ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

交流の旅 -マギンダナオ編-

2010年06月27日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ

ミンダナオ島には多くの民族や異なった宗教の人々が共存しています。

ミンダナオ島ジェネラルサントスに住むアイキャン奨学生は、他の民族との交流と理解を深めるため、様々地域で「交流の旅」を実施しています。

過去記事: 『交流の旅 -ティボリ編-』

この日はムスリム(イスラム教徒)が占めるマギンダナオ民族のコミュニティを3人のアイキャン奨学生が訪問しました。


【ムスリムの近代化に対する考えを語るマギンダナオの母親とその話を聞く奨学生たち】


【金曜のお祈りの際にマギンダナオが着る衣装をお借りし着用】


【本来ムスリムしか入れないモスクに入れてもらい一日5回するお祈りを経験】

以下が交流の旅を終えた後のアイキャン奨学生の感想です。

「とても楽しいかったです!特にムスリムの服を着せてもらい、身を清め、モスクでお祈りできたことは貴重な体験です。」

「マギンダナオの村を訪問すると聞いて最初は怖くて緊張していました。しかし村人はキリスト教徒である私たちを暖かく向かえてくれ、マギンダナオやイスラム教について、丁寧に説明してくれました。私たちキリスト教徒と同じように『愛』を大切にする人々であることに気づきました。」

「今までマギンダナオに対して多くの偏見を抱いていたことに気づきました。マギンダナオの人々の暖かさに感激です。」


【マギンダナオの子ども(中央)とアイキャン奨学生たち】

この3人の体験は全アイキャン奨学生とその保護者の前で発表され、その貴重なメッセージは共有されます。また最終的には他の交流の旅の内容とともに冊子にまとめられてジェネラルサントス市内の学校や図書館に配布されることにより、民族間の相互理解に寄与します。


【発表の様子】

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●夏のスタディツアー参加者募集開始&スタッフ・インターン募集
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*詳細:エコポイントカタログ⇒「環境活動を行っている団体への寄附」⇒「 b.リサイクル廃棄物対策」⇒「K35アイキャン」へ
●その他、アイキャンに関する情報はアイキャンのHPへ
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2人の挑戦

2010年06月25日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

去年の11月から、2人の路上の子ども(マイケルとジュンジュン)が現地パートナーNGOに通い、勉強を始めました。
「路上から初めての通学」も参考にご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/icanmanilaoffice/e/4268f481ec99bebdc5e72e5f79cf29e3

しかし、半年が経ち、残念なことに最近、子どもたちのモチベーションが下がりがちで、現地パートナーNGOに行く回数が減ってきてしまいました。そこで、元路上の子どもで、現在は「子どもの家」という施設で生活しながら現在高校に通う、ロナルドが話をしに来てくれました。マイケルとロナルドは、去年からの知り合いで、その後交流が続いています。
去年ロナルドとマイケルが始めて会った時の報告、「僕もかつて、君たちと同じように路上にいたんだ。」もご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/icanmanilaoffice/e/f992826b01345bf8d9c3088145923566

ロナルド:「マイケル、最近勉強サボってるんだって?どうしたんだい?」
マイケル:「そうなんだ。いつも友達と一緒にいるのに、そのなかで1人僕だけ学校に行くのって、すごく難しいんだ。他の子は、路上で遊んだり、働いてるでしょ。それから、家族のご飯代を稼がなきゃならないんだ。弟の世話や家事も僕の仕事なんだよ。家族のためにすることがある時は、やっぱり学校に行けないんだ。」


【左:ロナルド 右:マイケル】

ロナルド:「今、マイケルに必要なのは、勉強がしたいという気持ち、それから、時間を管理することだよ。その他の交通費や授業料もいらないんだから。授業のある水曜日と金曜日を勉強に当てられるように、勉強する時間、働く時間、家族への時間、遊ぶ時間、マイケルには、自分で自由に区切れる時間があるでしょ。それを上手く割り振ること。それが出来れば、学校に行けるようになると思うよ。それに、人には1人になってがんばらないといけない時もあるんだよ。」

ロナルド:「勉強することは、今家族のために避ける時間は減るけど、きっと将来家族を助けるのに役に立つよ。いい仕事を得て、収入を得ること、それだけじゃない。もし、誰かが君や家族に悪いことをしようとしても、知識があればそれが武器になって、君を助けてくれるよ。もし将来、君がお父さんになったときだって、勉強してないと子どもにも教えてあげられないんだ。勉強していくには、辛抱強さも大切だよ。1歩ずつしか進めないからね。でもね、来年の君、再来年の君、きっと今と違う世界を見ていると思うよ。」



マイケルに対し、自分の意志で勉強を続けることは難しいのかもしれないと諦めかけていた私に、ロナルドは言いました。「昔の自分と重なって見えるんだ。マイケルを諦めないで欲しい。来月もちゃんと学校に行っているか、僕が様子を見に来るよ。だから、大丈夫。彼はちゃんと学校に行くようになる。僕だって、学校に行くのが嫌になったことなんてたくさんあるから。」と。

ロナルドが施設に入り、管理された生活の中で学校に行くことが出来たのと、マイケルのように同じ環境のなかから学校に行き始めるのでは、「自分を変えたい」という意志は、もっと必要とされているのかもしれません。しかし、ロナルドは、自分が昔の自分と同じような子どもたちの役に立てることを誇りに思うと言います。マイケルを導くことは、ロナルドにとっても、自分の出来ることへの挑戦なのです。2人の信頼関係の中から生まれる流れをしばし見守りたいと思います。

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子どもたちによる「炊き出し」+「読み聞かせ」活動

2010年06月25日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャンは毎年、各事業地から代表の子どもを一同に集い「子ども議会」を開催しています。子どもたちはそれぞれの地域の課題とその課題に対する行動計画を互いに発表し合い、そしてそれぞれの地域で計画を実行に移します。子どもたちの視点で、子どもたちが作成した計画を、子どもたち自身が実行するのです。

フィリピン・ミンダナオ島南部のジェネラルサントス市に住むアイキャン奨学生たちにとって取組むべき課題は「身近にお腹を空かせている子どもがたくさんいる」ことでした。そこで彼らは募金を募り、そのお金で栄養価の高い料理を調理し、「炊き出し活動」を毎月実施する行動計画をたてました。


【調理と配膳するアイキャン奨学生たち】


【具材たっぷりのフィリピン風雑炊をおいしそうに頬張る子ども達】

またアイキャン奨学生たちは、集まった子どもたちに対して絵本などの読み聞かせもおこなっています。6月の炊き出しの際には日本の団体「HAPPY PUNCH」さんから届いた日本の絵本を現地のビサヤ語に訳しながら子どもたちに読み上げました。


【質問がたくさん出るほど子どもたちは聞き入っていました】

活動に参加している奨学生ベベットの感想:
「大変だけど、やり遂げた後はとても幸せな気分になります!「炊き出しするから友達を呼んでおいで」と声をかけるとすぐに大勢の子ども達が集まります。それほど多くの子ども達が常にお腹を空かせているのです。」

子どもたちによる地域の課題分析や活動の取り組みは、子どもにとってより良い社会を形成していく上で欠かせません。アイキャンの多くの活動は、このような子どもたち自身の視点から生まれています。

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マグロ問題と子どもたちの関係

2010年06月23日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ


【ジェネラルサントスの中心部に位置するマグロ公園】

前回の記事 『大学入学おめでとう!』 では高校を卒業して大学に入学することが出来たアイキャン奨学生アルジュン君を紹介しました。しかし、ジェネラルサントスには進級や卒業を迎えることの出来ない子どもが多くおり、その数は上昇傾向にあると言われています。

例えばアルジュン君の友達、ブライアン君は昨年まで高校2年生として学校に通えていました。成績優秀でスポーツ万能、そして何よりも5人の弟妹のことを第一に想う、頼もしいお兄さんです。お父さんはマグロを専門とする遠洋漁業の漁師で、一度漁に出ると2ヶ月は家に戻ってきません。父親の漁が長引き、家にお金がなくなると家族のために働くのはブライアン君です。これまでは土日など学校がない日に建設現場で働いて父親の留守を守ってきました。

しかしここ数年、世界的にマグロ漁を規制する動きに伴い、ブライアン君の父親の漁業地域や漁獲量は制限され続けています。

その結果、昨年頃からブライアン君の父親は海に出ている期間が長くなると同時に漁獲量が減り収入も減っていきました。ブライアン君は次第に学校を休んで仕事を優先せざるを得ない状況になり、ついに昨年10月に学校を中退しなければならなくなりました。


【漁師が休業し、多くの船が停泊している漁村】

ジェネラルサントス市の漁港は日本のODAによって建設されるなどして、その経済はマグロ漁に大きく依存させられてきました。そのため、マグロを守ろうとする世界的な動きと同様に、ジェネラルサントスの人々もマグロ保護には賛成です。しかし国レベルで決められた「漁獲量制限」や「漁業地域制限」という「規制」は、ジェネラルサントスの漁師のように元々立場の弱い生産者の更なる犠牲のもとに成り立っているのが現状です。


【ジェネラルサントスの漁港。水揚量の減少により今は一部しか機能していない】

アイキャンは子どもたちをはじめとする弱い立場におかれている人々の声に耳を傾け、その声を会報誌『子どもの声』やこのブログなどを通じて広く発信しています。彼らの声なき声が聞き入れらてはじめて皆にとって住みやすい社会が実現可能となるとアイキャンは信じています。

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ブラアン給食活動 -2009年度から2010年度へ-

2010年06月21日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャンは2009年度においてミンダナオ島南部の山岳地帯に暮らす先住民族ブラアンが多く通う5つの小学校で、学校給食活動とその給食活動が地域住民によって継続するための活動に取組んできました。その主な成果を報告させていただきます。

◆学校給食活動◆

【給食の様子】

2008年度の5校平均出席率・・・72%
2009年度の5校平均出席率・・・90%
18%の改善

2008年度の新規3校平均出席率・・・64%
2009年度の新規3校平均出席率・・・89%
25%の改善

子どもたちの中には、空腹状態で約2時間歩いて通学しているため欠席が多く、また出席しても空腹と疲労で学校活動に専念することが出来ませんでした。学校で週約3回の給食が提供されるようになり、2008年度比で18%改善しました。また2009年度から新たに給食活動を始めた3校に限っては25%も改善しました。

◆学校菜園・家畜飼育活動◆

【トウモロコシの収穫】


【ヤギ飼育活動】

学校菜園や家畜飼育から得る収入によって、学校は将来的にアイキャンのような外部からの支援に頼ることのない学校給食活動を展開し始めています。

◆学校整備◆

【提供された学用品を用いて課題に取組むブラアンの子ども】

以前は模造紙やクレヨンなどの消耗品が不足していたため、子どもたちはその豊かな芸術性を発揮する機会が限られていました。基本的な学用品(鉛筆・ノート・消しゴム・鉛筆削り・クレヨン・など)の提供により、その保有率はほぼ100%に達しました。

2010年4月以降は更に多くの子どもたち(計800人)を対象に給食活動を展開すると同時に、学校菜園・家畜飼育活動による給食活動の継続が確かなものとなるよう、アイキャンは引続きブラアンとともに活動を取組んでいます。また、新たな取り組みとして学校に環境教育の導入を促進して、ブラアンの生活の糧でもある自然環境に対する意識の向上を子どもたちと共に目指しています。毎年、少しずつ着実に子どもたちの状況を改善していきます。

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ストリートエドケーターから神父へ

2010年06月18日 | スタッフとオフィス
ゆきよ@まにら

路上の子どもたちの教育を担当するストリートエドケーターのひとりルーランドが、先月アイキャンを去りました。まだ働き始めて半年経っておらず、これからさらに成長していくいい人材と期待していたので残念です。彼が辞めた理由は、神学校に戻るため。いずれ神父になるべく訓練を受ける生活を選びました。



彼はボホール出身でバギオの大学にある神学校で哲学の学位を取った後、マニラ郊外の修道院で訓練を受けていましたが、家族の経済的ニーズに答えるためにコールセンターで働きはじめたといいます。3年間コンピューターを前にした仕事を続け、営業成績は良かったようですが、機械ではなく人間を相手にしたもっと意義のある仕事がしたいと我慢ができなくなり退職。修士課程の短期コースで教育の勉強をした後、アイキャンファミリーに加わりました。面接をした当時は、いつか神父になりたいという夢は持ち続けているが、今はその時期ではなく、路上の子どもたちに仕える仕事をしたいと意欲を語っていました。



何より子どもたちを心から愛し、事前によく準備してセッションを実施していくだけでなく、任された事務作業もテキパキとこなせるデキるスタッフで、同僚たちからも短い間にすぐ信頼を得ていました。ハードだけどやっと心からやりがいを感じる仕事に巡り合えたと言っていた矢先、以前いた神学校からお声がかかりました。「神父になるために戻って来ないか」と。彼は今戻らなければ、もう一生神父になれず一生後悔するかもしれないと、辞職を決めました。額に脂汗をかきながら本当に申し訳なさそうに辞意を表明した彼の様子は、よく印象に残っています。「本当に神父になりたい?」と私が確認すると、「僕は自分がいつか結婚して家庭を持っていることを思い描くことができないんです。いつか神父になりたいと、ずっと思ってきましたから。」(ちなみにカトリックの神父は独身とされています。)



路上のパートナーとしてよく一緒にセッションしていたソーシャルワーカーのジェンからは「私に出会ったのにまだ神父になりたいってどういういうこと?!やめときなさい!」とか、同じストリートエドケーターのノトからは「そのお気に入りの長髪を神学校に戻ったら切らないといけないんだぞ。やめとけよ。」と言われながらも、ルーランドはまた神学校に戻って行きました。「何より子どもたちと別れてしまったのがさみしい」と、その後スタッフたちにメールを送ってきていたそうです。メールや携帯を使うのも制限される生活に入った彼は、きっと静かに神様と毎日向き合いながら、アイキャンの子どもたちのことを想って、いつもお祈りしてくれていることと思います。まだ神父になるまでに何年かの訓練があるそうです。神父はフィリピン社会では、人々から尊敬を受ける高い地位にあります。きっと彼は大衆に愛され社会のために大きく貢献する神父になることでしょう。そう願っています。

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アイキャン奨学生、新学年度の開始

2010年06月16日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャンのミンダナオ第一事務所があるジェネラルサントス市はもともと「ダジャンガス」と呼ばれており、その名前はこの地に多く生息していた木の呼び名から由来するものでした。


【今では目にすることも少なくなったダジャンガスの木とその花】

1930年代にフィリピン政府は、北部や中部から多くのキリスト教系フィリピン人をミンダナオ島に入植することを推奨しました。そしてサントス将軍が率いる入植者が最初にダジャンガスに入植したことから、この地の名前は「ジェネラル・サントス(サントス将軍)」と変えられたのです。

入植者の中には富を築いた者もいますが、それは極少数です。もともとの土地での生活が困難であったためにダジャンガスへの入植を試みた彼らの多くは、この地でも大企業や多国籍企業によって低賃金で雇用され、ギリギリの生活を強いられています。

このような過去を引継ぐジェネラルサントスの子どもたちを対象にアイキャンは奨学制度を設け、一人でも多くの子どもがせめて高校を卒業することによって、貧困の連鎖から脱せるよう取組んできました。

フィリピンでは6月から新学期が開始されます。
この日は新学期前に毎年実施するアイキャン奨学生総会でした。


【最年長アイキャン奨学生となったプリンセスによる「開始のお祈り」】


【奨学生とその保護者、約80人が参加しました】


【異なる民族のコミュニティへの「交流の旅」を経験した奨学生の発表】


【新スタッフ・ナプサによる「異民族研修」】

今年のアイキャン奨学生は、小学生1人、高校生51人、大学生3人の計55人です。
彼・彼女たちが全員進級できるよう、今年もアイキャンは取り組み続けます。


【2010年度のアイキャン奨学生たち】

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強さと弱さ

2010年06月12日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

アイキャンの路上教育では、元路上にいた子どもたちが、現在路上にいる子どもたちへのセッションに積極的に参加しています。

今日は、過去に路上で生活をしていたケニー君が来てくれました。今回のテーマは「強みと弱み」。ケニー君もスタッフと一緒に、セッションを作って行きます。

ソーシャルワーカーのローズ「みんな自分の強みってどういうことだと思う?」
子どもたち「パワーがあること。だから路上にいられるんだと思う。」

ローズ「そうね。そういう、身体的な強さもあるわね。でも、内面的な強さもあるんじゃないかな。今日は、ケニー君が来てくれているの。彼の話を聞いてみましょう。」

ケニー君
「僕の強さは、どんな時でも希望を失わないことだと思っています。僕も、以前は君たちと同じように路上にいたんだ。人から見下され、足であしらわれるような存在だった。自分でも自分のことを低く見ていたよ。だけど、その中でも、僕はいつか必ず希望は叶うって、思い続けていた。

 そうして今、僕は本当にしたいと思っていた勉強ができる環境のなかにいる。勉強したこと、それはきっと将来必ず自分を助けてくれるものだと思う。将来への希望を持っているから、ぼくは勉強をしてるんだ。それから、僕は、絵を描いたり、ギターを弾いたりするのが好きで、施設で他の子に教えたりもしてる。自分にこんなことが出来るなんて、路上にいる時には、知らなかったんだよ。



君、ギャングに入ってるの?(ケニー君が子どもの手に傷があるのを見つけました。あるギャング特有の印です。)この印は、ギャングに入った時に付けられる印だよね。ギャングに入って、自分が無敵で強い存在になれたと思うのは、違うかもしれない。僕もギャングに入ってたから、そう思うんだ。他人を傷つけないこと、それも強さだと思うから。」

今度は、子どもたちが自分に向き合う番です。話を聞き、自分の強みと弱みを真剣に考え始めました。



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交流の旅 -ティボリ編-

2010年06月07日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャン奨学生が暮らすミンダナオ島南部のジェネラルサントス市はキリスト教系のビヤサやイロンゴをはじめ、山岳地帯にブラアン、カウロ、ティボリ、マノボ、バゴボ、マンダヤ、海側にタウソグ、バジャウ、マルレ、町にイスラム教徒であるマラナウやマギンダナオなど、多くの民族が暮らしています。にもかかわらず、相互理解を促進する取り組みはほとんど行われておらず、多くの住民は異なる民族に対して偏見を持ち、互いに不信を抱いてしまっています。


【「ブラアンの部屋は汚い、イロンゴは嘘つき、イロカノはケチ、などとよく言われるの」と訴えるアイキャン奨学生たち】

2009年度、アイキャンは異なる民族、文化、宗教間の差別や偏見を紐解き、共生に向けてともに行動を開始するために、先住民族ブラアンの子どもたちとキリスト教系のアイキャン奨学生と一緒に背景の異なる子どもたちの連続ワークショップを実施し、それを「ジェネラルサントスの共生」をテーマとした劇として形にしました。

過去記事:『演劇ワークショップ「ジェネラルサントスの共生」』『演劇発表会「ジェネラルサントスの共生」』

今年は更に拡大し、より多くの民族と、より理解と交流を深めてもらうことにしました。そこで、異なる民族のコミュニティーで一泊させてもらう「交流の旅」を実施しました。

この日は3人のアイキャン奨学生が山奥に暮らすティボリ・コミュニティーを訪れました。


【ティボリ・コミュニティーを目指して山道を歩くアイキャン奨学生とスタッフ】


【町から3時間かけて到着したティボリの村】


【お互いの生活様式について語り合うティボリの子どもとアイキャン奨学生(左)】


【慣れない薪でご飯を炊くアイキャン奨学生たち】


【伝統衣装を着たティボリの少女による踊りの披露】


【お世話になったティボリの家族との記念写真】

この3人以外にも、計15人のアイキャン奨学生が5つのグループに別れて様々のコミュニティーで「交流の旅」を実施しています。この経験は他のアイキャン奨学生たちの前で発表され、最終的には1冊の冊子にまとめられ、ジェネラルサントス市内の学校や図書館などに寄贈されます。アイキャン奨学生たちの経験が広く共有されることにより、ジェネラルサントスの相互理解につながるよう、アイキャンは子どもたちとともに取組んでいます。

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職業訓練、マニキュアコースの終了

2010年06月05日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

去年の台風の被害を受けた住民に対する職業訓練を続けて来ましたが、先日、2ヶ月に渡ったマニキュア、ペディキュアコースの訓練を、約10名が終了しました。

以下の内容もご覧下さい。
http://blog.goo.ne.jp/icanmanilaoffice/e/bec62408d87a392f4cea20483805d2e1

マニキュア、ペディキュアの訓練を受けたいというのは、お母さんたちから出てきた声です。その理由として、お母さんたちは、次のように挙げました。
理由① 初期投資が少ない。マニキュアのセットを揃えるだけで商売が始められ、準備も最小限で済む。
理由② 家を回るホームサービスなら、いつでもどこでも出来る。再定住地先でも商売として成り得る。
理由③ 習慣として爪をきれいにする人には、固定客となってもらい易い。

 

爪を磨くのに一所懸命になりすぎて、片手を終えるのに1時間掛かってしまうお母さんもいましたが、少しずつ、時間を意識しながら作業をする練習もしてきました。
中には、もうホームサービスを始めたお母さんもいます。1回30ペソとのこと。お母さんたちの1日の平均収入が150-200ペソです。その中の割合で見ると、なかなかのものではないでしょうか。


【ホームサービスの様子】

どんなにお母さん達の近くにいて、少しお母さんたちのことを知ることができても、やはりその住んでいる場所のこと、人々のこと、習慣など最もよく知っているのはお母さんたちです。技術を活かしていくために必要なのは、まず、何の技術がその場所で必要とされているかを見つけることです。今後モニタリングを続けますが、よい結果が生まれるのではないかと期待しています。

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パヤタス発アンティークくまちゃん誕生!

2010年06月02日 | フェアトレード
ゆきも@まにら

パヤタスで女性の生計向上に取り組む母親たちのグループSPNPの新商品をご紹介します。
SPNPは、アイキャンがごみ処分場で働く女性たちを対象に行った職業訓練から生まれました。当時「訓練生」だった彼女たちはアイキャンから独立し、女性のエンパワメントを目指す住民組織を結成しました。現在SPNPは、閉鎖間近のごみ山で働く女性たちを対象に技術訓練を行いながら、同時に商品開発を進めています。

今回完成したのは「アンティーク調くまちゃん」です。





これまでのバティック柄やチェック柄とは一味違ったなつかしい雰囲気をかもしだしてくれるくまちゃんたち。大切な人への癒しのギフトにおひとついかがですか?

パヤタス発アイキャンのフェアトレード商品一覧はこちらをご覧ください。
http://www.ican.or.jp/fairtrade3.html

また、アイキャンでは「和テイスト」溢れる生地のご寄付も募集しています。もう着なくなった着物や使わなくなった生地等ありましたら、ご寄付いただけますと幸いです。

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●夏のスタディツアー参加者募集開始&スタッフ・インターン募集
http://www.ican.or.jp/
●「書き損じはがき」を大募集中しています。
感謝を伝えるブログ「いっしょにご飯をたべよう」★
http://blog.goo.ne.jp/atsumeyou
●ご寄附の受付はこちらとなります。
(認定NPOのため、2,000円以上の寄付は税制優遇の対象となります。)
http://www.ican.or.jp/members.html
●エコポイントをアイキャンに寄付することにより、「環境xフェアトレード」を盛り上げることができます。
*詳細:エコポイントカタログ⇒「環境活動を行っている団体への寄附」⇒「 b.リサイクル廃棄物対策」⇒「K35アイキャン」へ
●その他、アイキャンに関する情報はアイキャンのHPへ
http://www.ican.or.jp/