数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(231)  玲子の仇討ち

2022-10-10 12:37:52 | 漫画のシナリオ
(231)玲子の仇討ち

四百字詰原稿用紙換算13枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ちあがるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

須藤良子(12。小6)170㎝。

須藤志保(35) 170㎝。良子の母。

玲子(35)志保の友人。

桧垣早苗(25)170㎝。

陽子(35)165㎝。

悪相のやくざ8人

バーの雇われ女(25)すれっからしの準美人

バーテン(40)不敵な面相

ママ(40)着物を着て長い髪をお水風に結ったクセの強そうな顔


○N=ナレーション

   
   ホテル内の中華飯店外観。

   同、中華飯店個室の天井の絵にN『玲子は開店準備のため先に帰り、真菜も栗栖も帰った後ーー』

注、個室には修一、早苗、良子、志保が残っており、料理は片付けられ各々の前にお茶がある。

   お腹をさすり、
早苗「贅沢な事を言うけど、もうお腹いっぱいで料理を見るのも嫌だわ・・・」

良子「私も。もう二度と今日みたいなご馳走は食べられないと思うけど・・・」

   慈愛に満ちた眼差しで、
修一「そんなに気に入ったんなら試合の打ち上げはまたここでしようかね」

良子「(歓喜し)ほんとにー!?」

修一「(優しく笑み)ほんとほんと」

   しみじみ修一を見て、
志保(修ちゃんと出会ってなかったらこんな高級ホテルで食事なんか一生出来なかった・・・)

志保(良子も明るくなり、私達の人生を一変させてくれた岩城さんには感謝してもしきれない・・・)

   訴えるような眼差しで、
早苗「岩城さんはこれからどうするんですか?」(私ん家に来て抱いて・・・)

修一「腹ごなしにヤー公を始末しに行く」

   ぱっと顔を輝かせて手を挙げ、
早苗「あ、私も参加します!」と言ったので志保と良子が驚く。


   
   夜。玲子の店の前にタクシーとリードに乗った早苗が停まる。

   タクシーが去り、四人が店の前に立ち、
早苗「試合前の腕慣らしをするから岩城さんは手を出さないで下さいね」

修一「じゃが死体を運び出す要員がいるけん全滅させんようにね」

早苗「(嬉々として)了解です」と言う早苗を見て志保と良子があっ気にとられる。

注、八人のやくざに便宜上1~8と番号をつけ、入り口側から1、一番奥のを8とする。カウンター内の奥側から雇われ女、バーテン、玲子(胸元が大きく開いた膝丈のドレス)の順にいる。

   同、店内

   ヤクザ達が我が物顔で酒を飲んでおり、玲子がカウンター内の右端の扉側に萎縮して立っている。

   ギイッと扉が開き、玲子がはっと強張る。

   早苗、修一、志保、良子の順で入って来た四人を八人のやくざと雇われ女、バーテンが一斉に睨む。

   やくざを呆れて見て、
早苗「うは、よくぞこんな卑しいご面相ばかりが揃ったものね」

   ぬっと立ちあがり、
1 「言ってくれるな姉さん」

   早苗、右手で1の喉仏を「ぐわしっ」と鷲掴みする。

   1、「ぐっ」と呻いて目を剥く。

   「グシャッ」と喉仏を握り潰す。

良子「ひゃっ、いきなり容赦なし・・・」

   玲子、志保、あ然。

   殺気だって立ちあがった2の喉に手刀の先をズブッと突き刺し喉を破って即死させる。

  「ひっ」と叫んで逃げかけた3の髪を後ろから左手で引っ掴む。

   右手で首を締め上げ首を「グシャッ」とひねって絶命させる。

   逃げかける4の首根っこを掴む。

   4の顔面をカウンターに「ガズッ、ガズッ、ガズッ、ガズッ」と打ち付ける。

   両耳と鼻から脳髄が漏れ出てカウンターに突っ伏して絶命する。

修一「はい、4人分の席が空いたけん、取り敢えずここでストップね」

   修一、カウンターに突っ伏した4をドガッと蹴り飛ばす。

修一「はい、良子ちゃんも志保さんも座りんさい」

注、扉側から志保、良子、早苗、修一の順に掛けている。

   スツールに掛けた志保の手をおろおろして握り、
玲子「志保、来てくれたのね・・・」

   玲子の手をしっかり握ってやり、
志保「岩城さんが来てくれたからもう心配ないわ」と言われ玲子がうんうんと頷く。

良子「ねえせんせい」

早苗「なあに?」

良子「喧嘩ってジャッキーチェンみたいにもっと殴り合うのかと思ってたら一発で決まっちゃうんですね」

早苗「あの人の映画はアホみたいに殴り合って笑っちゃうわ」「ま、コメディーだからね」

早苗「実際は重いパンチを一発急所に喰らったら即死するか戦意喪失するものよ」

早苗「強烈な一撃を喰らって戦意喪失する場面のない映画なんかリアリティ無さすぎね」

良子「へー、そういうものなんだ・・・」といたく感心する。

   怯えて立ったまま、ぼう然としてる残り4人に、
修一「へたに動くなよ。このお姉さんに瞬殺されるぞ」

修一「われらみたいに寄ってたからにゃ喧嘩できん輩とは次元が違うのが分かったじゃろ?」

修一「俺がよしゆうまで息を止めちょれ」

   修一、さっきから眼前で不敵な表情でアイスピックを宙に放り上げて回してるバーテンに目をやる。

   早苗、無表情でバーテンを見る。

   バーテン、アイスピックを回しながら不気味な目で修一を凝視する。

   2人、睨み合う。

   玲子、怯えて二人を見ている。

   修一が宙に上がったアイスピックを瞬時に掴んだのでバーテンがギョッとする。

   間髪入れずバーテンの額にアイスピックを「ガツっ」と根本まで突き刺し、
修一「われ、目障りなんじゃわい」

   バーテンが目を見開いたままドサッと倒れる。

   ブルブル震えてる雇われ女に目をやリ、無表情で、
修一「お姉さん、ここはおしぼりが出んの?」

女 「あう、す、すみません」と慌てておしぼりボックスの扉を開ける。

   修一におしぼりを渡そうとした女に、
修一「見ちょったじゃろ?手が血で汚れとるんはこっちの人じゃろ?」

女 「す、すみません」と早苗におしぼりを渡す。

   残りのやくざの内の5が殺意の目で修一を睨んでいる。

   5、突然カウンターの中に身を乗り出す。

   カウンターの裏側に置いてある包丁を握る。

   5、殺意の目で包丁を修一に向けて構える。

   5を静かな目で見据え、
修一「おれに勝てそうな気がするか?」

   5、青ざめて逡巡する。

修一「のお?」「勝てそうな気がするかて聞いちょるのよ」

   残りのヤクザ達、ぼう然と見ている。

   雇われ女、玲子、ぼう然。

   修一、5の手首を瞬時に掴む。

   もう一方の手で5の肘を折って刃先が5に向いた包丁で喉を「シャッ」と搔き切る。

   5が後頭部からドサッと倒れたが意にも介さずスツールに掛けて女に血がついた手を見せ、
修一「お姉さん、分かっちょるのう?」

女 「は、はいっ!」と慌てておしぼりボックスの扉を開ける。

女 「どうぞ」とおしぼりを広げて渡す。

修一「俺が声を掛けるまで隅で息をひそめちょけ」

女 「は、はい・・・」と後ずさりする。

   優しい表情で玲子を見やり、
修一「玲子さん、志保さんにカクテルを作ってあげて。俺ら3人はコーラでももらおうかね」

   側に来て安堵の涙を流し、
玲子「はい・・・」

   玲子、シェーカーを手に取る。

   俯いて指先で涙を拭いシェーカーをトンと置き、
玲子「良子ちゃん・・・」

   無邪気な表情で、
良子「なあに、玲子さん?」

玲子「岩城さんにキスしてもいいよね?感動で身体が震えてどうしょうもないの・・・」

   志保が微笑んでる横で、
良子「唇はだめだからね、ほっぺなら許したげる」

   玲子が背伸びしてカウンターから身を乗り出し修一の頬に「ちゅっ」とキスするのを見て早苗が微笑んでいる。

   店の外観の絵。

注、志保はカクテル、他の3人はコーラを飲んでいる。

   カクテルを飲み、
志保「ああ、おいしい~」

玲子「でしょ?カクテルには自信があるの」

   隅で怯えてる女を見やり、
修一「こっちへ来んさい。二回言わすなよ」

   怯えておずおず目の前に来た女に、
修一「今迄その中途半端な美貌で大勢の男を騙してきたんじゃろうね?」

   女、えっという顔で修一を見る。

修一「中には大借金を背負わされて自殺した人もおろうね?」

   女、俯いてたじろぐ。

修一「俺があんたを始末したら喜ぶ男が大勢おろうじゃないの?」

   女、ぎょっと目を剥く。

   鋭い目で女を見据え、
修一「ま、それは置いといて・・・」

修一「あんたの本当の雇い主のママに電話して、玲子さんが店を売るからここへ来るようにゆうてくれるか?」

   愕然としてる女を玲子が憎々しげに睨む。

   逡巡する女に、
修一「さっき二回言わすなて言わんかったかいね?」

   女、覚悟を決めたようにスマホを手に取る。

女 「・・・あ、ママ?・・・」

女「玲子さんが店を売りたいから相談があるって・・・」

   怯えて修一を見つめて電話してる女を修一が凝視している。

   スマホを切り、修一に、
女 「10分ほどで来るそうです」

修一「ちよっと聞くんじゃが」と言われ女がビクッとする。

修一「俺がママを殺ったら背後で糸を引いとる親分は・・・」

修一「ママを呼び出したお姉さんの事をどう思うじゃろうね?」

   志保のパンツがジュッと濡れた絵のアップ。

   うっとり修一に見惚れ、
志保(し、シブすぎ。やくざ映画なんか修ちゃんに比べたらまるで漫画だわ・・・)

   女、両手で顔を覆い「わーーっ」と泣き叫んでへなっとへたりこむ。

   残り三人のヤクザの内6に、
修一「お前は死体が全部乗るでかいバンを調達してこい」

6 「は、はい・・・」

修一「ゆうちょくが妙な動きをしたら残りの二人は瞬殺じゃけんの」

修一「もうわかっちょろうが、どっちみち今から事務所に行くんじゃけんの」

   6、ゴクリとツバを飲んで頷く。

修一「よっしゃ行け」

   7が6の腕を掴んで哀願するように、
7 「おい、余計な知恵を回さず言われた事だけをやれよ。絶対よけいな事をするなよ」

6 「わ、分かってるって」

   ドアを開けて修一に、
6 「じゃ、すぐ戻ってきますから」

修一「お前とこいつらが無事に再会できることを祈っちょるぞ」

   6、青ざめてドアを閉める。

   嬉しそうに、
早苗「事務所に乗り込んで残党を殲滅するんですよね?」

修一「うん、このままじゃ不完全燃焼じゃろ?思いっきり暴れさせてあげるけんね」

早苗「(嬉しそうに)血沸き肉踊るとはまさにこのことね。死体の山を築いてやるわ」

   7、8、戦慄して早苗を見る。

   店内の天井の絵。

   ギイとドアが開き玲子がそちらを見て緊張する。

   中に入ってドアの前に立ち満面の笑顔で、
ママ「玲子ちゃん、よく決心がついたわね。えらいわ」と言うママの背後に修一が無表情で立っている(不気味さが漂う絵)。

       つづく



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