日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

貫井徳郎著「悪の芽」

2024-03-15 | 読書
貫井徳郎著「悪の芽」 角川文庫刊

一昨日読み終えた。
 帯の一文「何気ないひと言が殺人鬼を生んだ
ちょっと違う気もするが、、

出世街道を順調に進み、幸せな家庭を築いている安達
物事を深く考えもせず、時流に流されている(?)大学生
小学生の頃のいじめで不登校になり、何かと不運がつきまとう斎木
斎木に娘を殺された厚子

ちょっとした思い付きが他人の人生を狂わせる。
斎木の無差別殺傷事件を契機に
人生を狂われた人、狂う一歩前で踏みとどまった人

順調だった日々にひび割れを生じた安達
パニック障害で出社できなくなる
それでも、偽ることなく小学生の頃のいじめを語り
斎木を知ろうとする。

ネット上の主人公になりかけた人たちが、一歩手前で立ち止まり
正気に戻って物語は収束する。


   集団の中の1羽はどれ?

自分の姿を晒すことなく、一方的に他人を貶める
嫌なことです。

しかし、この中に出てくる「頭がいいから」には引っかかる
頭がいいからこんなことは知っているでしょう。
頭がいいからわかるでしょう、、

物事を知ることや、理解することは
頭がいいからでは割り切れない。
そこを引っかかりながら読み終えた。

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