はビジネス社会には通用しない。

何、女に甘えとんねん しっかりせい

【だから女は扱いにくい その②】 女はいらん気をつかう! 

これは自分のこと。正直女性対象の研修はあまり好きではない。自分自身 「いらん気」をつかうから 

前述の研修プログラムで何度ダメだしをしても改善が見られなかったりふてくされた表情をとられた時、男性よりも圧倒的に女性に指摘する方が勇気がいる。もちろん、最終的には男であろうと女であろうとあかんもんはあかんという評価を下す。でも、心の中で「こんなん言うたったら可愛そうやな・・・」という同情、はたまた「どうせようやらんやろうな・・・」というあきらめ(妥協)のセルフトークがふつふつとわいてくる。

何、しょうもない『気』つことんねん  と自分に一喝

指摘するのに勇気がいるのは、自分どう思われるか?が気になるから。仕事である以上、自分がどう思われるかなんて本当は関係ない

しか~っし、それが気になる!なってしまう!!視点が「自分」なのだ!!!

これらは何も女に限ったことではない。でも、圧倒的に『女に多い』現象だ。だ・か・ら 女は・・・


これが私の研修スタイル!

2010-04-05 | インポート

 今の時期いろんな企業や団体の新入社員研修を担当することが多い。研修はほとんどの場合1~2日。昨今は不況のあおりをうけて、1日であれもこれも盛り込んでほしいという要望が多い

 新入社員研修は「社会人に求められる基本ルール」や「ビジネスマナー」を習得するのがねらい。正直6~7時間でこれら全てが伝えられるわけがない。当然、この時間の中で担当する講師が

「これは特に必要だ

「これだけは知っておくべきだ

と思う項目をチョイスし、優先的にかつ時間をとって伝えることになる。何をチョイスするか?何に重きをおくかは担当する講師の教育や研修に対する価値観(ポリシー)、研修スタイルによって異なる。

 (先日のブログにも書いた)京都銀行のお得意先様に入社した新入社員対象の研修は全部で9コース。3名の講師が担当している。事務局からは、共通のテキストを使用することと必ず盛り込む必要のある項目は伝えられているが、これらをどのような順番でどのようなやり方で実施するかはそれぞれの講師に任されている。

 

 おそらく3名3通りの研修スタイルで実施しているだろう。

 

 中村スタイルは?

 女性講師の出身で多いのが、元客室乗務員、あるいはホテルウーマン。または、大手企業で秘書歴十数年のベテランなど。ビジネスマナー = 仕事そのもの だった人が多い。いわゆるビジネスマナーのプロフェショナル中のプロフェッショナルだ。

 私は?と言うと、アパレルや大学進学予備校勤務を経て人材の業界に入り、営業や講師の経験を重ね今に至る。ビジネスマナーそのものを仕事にしてきたわけではない。マナー講師としての経歴はどちらかと言うとpoorだ

 しか~し! 

だからこそ、営業で他社を訪問した際、また来客の訪問を受けた際、どのように対応すれば相手にいい印象を与えるか(失礼にならないか)必要かつ過度に丁寧すぎないマナーが伝えられると自負している。

 今から15年ほど前、初めて新入社員研修の依頼を受けた際、こんなやりとりがあった

仕事を依頼してくれた会社の部長「中村さんに新入社員のマナー研修やってほしいんや?」

中村「私ですか~?私、ホテルや航空会社出身じゃないし『性格が大雑把』なんで、あんまり細かいマナーどうでもいいと思っている派なんで、やめたほうがいいですよ!」

それに対して、

部長「せやからええねんやん。あんたぐらいのマナーがちょうどええわ!あんまり丁寧すぎるの必要ないから」

あんたぐらいのマナーがちょうどええわ!というフレーズがちょと気にはなったが、なるほどね!!と思ってその仕事を受けたことを思い出す。

 

 私らしいマナー研修をやればいいんだ!それ以降「私らしさ」を追及してきた。

 

 今では結構な数のマナー研修や新入社員研修を担当し、いわゆる「ベテラン」と言われるようになった。指名してくれるお客様も多い。

 私らしいマナー研修は、細かい手順の一つ一つにはこだわらない。その代わり以下の5点だけは徹底的に伝える。これが中村スタイル。

①あなたのマナー = 会社のイメージそのもの ⇒自分だけでの問題ではない!

②何のためにそれらが必要なのか?ということをまず押さえる

 ⇒たとえば「名刺の出し方」。細かい手順をレクチャーするのではなく、「名刺はなんのために出すのか」を考える。答えは「自分を理解してもらうため」。そのためには、名刺は「くれてやるもの」ではなく「もらっていただくもの」であるはず。ここまで考えれば、どちらの向きに出すのか?どのようなタイミングで?どの位置に?など細かく言わなくても自ずとわかってくるはず

③マナーの原点は、視点は相手。行動の主体は自分。相手の立場に立って自ら動くことである

④人間関係の基本は、「自分がされたらいやなことは他人にもしない」 ⇒ 周りに迷惑をかけるな!

⑤好かれる(可愛がられる)新入社員になるにはまず「笑顔から」

⇒表情の悪さが、顔つき・面構えの悪さにつながり、放置すると人相が悪くなる。

これらは、私の20年以上の社会人経験の中で「これは絶対必要」「これだけは絶対にわかっていた方が得する!」と思うことばかり。また小さいながら会社の役員という立場で自分宛の来客を受けたり、自社の社員達を見ていて実感することばかり。

 私の研修はおそらく、好き嫌いがはっきりする。上品に手順を細かく丁寧には行わない。マイクも使わず、大きな声で、髪振り乱して、時には語気を荒げて、上記5点を徹底的に伝える。このような研修スタイルや価値観があうお客様には「感動しました」「その通りです」と賛同してもらえる。が、丁寧にきちんと指導して欲しいお客様には少々大雑把に映るだろう。 

 そこそこ無難な評価を得ると言うよりは、ムッチャ気に入ってもらえるか?敬遠されるか?

それでも、私にしかできないマナー研修を実践し続けていきたい。支持してくれるお客様がいる限り