マイペース
この言葉、採用面接をしているとよく耳にする。
多くは「自分の強み・弱み」を語る場面で、これまた多くは女子学生の口から語られる。
「友達からよくマイペースだって言われます」「私はマイペースなところがあって・・・・」
これらは面接でよく、よ~く聞くフレーズ。
少なくとも、本人はこの「マイペース」をNGワードとは思っていない(はず)。思っていたらこんなことを軽々しく口に出すわけがない。
でも、ビジネス社会でマイペースは通用しない。「マイペース」にあわせてくれるほど社会は甘くない。社会のペースに、上司のペースに、仕事ができる人のペースに、お客様のペースにあわせていかないとできる社員にはなれない。
あくまでも基準、視点は「周り」=上司、お客様
自分なりでは意味がない。
営業職や総合職として働く女性は、同僚や上司、取引先の担当者や社長とつきあう際、ヒールを履きながら同僚の男性と歩調をあわせるために小走りで歩く(走る!?)だから、パンプスのつま先とヒールはすぐに傷む
ご飯を食べる時も相手を待たせないように急いで食べる。だから、一口で食べる量が増えてスピードがむっちゃ早くなる
ゴルフに行ってもゆっくりお風呂につかっている余裕はない。パパパッと汗を流したらガガガァッ~とドライヤーで髪を乾かしてバタバタとロッカールームを出る。
社会人になったら、パンプスで颯爽と歩いて、優雅にランチして、ゴルフでも嗜んで・・・なんてイメージふくらませていても・・・。
現実は汗かきかき、必死のパッチなのだ!
このペースは、もちろん上記のようなスピードを意味するペースのことだけではない。相手の望むタイミング、相手の発想、相手の気持ち・・・相手軸で考えるすべてのことを指す。
自分なりのペースが通用するのはプライベートと、思いっきり仕事ができるようになって独立して自分で会社でも興すようになってからの話し。
自分ペースを貫きたいのなら社会に出て組織になんか属したらあかん
ただ、誤解しないで自分のペースがあかん!というのは自分を殺して相手に合わせろ!という意味ではない。そんなことをしても意味はない。まずは相手の視点で、相手の属している土俵で、相手と同じ言語を使って(=これがペースをあわせるということ)・・・その上で自分らしくふるまおうぜ!!ということ。
女性の涙これもあかん!!
仕事に失敗しては涙
上司や先輩に怒られては
自分も女ながら「泣くのは卑怯」だと思っている。なぜか?泣いた時点で立場が平等でなくなる。戦で言うなら「白旗」をあげた状態。これ以上攻めないで~っという合図。ビジネス社会はそれぞれの立場の人間が真剣に仕事をして成果を上げるいわば戦場のようなもの。その戦場で自ら白旗をあげるような人間と真剣勝負なんかできるはずもない。本人にそんなつもりがなくてもそうなってしまう。
泣いてしまった女性に「なぜ泣いたのか?」を聞くと、ちょっと勝気な女性な上昇志向の強い女性がよく言う台詞
「怒られたから泣いたんじゃなくてできなかった(期待に応えられなかった)自分に腹が立つんですぅ~」
「自分が情けないんですぅ」
「悔しいんですぅ」
これもマイペース(=自分中心=基準・軸が相手ではなく『自分』)な一面。情けないとか悔しいとかいう自分の感情はまずはどうでもいい。泣きたければ家に帰って一人で思う存分泣けばいい
情けないとか悔しいとかいう感情に浸る前に、どうしたら成果が出るのか?成果が出せるのか?相手の期待(要望)に応えられるのか?を考えるべきちゃう?個人的な感情に浸っている暇なんてない!
かく言う私も、何度も泣き、個人的な感情で落ち込み、周りに迷惑をかけてきた。「『泣くまい』と思っても涙が出てくるんだから仕方がないやん」と思ったこともある。
でもあかんことはあかん。負けは負け。
マイペースでないかどうか?周りに気をつかわせてないかどうか?相手視点で見直してみよう