蟻取物語

蟻の採集や飼育に関する研究成果を、写真等を活用して公開する。

785 ミカドオオアリSP考

2010年11月17日 11時40分28秒 | Weblog
南方系ミカドオオアリの一種といわれる女王蟻を飼育している。
数カ月飼育するも幼虫の成長はみられなかった。
ミカドオオアリ系ということなので、ミカドオオアリのサナギを導入してみた。
この女王蟻はサナギの世話をするものの、殻を破って羽化の手助けをすることはしなかった。
そこで、この女王の体形、体格がケブカアメイロオオアリに似ているので、
ケブカアメイロオオアリのサナギを導入した。
これが見事に的中、ワーカーの羽化に成功した。
現在ケブカアメイロオオアリのワーカーは11匹、
円滑にこの女王と栄養交換、グルーミングを行っている。
産卵が始まり、幼虫の成長がみられるようになった。

   


幼虫が脱皮しサナギになった。
ミカドオオアリもケブカアメイロオオアリも殻を被った繭状なのに対し、
このサナギは裸蛹である。
はたしてどのようなワーカーが出てくるのであろうか。

   


    ふじひろ

783 ツヤクシケアリ 現況

2010年11月10日 15時14分34秒 | Weblog
巣室3室を見てみよう。
まず3室全体。

     

左上の巣室。
ワーカーの幼虫が育成されている。
サナギが増え続けており、羽化まじかのものもある。
この巣室に女王がいることが多い。

     

左下の巣室。
ここは専ら幼虫の育成を専門に行っている。
多分ワーカーの幼虫だと思われる。

     

右上の巣室。
この巣室にある幼虫は他の巣室のものに比べ大きい。
メス羽蟻の幼虫になると思われる。

     


      ふじひろ