気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

『鉄斎』生誕180年記念・大和文華館コレクション

2016-07-27 06:43:39 | 大和文華館
昨日朝、出発間際に一段と激しくなった雨の中、。
生誕180年記念『鉄斎』大和文華館コレクション展が、
8月21日まで開催中の大和文華館へ出かけました。
60点ほど鉄斎コレクションを有されており、鉄斎の妻が
愛媛出身で、その縁から旧家の石浜家を訪れており、
この旧家の番頭であった近藤家と親交がありました。
鉄斎が50歳から87歳にかけて近藤家に贈った作品は、
お中元やお歳暮で贈られた鯛や海老等の返礼の図になり、
近藤家旧蔵品が当館のコレクションのメインとなりました。
今回はそのうち48点展示されております。

駐車場から入館券売り場を過ぎると
 
スロープを上りますが、花は木槿だけ、
  
特徴的ななまこ壁の展示館へ

エントランスから定番の左、中、右と三箱の作品がお出迎え
【海産物】
左:鮮魚図、80歳

中:伊勢海老図、69歳

右:車海老図、50歳

お年を召されるとともに、画風の変化が楽しめます。
【通訳人物】
寿老人図、54歳

朱描鍾馗図、72歳  
  
漁夫図、制作年未詳

【戯画】
閻魔図や西遊記表紙図
【樹石・花鳥】
古木図屏風、六曲一双(制作年未詳)
刷毛目にエネルギーが満ちていますね。
 
松鶴図、77歳

【山水】
山荘風雨図、85歳
躍動感あふれる画で、嵐が吹き荒れているのに、
二階で静かに読書にふける文人が・・・
鉄斎の学問に対する強い意志が感じられます。
賛は『人間万事塞翁馬 推枕軒中聴雨眠
元時代の禅僧 煕晦機(きかいき)
「寄径山虚谷陵和尚」と題した詩の一説で、
前半の『人間万事塞翁馬』
は有名な「淮南子」の「人間訓」より(追加)
クリックで拡大
賛からいろいろ考えさせます。

【書蹟】
万歳書、80歳

2011年の開館50周年記念『富岡鉄斎展』に伺えなかったので、
今日、大和文華館へ雨にも拘らず、出かけてよかった。
(混んでもいないし)
鉄斎、鉄斎、鉄斎尽くし、予想以上の見応え、
鉄斎さんの賛が読めれば良いのですが・・・