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「他人の座敷に踏み込むな」と橋下発言に不快感

2010-02-12 07:12:13 | Weblog
「他人の座敷に踏み込むな」と橋下発言に不快感 2010年2月12日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100211-OYT1T00239.htm
 神戸市の矢田立郎市長は10日の記者会見で、16日に開港4年を迎える神戸空港について、大阪府の橋下徹知事が「結果からみれば失策だ」と発言したことに対し、「自分の考えがあるのだろうが、他人の座敷に踏み込んでくるのはよろしくない」と不快感を示した。
 記者会見で矢田市長は、1982年に市が空港計画試案を発表して以降、建設議論を進めてきた経緯を強調し、「反対派もいた中で意見がとりまとめられた。そういうこともきちんと整理した上でみつめていただきたい」と注文した。

(参考記事)神戸空港は失策、市民もそんな指導者選んだとの認識を 橋下知事 2010年1月28日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100127/lcl1001272322004-n1.htm
 大阪府の橋下徹知事は27日、定例記者会見で、関西国際、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港問題をめぐり「神戸空港は失策。神戸市民もそういうことを決めたリーダーを選んだという認識を持ってほしい」と、空港建設の経緯などを批判。「兵庫県知事や神戸市長も失策と認めてほしい。大阪府も関空を造ったときに伊丹空港を処理しなかったことは失策だった」と持論を展開した。
 橋下知事は伊丹廃港が神戸空港の活性化にもつながると主張。「(神戸市の)矢田立郎市長こそが伊丹廃港と言うべき。もっと政治家として行動してもらいたい」と述べた。伊丹廃港をめぐって意見が対立している兵庫県の井戸敏三知事についても「神戸空港をどうしたいのかというビジョンがみえない」と攻撃した。
 またこの日、知事に当選してから2年となったことに関連し、橋下知事は「子育てや福祉についての選挙公約のなかには、僕の勉強不足で府ではなく市町村がやるべき事業を掲げていたものもあり、大きく方向転換をした」と公約撤回に言及。今後、取り組む意思のない公約については「やらない理由はちゃんと説明しないといけない」と、事情説明する考えを示した。

(参考記事)神戸空港は「結果から見れば失策」…橋下知事 2010年1月28日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100128-OYT1T00101.htm?from=main6
 大阪府の橋下徹知事は27日の記者会見で、2月に開港4年を迎える神戸空港について、「結果から見れば(神戸空港は)失策だ」と述べた。
 大阪(伊丹)空港を廃止すれば、利用が低迷している関西、神戸両空港に路線が集まるとし、「(伊丹空港廃止は)本来なら、井戸敏三・兵庫県知事や矢田立郎・神戸市長が率先して言うべきだ」と語った。井戸知事と矢田市長は関西3空港の共存を主張している。

神戸空港、2年連続の実質赤字へ 日航撤退で収入大幅減 2010年2月4日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/business/update/0204/OSK201002040082.html
 神戸市が管理する神戸空港の運営収支が、2010年度予算で2年連続の実質赤字になることが分かった。会社更生手続き中の日本航空が5月末で完全撤退し、着陸料収入が大幅に減ることが響いた。空港整備に充てた借金返済も増加傾向で、収支改善の見通しは立たない。
 神戸空港には現在、航空4社が羽田や福岡など6路線27往復を運航する。このうち、4路線8往復の日本航空が5月末で撤退し、収入の柱の着陸料(09年度約6億9千万円)は約2億4千万円(約35%)の減収となる見込みだ。
 スカイマークが7月から12月にかけて4路線9往復を就航させると発表しているが、航空機の小型化などで、09年度の着陸料収入は需要予測の4割と低迷している。市債の返済額も09年度の約11億3千万円から10年度は約14億円、3年後には約20億円に増加すると予測している。
 このため10年度は数億円の収入不足になる見込みで、不足分は開港当初の05~08年度の黒字分を積み立てた財政調整基金を取り崩す。09年度予算でも約7億9千万円の基金のうち約3億2千万円を取り崩すことにしている。

神戸空港利用者、開港から4年連続予測下回る 2010年2月6日 読売
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_airport2__20100205_2/story/20100205_yol_oyt1t01095/
 神戸空港の開港4年目(2009年2月~10年1月)の利用者数が前年同期より約37万人少ない231万6815人となり、過去最低となったことが、神戸市のまとめでわかった。
 市の需要予測(年間319万人)も4年連続で下回った。新型インフルエンザの流行や航空機の小型化が響いた。日本航空が5月までに全面撤退することが決まっており、5年目も厳しい状況が続きそうだ。
 航空会社別の利用者は、日航が88万1584人(38・1%)で最多。全日空は86万2760人(37・2%)で、スカイマーク56万670人(24・2%)、天草エアライン1万1801人(0・5%)。昨年2月に鹿児島便を廃止した日航は前年同期比約21万人減、仙台便を廃止した全日空も13万人減となった。今年はスカイマークが12月までに札幌や鹿児島など4路線9便を増便する計画だが、小型機のため、日航の撤退分を補うのは難しいとみられる。
 市は「引き続き利便性を訴え、路線や便数の拡充、利用促進に努めたい」としている。

就航したばかり…スカイマーク、神戸-福岡線を4月から運休 2010年2月11日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100210/biz1002102302045-n1.htm
 新興航空会社スカイマークは10日、2月1日に就航したばかりの神戸-福岡線を4月11日で運休する、と発表した。3月に開港する茨城空港(茨城県小美玉市)と神戸空港を結ぶ路線を4月16日に就航させることに伴う「機材繰りのため」(スカイマーク)という。神戸-福岡線は、1日1往復または2往復している。




 伊丹廃止反対派(というより、なんで赤字の関空のとばっちりで黒字の伊丹を廃止しなければならないの? と思うごくごく一般的な庶民なだけだと思いますが…)の私から見れば、神戸空港を管轄する神戸市の矢田市長が橋下徹知事の「(神戸空港について)結果からみれば失策だ」発言に対してどう反応するのか、結構気になっていたのですが、「他人の座敷に踏み込むな」と矢田さんは完全にブチ切れてしまったようですね…(滝汗
 まあ、神戸市の矢田市長と言えば、昨年の10月25日に行われた市長選挙でも、(8年前及び4年前にライバル候補をダブルスコアあるいはそれ以上の大差で下してきたのとは打って変わって)今回も民主党の支持という強固な支持基盤を得ながら獲得票数は16万4030票に留まり、46歳の新人樫野孝人氏にまさかまさかの7852票の僅差まで追い込まれる有様。
 共産党の候補者の票数(61765票)も合わせれば、実質的な支持率は4割強しかない状態ですし、『これ以上余計な火の粉を振るな!』というのが矢田さんのまさに本音ではないでしょうか…。
 加えて矢田氏といえば、59年に神戸市職員となってから空港室長、助役を経て市長になっている叩き上げなだけに、政界に進出して2年しかたたない橋下氏など、矢田さんから見れば赤子も同然。そんな橋下氏に空港問題を語られるなど不愉快極まりないと思いますし、これまでは必死に冷静さを装い大人の対応を通してきたものの、とうとう堪忍袋の尾が切れたのが実態ではないかと思います。

 神戸空港と言えば、4年連続で利用見通しが予想を下回ったところに、日本航空が撤退を発表し、続いてスカイマークが就航したばかりの神戸―福岡便を4月11日から運休すると発表するなど、悪材料ばかり…。
 強引なだけがウリの方は得てして空気が読めず、橋下氏はまさにその筆頭で平気で他人の虎の尾を踏むタイプだと思いますし、私が矢田さんの立場でも(大阪のそれも大阪駅から南の地域のことしか考えていない橋下氏には)本気でブチ切れていたと思います。

なぜ橋下大阪府知事は伊丹廃港にあれほど固執するんだろう??? 橋下知事と伊丹関連報道

2010-02-12 06:55:18 | Weblog
(参考記事)橋下知事が発言修正「伊丹廃港15~20年後。近隣市町の合意不要」 2010年1月12日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100112/lcl1001121105000-n1.htm
 関西3空港をめぐる問題で、大阪(伊丹)空港の廃港を主張する大阪府の橋下徹知事は12日、「廃港の前提となるなにわ筋線が10年以内に完成するのは難しいので、廃港時期は15年後から20年後になる」と述べた。橋下知事は当初、平成47年の廃港を掲げていたが、目標を短縮し「なにわ筋線が開通すれば10年以内で廃港する」と述べていた。また、廃港について「空港戦略は国家戦略。近隣市町の合意はいらない」との考えも示した。
 橋下知事は今月6日、新大阪-難波間などが想定されているなにわ筋線が実現すれば、大阪都心部と関西国際空港へのアクセスが大幅に改善されるとして、廃港時期を10年以内にすると発言。しかし、担当部局から「なにわ筋線は10年以内に完成するのは難しい」と説明を受け、発言を修正したという。
 廃港の決定は「国の方針に基づいて、街の活性化を考えるのが基礎自治体の役割」として、地元自治体の合意がなくても可能とした。

廃港反対は政治家ではない 橋下氏、伊丹戦略めぐり 2010年02月04日 共同
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010020301000779.html
 大阪府の橋下徹知事は3日の記者会見で、国土交通省成長戦略会議の航空分野に関する中間整理素案について「分かる政治家が見れば(大阪空港の)自然消滅案だということが分かる」と指摘、廃港に反対する周辺自治体の首長や議員らを「政治家じゃない」と批判した。
 橋下氏は、素案が伊丹(大阪)空港について、近距離国際便を運航する一方、国内便は新幹線との非競合路線を中心とすると位置付けたことに触れ「伊丹から(羽田便など)新幹線との競合路線がなくなったら、現状より衰退する。豊中市や市議会が全く分かっていないので腹立たしい」と述べた。今後は周辺の府内市町でタウンミーティングなどに参加する予定で「地元にしっかりとした情報を提供するのが次の役割だ」と述べた。
 また、府が文化振興など特定目的で積み立てた基金から一般会計に1500億円近く借り入れていた問題に絡み、借入金を返済せず基金を圧縮する方針を表明。今後、一般財源から
基金への積み立てはせず、寄付の受け皿としての機能に限定する考えを示した。

伊丹空港廃止、国交省が検討…橋下知事明かす 2010年2月3日 読売夕刊 
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100203-OYT1T00667.htm
 航空戦略などを検討する国土交通省の成長戦略会議が、将来の大阪(伊丹)空港廃止を選択肢の一つとして検討していることがわかった。
 大阪府の橋下徹知事が3日、報道陣に対し「伊丹廃港がテーマになると報告を受けている」と明らかにした。国が廃港を議論するのは初めてとなる。
 関係者によると、6月に成案がまとまる同会議の航空戦略の中間整理素案で、伊丹空港について、韓国・ソウル便など近距離国際線を復活させる一方、国内線機能は縮小し、新幹線と競合しない路線を中心に小型機を飛ばすことを提言。そのうえで、「中期的に廃港もあり得る」と明記しているという。5日の同会議で議論される見通し。

橋下知事「僕の役割は終わった」 国の案に伊丹廃港反映 2010年2月3日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100203/lcl1002031301002-n1.htm
 関西国際、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港をめぐる問題で、伊丹廃港を強く訴えていた橋下徹知事は3日、国土交通省成長戦略会議の中間整理素案に自身の意見が反映されたとして、「伊丹の問題については僕の役割はほぼ終わった」と述べた。素案には、成田国際空港会社の株式上場益を関空の支援にあてることなどが盛り込まれている。
 素案の詳細は公表されていないが、橋下知事は「素案には伊丹廃港の検討も盛り込まれたという情報もある。地元の半数ぐらいが伊丹廃港を望んでいるという声を国に伝えることができたので、国の流れを『廃港もありうる』ということに変えた。今後、僕は跡地をどうするのかについて地元説明していく」と話した。
 新年度予算編成をめぐり、予算計上への判断を保留していた関空関連の3事業についても予算計上すると決断。「素案で国のビジョンが固まったので、前原誠司国土交通相を支えるためにも、計上する」とした。

「伊丹こだわれば絶滅」橋下知事、豊能町議に 2010年2月4日 
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100204-OYT1T00844.htm
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/politics/local/100204/lcl1002041220001-n1.htm
 関西空港の活性化策として、大阪(伊丹)空港廃止を唱える大阪府の橋下徹知事は4日、伊丹空港北部にある同府豊能町の町議14人と空港問題について意見交換した。
 橋下知事が、府内市町村の議員と同問題で議論するのは初めて。
 知事が要望し、町内で実現。傍聴の住民ら約650人を前に、知事は国土交通省が伊丹空港の機能縮小を検討しているとして、「伊丹存続にこだわれば、石炭にしがみついた炭鉱の町や、恐竜のように絶滅してしまう。廃止という覚悟を示し、国から有利な条件を引き出すべきだ」と訴えた。
 町議からは賛同する声の一方、「地域経済に影響が出る」「人口がますます減ってしまう」など反対意見も出た。

関西3空港に独立採算要求へ 国交省戦略会議2010年2月6日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0206/TKY201002050583.html
 関西で空港が近接する「3空港問題」について、国土交通省の成長戦略会議は5日、それぞれに独立採算を求めていく方向で検討に入った。関西空港の運営会社は、成田国際空港会社の株式売却益などを回して債務を削減し、黒字化を目指す。伊丹空港は国際線の復活も検討、関西の基幹空港として拡充を図る。
 6月にまとめる報告書の論点をとりまとめたこの日の会合後、長谷川閑史(やすちか)座長(武田薬品工業社長)が会見で明らかにした。地元自治体は伊丹、関西、神戸3空港を一体的に運営し、3空港全体として黒字化を目指す「一元管理」でまとまっているが、長谷川氏は「(各空港の)経営の透明性と結果責任があいまいになる」として退けた。
 伊丹については「都市近接型空港としての役割を明確化しつつフル活用する」方向。ただ、機能の拡充には騒音問題などで地元住民らの協力が必要で、地元の理解が得られなければ「中期的には廃港も視野に入れる」とした。前原誠司国交相は同日の会見で「伊丹は主要な空港で、当面は維持していきたい」と述べた。

伊丹空港:「中期的に廃港も」国交省戦略会議、論点整理で 2010年2月6日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20100206k0000m020117000c.html
 国土交通省の成長戦略会議(座長・長谷川閑史武田薬品工業社長)は5日、航空分野に関する論点整理を行った。伊丹(大阪)空港のあり方をめぐり、騒音対策などで地元の協力が得られなければ「中期的に廃港も視野に入れる」とする内容を盛り込んだ。
 伊丹廃港は大阪府の橋下徹知事らが求めている。同会議は5月に最終報告をまとめることにしている。
 論点整理では、近距離国際線の復活などを念頭に伊丹空港を「フル活用する」とした。会見した長谷川座長は「今あるものを活用する観点でまず考える」と述べた。その上で、騒音問題などで地元との協力体制が築けない場合は「中期的に廃港も視野に検討せざるを得ない」と語った。
 関西では、関西国際空港、伊丹空港、神戸空港の三つが旅客を奪い合っている。橋下知事らが伊丹の廃港によって関空への路線の集約を主張する一方、利便性の高い伊丹の存続を望む声も強い。

◇廃港ちらつかせ騒音対策費削減を地元に迫る内容
 国土交通省成長戦略会議の論点整理は、大阪(伊丹)空港の廃港も視野に入れて騒音対策費の削減を地元に迫る内容となった。昨年の政府の行政刷新会議の「事業仕分け」でも騒音対策費は「削減」と判断された。09年度は全国で93億円で、85~90%を伊丹と福岡の両空港で使い、伊丹周辺に数十億円が支出されているとみられる。
 航空機の小型化などで騒音が低減されており、伊丹廃港をちらつかせて地元に譲歩を求めた格好だ。
 伊丹空港は94年の関西国際空港開港を機に国内線のみの空港となり、再国際化は兵庫県や地元自治体が要望していた。政府は新成長戦略で観光を4本柱の一つにしており、小型機で就航できるアジアから関西への観光客の呼び込みを想定していると見られる。騒音対策費削減と再国際化は「アメとムチ」の関係で、地元の議論が活発化しそうだ。

前原国交相「“当面は”伊丹存続」 2010年2月6日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100205/plc1002052008008-n1.htm
 前原誠司国土交通相は5日の閣議後会見で、大阪府の橋下徹知事が大阪(伊丹)空港の廃止を主張していることに関連し、「伊丹は人気のある空港で、当面は使い続ける」と述べ、今後も伊丹を存続させる考えを示した。その上で、「伊丹のあり方については抜本的に考えることも必要だ」(前原国交相)と強調し、将来的な伊丹の廃港に含みを持たせた。
 国交省は関西3空港のあり方について成長戦略会議において、伊丹廃港も含めたゼロベースで議論し5月末をめどに結論を出す方針だが、前原国交相は「(伊丹の)廃止ありきではない」と語り、結論を急がない考えも表明した。

橋下知事、国交省「伊丹空港フル活用」を批判 2010年2月9日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100209-OYT1T00686.htm
 大阪(伊丹)空港の廃止を主張する大阪府の橋下徹知事は9日、国土交通省の成長戦略会議が伊丹空港の「フル活用」を検討していることに対し、「地元を無視した議論だ。参院選で民主党が地域主権を掲げるなら、『ウソ八百だ』と言うしかない」と批判した。
 橋下知事は府庁で報道陣に対し、「(伊丹空港の運用時間延長は)騒音問題や地域事情を知らない成長戦略会議メンバーが会議室で議論しているだけ。なぜ地元自治体の長が(メンバーに)入っていないのか」などと述べた。

関空会社、役員報酬額を個別開示 国内出張の日当廃止へ 2010年1月27日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20100126AT5D2601026012010.html
 関西国際空港会社は26日、情報開示を求められていた個別の役員報酬額を発表した。同社は業績の悪化を理由に2009年11月から10年3月まで役員報酬を5~10%返上しており、福島伸一社長が2425万円、岩村敬会長が2359万円。4月から6月まで返上期間を延長することも明らかにした。
 また緊急経営対策の一環で、1月から国内出張にかかる社員・役員の日当を廃止。外国出張の際に社長と会長、副社長が使う航空座席をファーストクラスからビジネスクラスに落としたという。
 同日記者会見した福島社長は「経営の透明度を高め、関係者の理解と支援を得たい」と述べた。これまで同社は役員報酬の総額を公表してきたが、大阪府の橋下徹知事が個別の役員報酬や出張旅費を明らかにするよう求めていた。

橋下知事 支持率79% 伊丹空港廃止案は賛否割れる 2010年2月3日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0203/OSK201002020156.html  
 朝日新聞社は1月30、31両日、就任2年を迎える大阪府の橋下徹知事について、府民を対象に朝日放送と共同で世論調査(電話)を行った。知事の支持率は79%と高い水準で、不支持率は10%だった。一方、大阪(伊丹)空港の廃止と跡地の整備、関西空港のアクセス改善という知事の構想に対しては、賛成44%、反対41%と賛否が割れた。
 橋下知事が2008年2月6日に就任して以来、本社が同知事の支持率や政策などへの府民の評価を調査したのは初めて。04年7月、07年7月に行った世論調査では、全国の知事の支持率の平均はそれぞれ53%、56%だった。橋下知事の支持率は07年の東国原英夫・宮崎県知事の92%に次ぐ高さで、04年当時の増田寛也・岩手県知事(78%)、片山善博・鳥取県知事(76%)とほぼ同じ水準だ。石原慎太郎・東京都知事は09年7月の調査で52%だった。
 橋下知事を支持するのは民主支持層の89%、自民支持層の85%、無党派層の75%で、支持政党やその有無を超えた広がりがうかがえる。性別、年代別でも大きな差はない。
 知事を支持する人の中でみると、「改革の姿勢や手法」を支持理由として選んだ人が69%を占め、「人柄や言動」「個別の政策」を大きく上回った。就任以来、府庁や国政の改革を訴えてきた姿勢に支持が集まった。2年間の仕事ぶりに対しては「大いに評価」23%、「ある程度評価」65%で、計88%が「評価する」と答えた。
 知事が目指す大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁の全面移転は、賛成57%、反対28%だった。府立国際児童文学館の廃止や大阪センチュリー交響楽団の補助金削減など文化事業の見直しは「評価しない」が49%で、「評価する」の39%を上回った。





 ったく。鹿児島県阿久根市の竹原市長といい、大阪のお坊ちゃん知事といい、どうして保守意識の強すぎるリーダー?は、何でもかんでも自分の都合の良い方向に解釈して、持論を押し通そうとしますかねぇ…(呆れ
 この関空&神戸空港救済問題と伊丹廃港問題については突っ込みを入れたいところは山程ありますが、あえて4点に絞るならば…。
①人口も経済も急成長していた1960年代ならばまだしも、人口急減が目前となっている現代で、空港跡地を売りだしたところで、経済が伸び悩む関西のしかも伊丹という地方都市にわざわざ進出しようとする物好きな東京の企業など、まずないと考えるのが妥当です。今は、伊丹よりも(学生比率が多いため)若者比率が高く人口も経済規模も数倍ある関西の主要都市の1つの京都市でさえ、繁華街から四条河原町阪急と(かってはファッションビルで、ロフトを入居させテコ入れを図るも再建できなかった)河原町ビブレが相次いで閉店を決めたばかり。橋下知事こそ関西が今置かれている地位の現実を謙虚に受け止めるべきでしょう!!!
 私が資本を投資する立場ならば、相当の税制優遇でもなければ、わざわざ関西のそれも一地方都市への出店などまず検討しません(5年程度の税制優遇では、優遇期間が終了した途端撤退されるのがオチ。土地購入を条件に、最低でも10年あるいは15年程度は法人税及び法人住民税及び固定資産税の全額免除程度くらいの特典がなければ、企業も本気で出店を考えないのではないでしょうか…)が、財政難の国や大阪府がそれだけの優遇などまずできないでしょうし、あのお坊ちゃん知事にそれだけの覚悟もないでしょう。

②橋下氏は、新大阪-難波間などが想定されているなにわ筋線の実現や、リニアモーターカーが東京―大阪間を走ることを前提に伊丹廃港を主張していますが、(なにわ筋線はともかく)リニアモーターカーは路線工事どころか正式なルートさえまだ決まっていない状態。
 しかも開業が15年も20年も先となれば、伊丹市としては、税収が十数年レベルで大幅減になるリスクを背負ってまで現実性に欠ける地域振興計画などまず受け入れられないでしょう。
 氏は、大方米軍基地の誘致問題にでもヒントを得たのだと思いますが、どこかに作らなければならない基地問題と空港の廃港問題を同一次元で語る方に根本的な無理があると言えます。

③橋下氏は、まるで伊丹の廃港が国の希望であるかのように持論を強調するのに必死なようですが、国交省戦略会議が提言したのは、3空港に独立採算制を求めているだけで、伊丹廃止の選択肢は数ある選択肢の一つに過ぎず、現在の財政状態から判断すれば、伊丹よりも神戸空港の閉鎖や関空の大幅縮小のシナリオの方が余程現実味があるかと思います。
 まあ、伊丹の滑走路が数年以内に使いものにならないほどボロボロになり、多額の補修費が必要になるというのならば話も変わってきますが、少なくとも現時点で神戸を生かして伊丹を廃港にするシナリオは、どうしても伊丹を廃港に追い込みたい一部の利害関係者が強引に唱えている身勝手なシナリオにしか映りませんし、北大阪に10年近く住んでいた一住民としては、『何か北大阪に恨みでもあるのか???』と本気で文句を言いたくなります。

④橋下氏は、伊丹廃港ありきで話を進めようとしていますが、当の関空運営会社は自ら厳しいリストラを行って誠意を示す乾いた雑巾どころか、少し絞れば下がビシャビシャになる濡れ雑巾状態。公務員給与を平均11.5%も引き下げる容赦ない人件費削減策をとった橋下知事にしてはあまりにも手ぬるいとしか言いようがありません!!!
 一例を挙げるならば、上記記事にあるように、『補助金をカットされる』と最終通告を突き付けられて、ようやく役員が慌ててファーストクラスからビジネクラスに飛行機の客席のランクを落とす危機感のなさ…。
 アメリカ経済に重要な役割を果たし続けてきたあのボルカ―元FRB議長でさえも、ニューヨークとワシントンの往復にファーストクラスなど1回も使ったことがないというのに、あのやる気のない経営陣は一体どれだけの経営努力をこれまでしてきたというのでしょうか…。
 自らはロクに努力もしないで伊丹に飢え死にしろ! というのは、まるで自らは贅沢な食生活をしていながら、国民が飢えるのを平気で見ている近隣の某共産国のお偉いさんと一緒の低レベルですし、経営陣自らが模範を示さないのに、従業員の1人1人が努力して経営体質を改善させていくと考えるのはあまりにも楽観的過ぎるシナリオではないでしょうか…。
 伊丹に痛みを強いる(シャレじゃありませんよ…)など論外で、関空こそJAL並みの乾いたぞうきんを絞る抜本的なリストラ(日本的な人員削減策ではなく、本来の意味での事業再構築です)を行うべきでしょう!!!

 ちなみに、橋下氏が救いたい とのたまった神戸空港は、開港から4年連続で需要予測を下回る有様。
 大阪では、なぜかこんな強引さだけが目立つ男がリーダーシップがあると高評価を受けているようで、支持率がいまだに8割近くあるという摩訶不思議な現象が起きているようですが、単なる一部地域の利害を推し進めるロビイストのレベルに留まるのではなく、大阪府全体の均衡ある発展を真剣に考えるもう少し大人になって欲しいものだと本気で思います。