春はスミレなどの小さい花が楽しい奥多摩。体慣らしで週末に時々ハイキングに行きます。GWも新緑やツツジが綺麗なはずなので行けばよかったのだけれど、後半の5連休はちょっと仕事も入ったりして機会を逃してしまいました。まだ5月中に行くことはあるかもしれませんが、4月に行ったハイキングの記録をアップ。
まずは4月16日の笹尾根。高尾山から三頭山(奥多摩三山の一角で、東京と山梨の県境の山)まで伸びる長大な尾根ですが、今回歩くのは上川乗から槇寄山まで。2年前にはさらに短い笛吹(うずしき)から槇寄山まで歩いています。
上川乗のバス停から南秋川を渡ってしばらく歩くと登山道へ。関東ふれあいの道に指定されているということは、整備されていて道迷いはまず起こらない道ということ。
小鳥さん。種別判断不可。奥多摩は野鳥の声がいつも聞こえていて楽しいです。
安定の杉植林帯を行きます。暗めの道になってしまうのが難点ですが、奥多摩の杉並木は香りがいいのでそれほど嫌いではありません。まあ、広葉樹の自然林の方が趣はありますが。
登山道に入ると直ぐに、杉の落ち葉の上に春の花が。これはヨゴレネコノメ。ネコノメソウの中では、ハナネコノメのような可憐なものに人気が集まりますが、実は奥多摩でよく見られるのはこのヨゴレネコノメだと思う。
スミレも登場。葉の形からコスミレと思われる。それにしても、スミレの種類を見分けるのは困難。まったく断定はできません。ご参考程度にして下さい。
これはタチツボスミレかな。一番メジャーな薄紫のスミレ。
ナガバノスミレサイシンと思われます。白くて葉の長いもの。結構よく見かけます。
ニリンソウも登場。春の里山と言えばスミレとニリンソウが代表という気がする。が、本当はイチリンソウ、あるいはサンリンソウなのかもしれない。
コスミレの白花だと思われる。葉の形や花の大きさから判断。しかし普通は青紫の花のはず。ということでフモトスミレかもしれない。
白いスミレの代表選手、マルバスミレと思われます。
小さいお花と小鳥の声を楽しみつつ順調に登ります。この時期はまだまだ涼しいので歩きやすいですね。GW後半は東京でも25度以上の夏日になってしまい、早くも温暖化の影響で酷暑を予想させる展開ですが。
さて、てくてく歩いていると最初のチェックポイントである浅間峠に着きました。笹尾根に出たということですね。
ここからは尾根歩き。浅間というのは富士山を信仰している時にできた言葉らしく、浅間尾根とか浅間峠とかいう場所が各地にあります。そして、それらの場所からは富士山が眺められます。今回もお約束の富士山。樹間からですけど。
標高1,000メートルに満たないところですが、それでも新緑にはまだ早くて木々は裸の状態。日差しは結構暖かく感じます。
ミツバツツジもちょっと葉が膨らんできた状況。
スミレさんは笹尾根にも所々咲いていて、飽きさせることがありません。
これはエイザンスミレかな。葉の形的に。
眼下には集落が見えます。笹尾根は神奈川県および山梨県と東京都の県境の道です。昔は集落と集落をつなぐ峠道だったんでしょう。農産物とか炭とかを運んだのかな。
こういう標識が多いのは、関東ふれあいの道ということで整備されているからということもあると思うけど、やっぱり集落と集落をつなぐ道だということなのでしょう。上野原町というのは山梨県の上野原市のことでしょうし、檜原村人里(へんぼり)というのは今もそのままの地名です。まあ、その峠の標識がトレランコースの標識を兼ねているのが現代ではあるのだが。
お地蔵さまもいらっしゃいます。道祖神ということで、旅の安全を守る神様。
尾根道。
ちょっと開けたところに出ました。カラマツが大きいですが、その向こうに奥多摩三山の一角である御前山(左側)と大岳山(右側)がよく見えます。
檜原村のハイキングコースはこの時期は気持ちいいですね。空気が澄んでいて。夏になると標高が低めなので暑くて歩けませんけど。笹尾根はアップダウンはそれほど激しくないですが、それでも久しぶりの山歩きだと結構つかれます。小ピークの土俵岳に到着。
それを越えると、今度は山梨県側の集落に下りる道も出てきます。
笹尾根らしい笹の道。
丸山という小ピーク。何だかんだ言って、アップダウンのせいで累積標高差は優に1,000メートル越えていると思うので、いいかげん疲れてきます。
と、ここで黄色い花をつけた木に目が行く。ちょっと香りもいい感じ。
ダンコウバイという木の花のようです。綺麗ですね。知らない木だったのですが、今回のハイキングでは一番の収穫でしょう。
さて、歩き続けます。槇寄山はあと1時間くらいのはず。とは言っても出てくるのは相変わらずの標識。
ここで、笹尾根の終着点である三頭山が見えました。超頑張ればあそこまで登ることもできるでしょうが、今日は気持ちがそんなモードではない。
三頭山から右奥に見えるのは雲取山ですかね。
更に歩く。数馬峠というところ。とにかく峠とその標識が多いです。この後も二つほどの峠を越えました。
左側には、時々開けて富士山が見えます。
尾根道にダンコウバイ再び。
いい加減に疲れてきたところでいきなり今回の目標地点の槇寄山の山頂に到着です。今回の最高地点なのですが、直前の登りはあまりきつくなかったので山頂にいきなり着いた感じです。
山頂ではおにぎりなどのいつものコンビニランチを取りながら、富士山を眺めて過ごしました。数人の登山者がいるだけで静かでした。
さて、下山は温泉施設、数馬の湯を目指します。奥多摩エリアの温泉施設の中では小さいほうですが、檜原村特産のハチミツを売っているので時々行きたくなるところです。
途中、これまた黄色い木の花を見つけました。ダンコウバイとは違いますね。アブラチャンでしょうか。群馬県の水上地方などでは、アブラチャンの枝でかんじきを作ると聞いたことがあります。里山の資源ですね。
暫く行くと、別の黄色っぽい木の花が。これはキブシですね。春の花はいろいろあります。
どんどん下山して人里が近くなると、スミレなど小さい花が出てきます。名前の特定は難しいのですが。黄色いのはツルキンバイかな。
ということで、体慣らしの笹尾根はスミレと黄色い木の花を愛でるハイキングでした。何だかんだ言っても14キロメートルくらいは歩いたように思うので、それなりに疲れましたが。新緑の頃も楽しい道だと思います。
次は4月30日の日曜日に行った御前山。奥多摩三山の一角ですが、この時期に来るのは3回目。春の女王と言われる上品な花、カタクリが自生しているので。
今回は奥多摩駅からバスには乗らずに直接御前山を目指します。鋸山へと続く鋸尾根を登り、途中から大岳山~御前山の稜線に道に出る予定です。ということで、いつもの氷川橋からの多摩川の眺め。新緑が綺麗。
このコースは、最初に愛宕山の急な階段があったりして結構タフです。まあ、奥多摩の登山道は実は急登が多くてどれも楽ではありません。序盤はペースが上がらないので、花などを見ながら行きます。サトイモ科のミミガタナンテンショウがありました。
標高の低いところでは新緑が美しい。1,000メートルを越えるようなところではまだまだ冬の木の様相でしたけど。
ツツジはミツバツツジもヤマツツジもGW後半くらいからが見頃の模様。
鋸尾根は、鎖やハシゴが登場してそれなりにキツい尾根ですが、どんどん進んでいると日当たりのいいところではミツバツツジが咲いている所もありました。咲き始めですけど。
開けたところからの眺望。六石山方面だったかな。お天気には今回も恵まれています。ただし、この日は結構暑くて、汗は出るしペースも最後まであまり上がりませんでした。
足元にはスミレが。ナガバノスミレサイシンだと思います。相変わらずスミレの種類の同定は困難。
杉の植林帯も多いのですが、広葉樹の自然林では新緑が美しい。
そして、鋸山山頂方面と御前山方面の分岐まで来ました。ここまで来れば山頂は直ぐなんだけど、今日は素直に御前山方面へ。ここから大ダワと呼ばれる、林道との合流地点に至る道は少し切れ落ちていて注意が必要です。
でもスミレさんが多い。タチツボスミレかなあ。
ヒナスミレだろうか。
エイザンスミレだろうか。
などなど観察しているうちに大ダワに着き、ここから厳しい急登が再び始まります。御前山への道です。急登だし、途中にそれなりにアップダウンがあるので、累積標高差は結構あると思います。普通は下山で使われる道だと思いますが、このシーズンはカタクリを見ながらゆっくり行くのも悪くないと思います。カタクリは下向きに咲いていて写真に撮りにくく、そもそも保護するために近くに寄るのは難しいのですが、幾つかましな写真をアップしておきます。
上品な花だと思います。ニリンソウなどもそうですが、スプリングエフェメラルと呼ばれる地下茎を持つ花の一種ですから、この時期にだけ地上に葉と花を見せてくれます。花が散ると葉も散ってしまい、地下に隠れて次の春を待つという、まさに春の妖精。
最後の急な階段道を登り切ると、奥多摩三山の一角である御前山山頂です。多くの人で賑わっていました。GW前半の週末ですからね。
山頂からの眺望。2週間前の笹尾根方面からその奥に丹沢。
ここで軽くおにぎりなどを食べ、小河内峠方面に向かいます。今回は下山路を長めに取り、小河内峠から檜原方面に抜けて月夜見山、風張峠、浅間尾根とつないで2週間前と同じ数馬の湯に下る予定です。ちょっと下った所からは北側の展望が開け、冬に雪山登山した鷹ノ巣山が見えます。
こちらの道はカタクリの生息地が完全に仕切られていますが、その中にはかなりの密度で咲いています。
スミレも所々に。ナガバノスミレサイシンでしょう。
途中、惣岳山という小ピークで道が分岐し、御前山のメインルートを外れて小河内峠方面に向かいます。人の混雑度が全然違います。こっちはいつ来てもマイナールートですね。広葉樹が結構あって、とても気持ちのよいハイキングコースだと思うんですけどね。
杉の植林帯と広葉樹の自然林が左右でハッキリ分かれる道。
小さいお花も登場し続けています。ニリンソウでしょう。
フデリンドウ。これは正しいはず。
タチツボスミレでしょう。
遠くに三頭山が見える。とてもあそこまで歩く気にはなれないな。
それなりに順調に歩いていたのですが、気温が高いせいかどうもペースが上がらない感じで、疲労感も出てきました。ここは小河内峠から直接藤倉の集落の方に1時間程度で下ってしまおうかとも思いましたが、まだ時間的にも1時半頃だったので意を決して数馬を目指します。
月夜見山への道は平たんな部分が多く、標高的に新緑が見頃で気持ちがよかったです。
ツツジも所々で咲いていました。
しかし、月夜見第2駐車場へ至る最後の登りがキツくて一気に体力を削られる。月夜見山の山頂はどうでもよくなり、奥多摩周回道路の車道と山道を交互に通りながら風張峠を目指すことにしました。
そして、やっとのことで風張峠。
まだここから先は1時間以上あって、浅間尾根への取りつき口まで車道を行かなくてはなりません。山道もあったのだと思いますが、入口が分からなかった。車道からはキブシのきれいなところがありました。
ついに浅間尾根へ。
最後までスミレが。アオイスミレでしょうか。葉の形的に。
いつものナガバノスミレサイシンだと思われます。
浅間尾根はカラマツが多く、黄葉のシーズンはいいでしょうね。まあ、杉も多いんですけどね。
でも、今の時期は広葉樹の新緑でしょう。やはり。
数馬の湯方面への最後の下りは相当な急坂で、疲れているのに最後まで気の抜けない道でした。最後の最後で色の濃いスミレが咲いていました。なにも付かない普通のスミレだと思います。
やっと温泉に到着。ゆっくり体を休めました。いつもの檜原村特産の薫るハチミツと舞茸、漬物を買って帰りました。
奥多摩は急登、激下りにやられがちですが、野鳥も花も新緑もとても魅力的ですね。5月にも2回くらいは行きたいです。
まずは4月16日の笹尾根。高尾山から三頭山(奥多摩三山の一角で、東京と山梨の県境の山)まで伸びる長大な尾根ですが、今回歩くのは上川乗から槇寄山まで。2年前にはさらに短い笛吹(うずしき)から槇寄山まで歩いています。
上川乗のバス停から南秋川を渡ってしばらく歩くと登山道へ。関東ふれあいの道に指定されているということは、整備されていて道迷いはまず起こらない道ということ。
小鳥さん。種別判断不可。奥多摩は野鳥の声がいつも聞こえていて楽しいです。
安定の杉植林帯を行きます。暗めの道になってしまうのが難点ですが、奥多摩の杉並木は香りがいいのでそれほど嫌いではありません。まあ、広葉樹の自然林の方が趣はありますが。
登山道に入ると直ぐに、杉の落ち葉の上に春の花が。これはヨゴレネコノメ。ネコノメソウの中では、ハナネコノメのような可憐なものに人気が集まりますが、実は奥多摩でよく見られるのはこのヨゴレネコノメだと思う。
スミレも登場。葉の形からコスミレと思われる。それにしても、スミレの種類を見分けるのは困難。まったく断定はできません。ご参考程度にして下さい。
これはタチツボスミレかな。一番メジャーな薄紫のスミレ。
ナガバノスミレサイシンと思われます。白くて葉の長いもの。結構よく見かけます。
ニリンソウも登場。春の里山と言えばスミレとニリンソウが代表という気がする。が、本当はイチリンソウ、あるいはサンリンソウなのかもしれない。
コスミレの白花だと思われる。葉の形や花の大きさから判断。しかし普通は青紫の花のはず。ということでフモトスミレかもしれない。
白いスミレの代表選手、マルバスミレと思われます。
小さいお花と小鳥の声を楽しみつつ順調に登ります。この時期はまだまだ涼しいので歩きやすいですね。GW後半は東京でも25度以上の夏日になってしまい、早くも温暖化の影響で酷暑を予想させる展開ですが。
さて、てくてく歩いていると最初のチェックポイントである浅間峠に着きました。笹尾根に出たということですね。
ここからは尾根歩き。浅間というのは富士山を信仰している時にできた言葉らしく、浅間尾根とか浅間峠とかいう場所が各地にあります。そして、それらの場所からは富士山が眺められます。今回もお約束の富士山。樹間からですけど。
標高1,000メートルに満たないところですが、それでも新緑にはまだ早くて木々は裸の状態。日差しは結構暖かく感じます。
ミツバツツジもちょっと葉が膨らんできた状況。
スミレさんは笹尾根にも所々咲いていて、飽きさせることがありません。
これはエイザンスミレかな。葉の形的に。
眼下には集落が見えます。笹尾根は神奈川県および山梨県と東京都の県境の道です。昔は集落と集落をつなぐ峠道だったんでしょう。農産物とか炭とかを運んだのかな。
こういう標識が多いのは、関東ふれあいの道ということで整備されているからということもあると思うけど、やっぱり集落と集落をつなぐ道だということなのでしょう。上野原町というのは山梨県の上野原市のことでしょうし、檜原村人里(へんぼり)というのは今もそのままの地名です。まあ、その峠の標識がトレランコースの標識を兼ねているのが現代ではあるのだが。
お地蔵さまもいらっしゃいます。道祖神ということで、旅の安全を守る神様。
尾根道。
ちょっと開けたところに出ました。カラマツが大きいですが、その向こうに奥多摩三山の一角である御前山(左側)と大岳山(右側)がよく見えます。
檜原村のハイキングコースはこの時期は気持ちいいですね。空気が澄んでいて。夏になると標高が低めなので暑くて歩けませんけど。笹尾根はアップダウンはそれほど激しくないですが、それでも久しぶりの山歩きだと結構つかれます。小ピークの土俵岳に到着。
それを越えると、今度は山梨県側の集落に下りる道も出てきます。
笹尾根らしい笹の道。
丸山という小ピーク。何だかんだ言って、アップダウンのせいで累積標高差は優に1,000メートル越えていると思うので、いいかげん疲れてきます。
と、ここで黄色い花をつけた木に目が行く。ちょっと香りもいい感じ。
ダンコウバイという木の花のようです。綺麗ですね。知らない木だったのですが、今回のハイキングでは一番の収穫でしょう。
さて、歩き続けます。槇寄山はあと1時間くらいのはず。とは言っても出てくるのは相変わらずの標識。
ここで、笹尾根の終着点である三頭山が見えました。超頑張ればあそこまで登ることもできるでしょうが、今日は気持ちがそんなモードではない。
三頭山から右奥に見えるのは雲取山ですかね。
更に歩く。数馬峠というところ。とにかく峠とその標識が多いです。この後も二つほどの峠を越えました。
左側には、時々開けて富士山が見えます。
尾根道にダンコウバイ再び。
いい加減に疲れてきたところでいきなり今回の目標地点の槇寄山の山頂に到着です。今回の最高地点なのですが、直前の登りはあまりきつくなかったので山頂にいきなり着いた感じです。
山頂ではおにぎりなどのいつものコンビニランチを取りながら、富士山を眺めて過ごしました。数人の登山者がいるだけで静かでした。
さて、下山は温泉施設、数馬の湯を目指します。奥多摩エリアの温泉施設の中では小さいほうですが、檜原村特産のハチミツを売っているので時々行きたくなるところです。
途中、これまた黄色い木の花を見つけました。ダンコウバイとは違いますね。アブラチャンでしょうか。群馬県の水上地方などでは、アブラチャンの枝でかんじきを作ると聞いたことがあります。里山の資源ですね。
暫く行くと、別の黄色っぽい木の花が。これはキブシですね。春の花はいろいろあります。
どんどん下山して人里が近くなると、スミレなど小さい花が出てきます。名前の特定は難しいのですが。黄色いのはツルキンバイかな。
ということで、体慣らしの笹尾根はスミレと黄色い木の花を愛でるハイキングでした。何だかんだ言っても14キロメートルくらいは歩いたように思うので、それなりに疲れましたが。新緑の頃も楽しい道だと思います。
次は4月30日の日曜日に行った御前山。奥多摩三山の一角ですが、この時期に来るのは3回目。春の女王と言われる上品な花、カタクリが自生しているので。
今回は奥多摩駅からバスには乗らずに直接御前山を目指します。鋸山へと続く鋸尾根を登り、途中から大岳山~御前山の稜線に道に出る予定です。ということで、いつもの氷川橋からの多摩川の眺め。新緑が綺麗。
このコースは、最初に愛宕山の急な階段があったりして結構タフです。まあ、奥多摩の登山道は実は急登が多くてどれも楽ではありません。序盤はペースが上がらないので、花などを見ながら行きます。サトイモ科のミミガタナンテンショウがありました。
標高の低いところでは新緑が美しい。1,000メートルを越えるようなところではまだまだ冬の木の様相でしたけど。
ツツジはミツバツツジもヤマツツジもGW後半くらいからが見頃の模様。
鋸尾根は、鎖やハシゴが登場してそれなりにキツい尾根ですが、どんどん進んでいると日当たりのいいところではミツバツツジが咲いている所もありました。咲き始めですけど。
開けたところからの眺望。六石山方面だったかな。お天気には今回も恵まれています。ただし、この日は結構暑くて、汗は出るしペースも最後まであまり上がりませんでした。
足元にはスミレが。ナガバノスミレサイシンだと思います。相変わらずスミレの種類の同定は困難。
杉の植林帯も多いのですが、広葉樹の自然林では新緑が美しい。
そして、鋸山山頂方面と御前山方面の分岐まで来ました。ここまで来れば山頂は直ぐなんだけど、今日は素直に御前山方面へ。ここから大ダワと呼ばれる、林道との合流地点に至る道は少し切れ落ちていて注意が必要です。
でもスミレさんが多い。タチツボスミレかなあ。
ヒナスミレだろうか。
エイザンスミレだろうか。
などなど観察しているうちに大ダワに着き、ここから厳しい急登が再び始まります。御前山への道です。急登だし、途中にそれなりにアップダウンがあるので、累積標高差は結構あると思います。普通は下山で使われる道だと思いますが、このシーズンはカタクリを見ながらゆっくり行くのも悪くないと思います。カタクリは下向きに咲いていて写真に撮りにくく、そもそも保護するために近くに寄るのは難しいのですが、幾つかましな写真をアップしておきます。
上品な花だと思います。ニリンソウなどもそうですが、スプリングエフェメラルと呼ばれる地下茎を持つ花の一種ですから、この時期にだけ地上に葉と花を見せてくれます。花が散ると葉も散ってしまい、地下に隠れて次の春を待つという、まさに春の妖精。
最後の急な階段道を登り切ると、奥多摩三山の一角である御前山山頂です。多くの人で賑わっていました。GW前半の週末ですからね。
山頂からの眺望。2週間前の笹尾根方面からその奥に丹沢。
ここで軽くおにぎりなどを食べ、小河内峠方面に向かいます。今回は下山路を長めに取り、小河内峠から檜原方面に抜けて月夜見山、風張峠、浅間尾根とつないで2週間前と同じ数馬の湯に下る予定です。ちょっと下った所からは北側の展望が開け、冬に雪山登山した鷹ノ巣山が見えます。
こちらの道はカタクリの生息地が完全に仕切られていますが、その中にはかなりの密度で咲いています。
スミレも所々に。ナガバノスミレサイシンでしょう。
途中、惣岳山という小ピークで道が分岐し、御前山のメインルートを外れて小河内峠方面に向かいます。人の混雑度が全然違います。こっちはいつ来てもマイナールートですね。広葉樹が結構あって、とても気持ちのよいハイキングコースだと思うんですけどね。
杉の植林帯と広葉樹の自然林が左右でハッキリ分かれる道。
小さいお花も登場し続けています。ニリンソウでしょう。
フデリンドウ。これは正しいはず。
タチツボスミレでしょう。
遠くに三頭山が見える。とてもあそこまで歩く気にはなれないな。
それなりに順調に歩いていたのですが、気温が高いせいかどうもペースが上がらない感じで、疲労感も出てきました。ここは小河内峠から直接藤倉の集落の方に1時間程度で下ってしまおうかとも思いましたが、まだ時間的にも1時半頃だったので意を決して数馬を目指します。
月夜見山への道は平たんな部分が多く、標高的に新緑が見頃で気持ちがよかったです。
ツツジも所々で咲いていました。
しかし、月夜見第2駐車場へ至る最後の登りがキツくて一気に体力を削られる。月夜見山の山頂はどうでもよくなり、奥多摩周回道路の車道と山道を交互に通りながら風張峠を目指すことにしました。
そして、やっとのことで風張峠。
まだここから先は1時間以上あって、浅間尾根への取りつき口まで車道を行かなくてはなりません。山道もあったのだと思いますが、入口が分からなかった。車道からはキブシのきれいなところがありました。
ついに浅間尾根へ。
最後までスミレが。アオイスミレでしょうか。葉の形的に。
いつものナガバノスミレサイシンだと思われます。
浅間尾根はカラマツが多く、黄葉のシーズンはいいでしょうね。まあ、杉も多いんですけどね。
でも、今の時期は広葉樹の新緑でしょう。やはり。
数馬の湯方面への最後の下りは相当な急坂で、疲れているのに最後まで気の抜けない道でした。最後の最後で色の濃いスミレが咲いていました。なにも付かない普通のスミレだと思います。
やっと温泉に到着。ゆっくり体を休めました。いつもの檜原村特産の薫るハチミツと舞茸、漬物を買って帰りました。
奥多摩は急登、激下りにやられがちですが、野鳥も花も新緑もとても魅力的ですね。5月にも2回くらいは行きたいです。