ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

森林伐採に対して、地域でできること。

2010年08月24日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

1900年代のフィリピンは国土の約70%が森林に覆われていたと言われています。それが100年後の1999年には、18.3%まで減り、今も減少し続けています。

特に顕著だったのが1920年代から1930年代で、この期間だけで約47%の原生林がなくなりました。その主な原因はアメリカ系企業による木材輸出。そしてその輸出先はアメリカや日本でした。日本の高度経済成長とその間に発表された日本の木材輸入関税撤廃は、フィリピンの国土を緑から茶色に変えていきます。

木材伐出業はその後も続き、アイキャンと活動を共にする先住民族ブラアンが住む山の大部分は現在もはげ山状態です。これにより、ブラアンが生活する高地では土砂崩れや土壌浸食や鉄砲水が発生し、更に低地でも土壌浸食や河水氾濫などの災害の原因となっていると考えられています。


 
【ブラアンが住む山々の様子】

そこでアイキャンは、ブラアンの人々、ブラアンの子どもたち、村長たち、教育省、環境天然資源省と集まり、話し合いを重ねてきました。


【ブラアンの子どもたちと環境について考えるワークショップの様子】

この日は、ブラアン地域の学校に勤める学校関係者15名と行う「環境教育ワークショップ」です。教師たちが授業で環境教育を取り入れる際に必要となるデータや教材をアイキャンから提供するとともに、教師たちと今後の活動の柱となるアクションプラン(行動計画)をつくることが目的です。



【環境教育ワークショップの様子】

実は学校も環境教育の導入を教育省から求められています。しかし求められるだけで教育省からのフォローはなく、何から初めていいのかわからずにいるのが現状です。アイキャンと教師たちは、アクションプランを作りました。

 「今回得た知識と情報を元に、授業で環境教育を取り入れる」
   ↓
 「更に子どもたちと植林活動を実施する」
   ↓
 「それにより子どもたちの環境意識が高まる」
   ↓
 「そして子どもたちも自ら出来る事を考え、教師はその実施を支える」

ワークショップに参加した15人の教師たちがこのアクションプランを実施することにより、ブラアン地域の学校に通う約1500人の子どもたち一人一人が、環境に対してそれぞれの「できること」を実施することになります。

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