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 神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

本の匂い

2019年02月16日 10時02分27秒 | 読書

いよいよ私の新年会も佳境に入って、この5日間に4日新年会参加

今夜が4連戦最終日で『地酒の新酒を味わう会」ということで、まさに酒のイベント

最後を飾るに相応しい、もっとも一週間後に新年会、そのあと別の地区の

新酒会に参加する、もうしばらくは日本酒浸りである。

 

先日、新刊書がアマゾンから届き、早速開いて読み出した、すると久しぶりに嗅ぐ

懐かしい香り・・・本の匂いだった

小学校4年生から本格的に読み出した本、小学校の図書館に毎日の様に通った

おどろおどろした「雨月物語」「太平記」、ここから始まった気がする

「のんちゃん雲に乗る」はなぜか懐かしい

やがて痛快な「太閤記」に夢中になり、そのあとは野口英世などの伝記にのめり込んだ

でも手垢の付いた古い図書館の本には本の匂いがない

6年生の時、学校前の本屋へ行ったらずらーっと「徳川家康」「豊臣秀吉」などと言った

漫画日本伝記みたいなシリーズ本が並んでいた、表紙は厚いボール紙で一冊100円が

今も印象に残っている。 漫画雑誌が40円から50円の頃だからそれほど高いとも思わないが

当時の小遣いは1日10円だから手が出るものではなかった

それでも欲しくて、とうとう一冊だけ買った、あのときの新刊の匂いは今も頭に焼き付いている

だけど本の匂いは、そのようなインクの良い匂いだけではない、本そのものの懐かしい想い

思いでの匂いもある

あの匂いがどんな匂いかと聞かれても表現出来ない、それは今でもたまにそよ風のように

一瞬だが頭の中をよぎっていくことがある、290円の新潮社文庫「川端康成」「石原慎太郎」

などの赤い箱に入った全集、あれを買っていた頃にも、その香りがある

同じ全集ながらそれより立派なランク上の全集では嗅げない懐かしい香り

 

もっと古い時代にもあった

小学校1年の時、引っ越して今の住所にやってきたのだが、30m位のところに同級生の女子

由美子の家があった

近くで同じクラスだったから一緒に帰ってくることが多かった、そんなことで彼女の家に遊びに

行くこともたまにあった

お互い最初の以西の友だちだったのだ。 当時は知らなかったけれど彼女の両親は県職

(地方公務員)で転勤族だったのだ、だから彼女はこの土地で生まれた子ではなかった

そんなことは知るよしもなくいつまでも友だちでいられる気でいたのだった

彼女の家は借家で質素だったが、彼女の部屋はあった、その部屋へ行くと本箱が有り

何冊かの本が置いてあった。

その中の「魔法の絨毯」が私のお気に入りで、貸してもらったこともある

でも2年生の時、突然彼女が転校する事になって先生がお別れを告げて、彼女はみんなの前で

挨拶をした、私はなんとも情けない気持ちになったが彼女に向かって「あかんべい」をした

虚勢を張って見せたのだった

あれ以来60年近く彼女に会ったことがない、お互い白髪の目立つ歳になった、会って話したい

気もあるが、彼女にしてみれば10回近く転校した中の2~3年、まして小学校1年ではほとんど

思い出に残っていないはずだ

でも「魔法の絨毯」のあの懐かしい本の香りは今でも私の心の中に僅かに残っている