ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

パン屋さんになろう。

2010年10月28日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

路上の子どもたちが、パン屋さんになるために一生懸命頑張っています。

マニラ各地の路上の子どもたちの中で、真剣に自分たちの未来を考える青年たちが手を上げて集まりました。路上での花売りや、キャンディー売り、廃品回収でお金を稼ぐ未来ではなく、別の未来をみんなで築けるようにと希望した子どもたちです。



まず、第一回目のセッションは「手洗い」についてです。まず、スタッフが手洗いをしないとどれだけ雑菌が増えるかを説明し、正しい手洗いの方法を共有します。そして、実際に手洗いの実践です。ペアになり、お互い正しく洗えているかチェックします。





パン屋さんになるには、パンの作り方のみならず、たくさんのことを学ばなければなりません。社会に出るにあたって、責任ある社会人と成る準備も必要です。私たちにとっても大きな挑戦、長い道のりですが一歩一歩確実に進んで行きます。

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遺伝子組み換えトウモロコシ

2010年10月26日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャンが子どもたちの小学校をつくった村、マリガヤ村には、トウモロコシの種を栽培する契約農家が多く住んでいます。農家ランベルトさんもその一人です。毎日一生懸命に働くランベルトさん、彼が使っているその種は遺伝子組み換えによってできたものです。

フィリピンでは、1998年に最初の遺伝子組み換えの実験が行われ、2002年にはアジアで初めて、遺伝子組み換え作物の商業栽培が開始されました。現在では、アジアで最も遺伝子組み換え作物の栽培が多い国として知られています。

遺伝子組み換え種会社の多くはアメリカ系企業です。彼らは、多くの農家が栽培を開始するための種や肥料などの先行投資がなくて困っていることをよく知っています。そこで、種会社は栽培に必要となる遺伝子組み換え種や化学肥料などを提供し、商品となる遺伝子組み換えのトウモロコシ種をランベルトさんのような先住民族に栽培させています。

ランベルトさんや周りの農家は、最低限しか報酬をもらえないこと、また大量の化学肥料を使って遺伝子組み換え植物を栽培続けることで土地への影響があることも知っています。しかし、生活のために遺伝子組み換えトウモロコシ種を栽培し続けざるを得ないとランベルトさんは言います。

アイキャンがミンダナオ島のこの先住民族ブラアンが多く住む地域の学校で、菜園活動を行う背景には、もちろんその菜園を通して学校給食を持続的なシステムへと作り上げることがありますが、もう1つは、地域でも作ることの出来る有機肥料を使うことで、地域住民に少しずつ有機肥料や有機農業の導入をはかり、外国の種会社の化学肥料に頼らない、より持続可能な農業の導入を進めていくという目的があります。

大きな力を持った外国の企業が、このミンダナオ島の山奥にまで入り込み、何を行っているのか、その影響で先住民族の子どもたちにどのような影響が出ているのか、そしてその農作物は、フィリピンからどこに向かい、誰の食卓を潤しているのか。とても気になるところです。


【コウモリの糞を利用した有機肥料を使用し、順調に芽を出した学校菜園のトウモロコシ】

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タイムカプセル

2010年10月25日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

ストリートエデュケーターのノト:昨日の夜は、厳粛な雰囲気の中でみんなに誓いを立ててもらいました。今日は、その誓いを可能としていくために、具体的な目標を立てましょう。3年後の自分の姿、ジャストワーカーメンバーとしての3年後またはグループとしての3年後の姿を描いて下さい。その時、みんなはどこにいるでしょうか。ジャストワーカーメンバーとして、何が変わっているでしょうか。また、コミュニティの中ではどうなっているでしょうか。それをみんなに書いてもらって、発表してもらいます。そして、このタイムカプセルの中にいれるね。また3年後には、このメンバーで一緒に開けることが出来ますように。



メーガン:自分の一生が花売りで終わらないように、勉強を終わらせます。ジャストワーカーのメンバーとしては、他の路上の子どもたちに、習ったことを共有していきます。

エマー:よいジャストワーカーになると同時に良いファシリテーターとなります。

ジョナタン:生活がよくなるように、両親を助けていきます。そしてジャストワーカーのみんながもっと強く繋がって一緒に活動していけるようにがんばります。



ジェイジェイ:他の子どもが悪いことを止められるようにアドバイスします。また、アイキャンのスタッフがぼく達にしてくれているように、子どもたちがどんなに騒がしくていたずらっ子でも、子どもたちがハッピーになるようにゲームをしてあげます。

ジェイムス:学校を卒業して、運転手になりたいです。ジャストワーカーとしては、ずっとリーダーでい続け、このグループがもっと良くなるように努力していきます。

エラ:よい仕事をして家族を助けていきます。また子どものリーダーとして、グループをまとめるファシリテーターになりたいです。そしてグループとしては、路上の子どもたちの権利を広く知らしめて行きたいと思います。



JR:路上の子どもたちの助けになるように活動します。そして、バランガイ(地域政府)とコーディネートして、アイキャンのジャストワーカーがもっと知られるようになるように働きかけます。

ジャストワーカーの育成は、今年の2月から始まり、その後子どもたちは各事業地のリーダーとして意識が変わり、行動も変わって来ました。今回のジャストワーカー研修合宿では、子どもたちが、1人1人のリーダーとしてではなく、1つの「路上のリーダーグループ」としてみんなで力を合わせ様々な活動を取っていけるように気持ちを1つにしてもらうためのものでした。今後はいろいろなフィリピンの団体を訪問して子どもたちとどんなグループを目指すのか勉強していく予定です。

3年後子どもたちがどうなって行くのか、このグループがどう成長していくのか、とても楽しみに思います。みんなの目標が叶えられますように。

(完)

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ミンダナオ島バス爆発事件

2010年10月22日 | 紛争地の子どもたち
たくや@ミンダナオ

10月21日午前、ミンダナオのピキット事業地周辺で、約60人の乗客を乗せたバスが仕掛けられた爆発物によって爆発し、10人が死亡、30人以上が負傷しました。この場所は、ミンダナオ第2事務所事務所と事業地の間に位置し、スタッフも通っていた場所でした。

これにより、アイキャンの日本人・フィリピン人スタッフ、事業地の人たちには直接被害はなかったものの、あまりにもむごいこのような行為に、怒りを感じます。

また、イスラムを信仰するアイキャンスタッフのアシュラフはこのニュースを別の視点から捉え、憤りを隠し切れません。

アシュラフ:
「軍と警察は確かな根拠もないまま、『イスラム組織の犯行だろう』と公言し、メディアもそれをそのまま世に伝えています。この様な無責任な言動により、すべてのムスリムは悪人扱いされ、差別され、被害を被り続けているのです。」

これを受け、日本のメディアも「国軍によると、バス会社に対し通行税名目で金を支払うように要求していたイスラム系武装集団が関与しているとみている。」と報じています。

アシュラフ:
「暴力の連鎖を断ち切るには、平和を積極的に作る必要があり、教育がとても重要です。教育に恵まれなかった人ほど、暴力で物事を解決する傾向にあります。そして相互理解のための交流。噂やメディアに惑わされず、異なる民族や信仰を持つ人と友達になり、直接触れ合う機会があまりにも少なすぎる。」


【昨年の「子ども議会」。ピキットの子どもたちが描く紛争の様子】

平和を壊していく人たちの力に負けない、大きな力を私たちは持たなければいけません。そのためには、平和を望む人たち全員が力を合わせて活動していく必要があります。

この度、亡くなれた方々のご冥福を心からお祈り致します。

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誓いの夜

2010年10月21日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

一緒に学び、ご飯を食べ、そして一緒に夜を過ごす、その特別な時間を共有することで、子どもたちの仲間意識は強まって行きます。ジャストワーカー研修合宿の夜は、その特別な夜の時間を使い、みんなに誓いを立ててもらいました。



ストリートエデュケーターのノト:しばし、静寂を作りましょう。まじめに自分に向き合う時間です。思いっきり遊ぶときは遊ぶし、真剣になるときは、真剣になりましょう。今日最後のアクティビティは、「キャンドルの炎」です。キャンドルの炎は、私たちのシンボルです。キャンドルは、炎がなければ、意味がありません。自分たちで燃やし続けなければ、消えてなくなってしまいます。ジャストワーカーとしての炎、どんなジャストワーカーとなって行きたいかという誓いを1人1人共有しましょう。

では、僕から始めます。ストリートエデュケーターのノトです。僕を必要としてくれる人とともに、子どもたちとともに、仕事をまっとうすることを誓います。

ソーシャルワーカーのジェン:キャンドルの炎が照らすように、子どもたちの希望となり、子どもたちの人生を照らし続けることを誓います。

さえ:子どもたちの心、子どもたちの人生に残る仕事をすることを誓います。



そして、子どもたちです。
ジョナタン:ジャストワーカーとしての責任を果たし、路上の子どもたちが1つにまとまるように尽力します。

JR:ジャストワーカーとして、良い行動を心がけ、他の子どもたちの助けとなれるように尽力することを誓います。

ロバート:スタッフの言うこと良く聞き、おしゃべりな性格を直すことを誓います。

ジェイジェイ:他の子どものお手本となれるような、ジャストワーカーとなることを誓います。

(続きます)

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伝える技術

2010年10月18日 | 路上の子どもたち
さえ@まらに

以前掲載のブログ”行政を動かす「こどものこえ」”では、マーク君が路上の生活についてバランガイ役員の前で話をしました。以下参照。

http://blog.goo.ne.jp/icanmanilaoffice/e/7f0effaef80daecef2bbc5445c0cb8ca?fm=rss

多くの人に自分たちの状況を理解してもらうために、子どもたちは、語ります。自分の話をすることは、自分の経験や感情を客観的に見る助けにもなり、また自信にも繋がります。話す機会を与えると、恥ずかしがったり、その時の気持ちを思い出して泣いてしまう子どももいますが、多くの子どもたちは、堂々と話しをします。

今回、ジャストワーカーの研修合宿の中でも、これから社会のアドボケーターとして活躍する子どもたちに、人前で話す練習として自分たちのことを話してもらいました。子どもたちは、まだ幼い年齢にも関わらず、濃厚な人生を生きる自分たちの姿をさらけ出すようにいろいろなことを話してくれます。自分のことをたくさんの人に知ってもらいたいし、理解してもらいたいんだと感じます。以下子どもたちの話です。



ジェイジェイ(仮名、15歳)
僕は、5年くらい前ドラッグを使っていました。一度ドラッグのせいでふらふらになって、路上で倒れたこともあります。もう死んでしまうのかなと思いました。でも通りかかった人が、僕に水を掛けて起こしてくれ、僕は助かりました。そのドラッグを止められたのは、ノトお兄さん(ストリートエデュケーター)のお陰です。その頃、ノトお兄さんは別の団体にいたけれど、ストリートエデュケーターとしてぼく達に関わってくれていました。ドラッグが人生を壊すことを教えてくれたのです。ノトお兄さんに出会わなければ、今の僕はなかったと思います。ノトお兄さんが今度はアイキャンで僕の地域に戻ってきたと知って、アイキャンに参加するようになったんだ。



マリー(仮名、15歳)
私の両親は、とても厳しく私たちに接します。少し休んでいると、怠け者だと言われ、私たちがどんなに疲れていても、仕事をさせようとします。それだけ経済的に家計が厳しいのです。その厳しい状況から逃げるために兄は、自殺をしました。その兄が自殺してしまったことについても、両親は、私たちきょうだいを責めるのです。

ストリートエデュケーターのノト:みんなありがとう。よく、自分のことを伝えられていたと思います。では、人前で話すときのポイントを伝えるね。人の前で話をするときは、みんなちょっと緊張して、心臓がドキドキするんじゃないかな。それは、みんな同じなんだ。だから、まず深呼吸をしよう。鼻から息を吸って、口からゆっくり息を吐きだすんだ。そうすることで、自分を落ち着かせることが出来るよ。それから、足を肩幅に開いて立つ。手は、体の横に置くか、前で組んでもいいよ。でも、手で頭を触ったり、フラフラさせるのは、落ち着かないことが伝わってくるから、辞めよう。それから、壁にもたれたりするのも、辞めよう。・・・

(続きます)

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平和をもたらすマンガ教材

2010年10月15日 | ジェネラルサントスの子どもたち
たくや@ミンダナオ

「ムスリムは信用できない」
「ムスリムはすぐに裏切る」
「ムスリムは平和より殺戮を好む」

ミンダナオ島に住むキリスト教系フィリピン人の多くはムスリムに対して上記のようなネガティブな印象を持っていることが伺えます。しかしそのように思う実体験の有無を尋ねると、その多くは「別にない」と答えます。噂やメディアによるイメージだけが広まってしまっているのです。

そんな悪いイメージを払拭するためにアイキャン奨学生たちが参加した「交流の旅」とその体験をまとめた「平和マンガ教材」の原案が完成しました。

* その一部である「マギンダナオ編(日本語版)」
 (以下の画像をクリックすると大きい画像が表示されます)




上記「マギンダナオ編」以外に「ブラアン編」「ティボリ編」「バジャオ編」「マラナオ編」が完成しました。アイキャン奨学生たちの体験を基にしたこのマンガは一冊の教材として印刷され、ミンダナオ島ジェネラルサントス市内の学校や図書館に配布され、多くの子どもたちにこのメッセージが広まることになります。

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植林の日

2010年10月13日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

この日、サンホセ小学校とアスパン小学校で植林活動が実施されました。これはアイキャンと学校による「環境教育」を通じて、子どもたちによって提案された、環境問題に対して「できること」の一つです。子どもも保護者もこの日を待ち望んでいたらしく、張り切っています。

関連記事:
地球に住む一人として

まずは植林を推進する政府機関職員とアイキャンスタッフによるオリエンテーションです。気候変動のメカニズムや植林方法について説明します。


【オリエンテーションを実施するアイキャンスタッフのハーミー】

そして実際の植林活動。この日は約150人の子どもたちと約50人の保護者によって約200株の苗が植林されました。マンゴー、ココナッツ、ジャックフルーツ、など、いずれも将来的に子どもたちのお腹を満たすことになる果樹ばかりです。


【お母さんと一緒にジャックフルーツの苗を植えました】


【先生たちもマンゴーの苗を植えました】


【校舎の前に植えられたマンゴーの苗】

さて、植林(Tree Planting)が無事終了し、これからは育林(Tree Growing)の始まりです。子どもたちは自分が植えた苗の世話をおこなっていきます。

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2010年10月08日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

「雨季なのに、雨が3ヶ月間も降らない」

このように呟くのはマリガヤ小学校に子どもが通うロナルドさんと地域の農家仲間たちです。例年通り7月に雨が少し降り、雨季の開始と判断してトウモロコシの栽培を開始しました。しかしそれ以降は一向に雨が降らず、アスパン村とマリガヤ村のトウモロコシは全滅してしまいました。


【不作のトウモロコシを手にとって語るロナルドさん】

ロナルドさん:
「異常な暑さにもかかわらず、雨が全く降らない。この気候変動には手の打ちようがない。」

昨年のエルニーニョ現象による日照りに続き、今年は酷暑と雨不足。エネルギーの大量消費による気候変動の影響を真っ先に受けるのは、マリガヤ村のように電気の通ってないエネルギー消費量の少ない人々です。それでもロナルドさんは家族を養わなければなりません。



そのような中、アイキャンは地域住民や学校関係者と話し合い、子どもたちの「環境教育」を行っています。地球的規模で進行する気候変動に対して、村の子どもたちができることは限られてますが、村のレベルでできることはあるはずです。


【地球温暖化の仕組みを説明するマリガヤ小学校のロータス先生】


【子どもたちは気候変動の影響を間近に感じているので真剣です】

この日の環境教育を終え、子どもたちからは身近にできる活動として森を守ること、そして森を回復させることがあげられ、植林を行うことになりました。


【植林用の苗木を準備するアイキャンスタッフたち(右二人)】

地球上の一人ひとりが行動すれば、環境を守ることができることを、子どもたちは知っています。

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決めるのは今

2010年10月04日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

先日、路上の各事業地のリーダーたちが集まり10月分の育成合宿を行いました。このリーダーグループを、ジャストワーカー(Junior Street Workers)と呼びます。今年の2月からこのリーダーの育成は始まりました。今回は、これまでを振り返り、そしてこれからグループとしてさらに強くなっていくための研修合宿です。内容が盛りだくさんなため、数回に分けて報告させて頂きます。

【今までの振り返りと今回の研修の目的】
ストリートエデュケーターのノト:ジャストワーカーが始まったのは、いつだった?そう、今年の2月だね。それまでの自分たちと、2月以降リーダーになってからの自分たちどう変わったと思う?

子どもたち:それぞれの事業地のリーダーとして、みんなをまとめられるようになった!ラグビーやスリなどを止めるようにした!他の子どもたちがケンカをしていたら、止めるようにした!


【ストリートエデュケーターのノト】

ノト:そうだね。それぞれの事業地のリーダーとして、みんなのお手本になるような行動を取れるようになったね。それから、他の事業地のリーダーと一緒にミーティングを重ねるなかで、6事業地のみんなが近くなったんじゃないかな?それまでは、みんな同じアイキャンだけど、お互いのこと知らなかったよね。リーダーたちが知り合うことでアイキャンの子どもたちが1つになってきたね。それが、今まで達成できたことだ。じゃ、反対に、まだ達成できてないこと、良くなかったことはなんだろう?

子どもたち:ジャストワーカーのリーダーになったのに、参加出来なくなった子がいる。



ノト:そうだね。いろいろな事情があって参加出来なくなった子もいるね。でも、そうじゃなくて参加しなくなった子もいるよね。他には、まだタバコやラグビーを止められていない子、また、他の事業地の子どもと知り合いになったことで、いざこざが起こったこともあったよね。あってる?

子どもたち:あってる!

ノト:フィリピンには、25万人の路上の子どもたちがいると言われている。食事を十分に食べられない子、住む家がなくて路上で眠る子、医療や教育へのアクセスも十分に出来ない子、自分の身を守る家族がいなくて、ギャングに属する子。

子どもたち:そう、ぼく達のことだよ!



ノト:そうだよね。その大きな課題にみんなで取り組んでいくために、集まったのがジャストワーカーだったよね。みんなの挑戦は、まだまだ始まったばかり。だから、今回の研修のテーマは、「みんなで1つになって立ち向かう挑戦(“TUGON SA BAGONG HAMON”)」なんだ。

みんなはこうして、今日集まった。決めるのは今。
路上で、今までのような生活を続けていくのか、それとも自分たちで社会を変えていくのか。

(続きます)

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ずっと食べられる学校給食

2010年10月01日 | 先住民ブラアンの子どもたち
たくや@ミンダナオ

アイキャンの学校給食校では、学校給食を提供するだけではなく、学校において菜園活動や動物の飼育活動を行い、その収穫等で学校給食が持続的に周るシステム作りを行ってきました。



この日、ここ先住民族ブラアンの子どもが多く通うサンホセ小学校は、ヤギ飼育の収入を元に、給食を提供しました。対象は1~6年の全校生徒640人。年内通じて継続的に給食を実施する見通しがつきました。


【先生と保護者による調理の様子】


【子どもたちも薪拾いなど活躍します】


【やっとの配膳に喜ぶ女の子】

サンホセ小学校がアイキャンと「学校菜園活動」と「家畜飼育活動」を開始したのは2008年です。ここまでの道のりは、とてもとても大変でした。ヤギが病気にかかったり、逃げたり、頭数が増えるにつれて世話も困難になりました。菜園の方も、昨年のエルニーニョ現象の影響や、ここ数ヶ月の雨不足により、思うような成果を上げるのが難しい状況が続いていました。また、世話の甲斐があって収穫時期を迎えたと思っても、動物に食べられることもありました。

関係者の中には、一時期「そもそも無理なことをやろうとしているのではないだろうか。。。」という人もいました。


【サンホセ小学校のヤギたち】


【学校菜園の雑草を抜く子どもたち。除草剤は使いません。】


【収穫間近のオクラ】

しかし、学校と地域住民は課題が出てくるたびにアイキャンと協議し、1つずつ課題を解決し、活動を継続してきました。そして収入は少しずつ安定し、ついに給食活動を実施できるまでに至ったのです。


【本日のメニューはアロズカルド。鶏雑炊に似た栄養価の高い料理です。】


【「ごちそうさまでした!」】

空腹により、先住民の子どもたちが学校に通えなくなっている。

この問題に対して、学校給食という形で食料を提供することで、子どもたちは栄養状態も改善し、学校の勉強にも集中して参加できるようになりました。そしてもう一歩踏み出し、学校で菜園活動や飼育活動を行うことで、学校が持続的にこの学校給食を継続して実施できるようになりました。子どもたちは教育に参加できるようになり、アイキャンは少しずつ、より困難な状況にある学校へと活動を展開していきます。そしてそこでまた、学校に参加できる子どもたちを増やしていきます。

この活動を開始したのは、1996年でした。とても地味な活動ですが、14年間着実に学校に通える子どもたちを増やしています。

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