ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

トイレが村にやって来た②

2013年05月14日 | 先住民ブラアンの子どもたち
村でのトイレ設置に関する講習が終わり、トイレの設置が始まりました。トイレの汚物タンクを掘り始める父さんに、子どもたちは、何が始まったのかと興味深々です。


【スコップが足りず、洗面器で穴を掘るお父さん】


【穴を掘ったお父さんと子どもたち】

汚物タンクの掘削の上に便器を設置、コンクリートの床を作り、徐々にトイレらしくなってきました。村のあるおじいさんは「便器がこんなに白くてきれいだとは思わなかった。」とつぶやいていました。コンクリートの床は、水はけを良くし、トイレを清潔に保つ役割を果たします。



建築現場で働いた経験をもつあるお父さんは床に排水溝を作り、トイレ掃除の後の水も汚物タンクに流れるように工夫しました。お父さんは「トイレはこまめに掃除をして、乾燥している方が細菌やカビの発生が防げると講習で学んだので、床に溝を作ったんだよ。水はけがよくなって、床が早く乾くからね。とても衛生的だろ?」と話してくれました。

村の人は忙しい仕事の合間を縫ってトイレの建設を行ってくれました。この時期、パイナップルのプランテーションでは1年半に一度の収穫の時期を迎えていました。村の人々にとって貴重な現金収入の機会でもあります。その忙しい中で時間を見つけ、トイレの完成まで作業を続けました。

【建築資材となる砂を集めるお母さんと子ども】

そして約1カ月後、ほぼ全ての家庭でトイレが完成しました。今までトイレを使ったことのない子どもたちは、トイレの便器にたまっている水を見て「なんで常に水があるの?」と不思議そうな顔をしていました。衛生委員会がトイレ使用状況のモニタリングを続けており、どの家庭もトイレは清潔に保たれています。


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