よかよか写真&カメラ

 撮影できて良かった写真・楽しいカメラ達を記録していきたいと
思います。

MDロッコール 45mmF2

2013-05-06 23:57:31 | ミノルタ交換レンズでワンダフル

 MDロッコール 45mmF2


 最近すっかり「パンケーキレンズ」も定番になりましたね。
薄くて軽くてちょっとおしゃれ優先の標準レンズという位置付けでしょうか?
ただ、昨今の露骨にウケねらいの距離指標もなんにもないズンベラボンのデジタルレンズには違和感を感じます。

通常の標準ズームレンズではなく「このレンズが良くて買ったんだ」という所有欲を満足させるパワーは
重要だと思うのですが。もともと50mmクラスとくらべて40mmクラスは前玉が小さいので
スタイル上も押し出しの弱いものが多いです。

冷静に見ればF値も平凡で最短撮影距離も遠いものが多く、メーカーも「とりあえず小型軽量の需要もあるやろうし
できるだけコストかけずに作っちゃおうかな?」なんて雰囲気の製品もみうけられますね(^^;)。
たいがいのレンズがカタログに掲載されている現行品のときには不人気なのに製造中止になって中古でしか手にはいらなく
なったとたんに高騰する・・というのがおきまりのパターンです。

そんな中でも比較的タマ数もあって値段もそこそこのロッコール45mmF2です。
鏡胴がプラスチックパコパコでヘリコイドのフィーリングもよろしくなく、チープさはMAXです。
距離指標も彫り文字ではなく印刷なのでヘビーに使うと文字がスレてはげたりするのです(TT)。

ただ125gという一眼用ロッコール中最軽量のウエイトはX-1のごとく重量のあるボディには
うってつけです。さいきんとみに体力が落ちてきていますのでレンズを複数持参したいときには
ついつい標準はこの45mmにしてしまったりするのでした(^^)ゞ。


 X-1 MDロッコール 45mmF2 F5.6AE ベルビア50

 フランスの花壇つくりでモザイカルチャーという植え方でつくられたライオンさんです。
向こうの雰囲気で造られていてリアルすぎてかなり恐いです(^^;)。
実際の撮影に使用してみますと、ミノルタらしい光の丸まった立体感のある描写です。
ボケ味もなかなかですし、ピントも開放F2で合わせやすく標準の50mmF1.7とくらべても遜色ありません。

マーケティング的に発売時はXG-Eなどと組み合わせて「小型・軽量AEお手軽セット」
で販売されていたようなので当時はレンズ単体ではなかなか評価されなかったのでしょう。

この45mmF2も、立派な鏡胴におさめられて操作フィーリングが良ければロッコール中最軽量として
ニッコール45mmF2.8Pみたいにプレミアムレンズになりえたでしょう。
そのあたりミノルタらしいといえば実にミノルタらしいレンズではありますね(^^)。




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ミノルタGロッコール28mmF3.5

2013-03-06 22:07:12 | ミノルタ交換レンズでワンダフル

 ミノルタGロッコール 28mmF3.5


 20世紀末から21世紀初めにかけて世にいう「ライカブーム」なるものが存在しました。
「ライカを持つことはおしゃれでカッコ良い!ライカのうんちく話で盛り上がる」というのが
時代のトレンドだったのです。思えばフィルムカメラの自動露出と自動巻き上げ速度・オートフォーカスが
いきつくところまでいってしまい性能上ほぼ飽和して、「良いカメラとはなんぞや?」という定義を皆が
求めだしたところに一番わかりやすい記号性と所有欲をみたすアイテムだった・・・ということでしょう。

ご本尊のライカはMPというM2の先祖帰りマシンを出してしまうし、コシナはベッサシリーズで
お財布に優しいレンジファインダー機をシステム化するし、コニカはヘキサーをいきなりMマウントで出すし
安原さんは一人で中国製等倍ファインダー機を売り出すし、ニコンはS3やSPを復刻するし・・
みなみな「ライカウイルス」に感染していたとしか思えません(^^)。

流行にうとい私はすっかりブームが沈静化したあとにウイルスに感染したので新発売を待ってのドキドキ感は
共有できなかったものの、バーゲンプライスや処分特価のお得感は多いに楽しめました。
そして怒涛のデジタルの波が来たときに泡沫のようにデスコンになっていったのは記憶に新しいところです。

先日ライカブームの最後を飾ったツァイスイコンがとうとう製造中止になりました。
ブームも終焉のころの登場だったためにデジタルに埋もれてしまった感がありましたが
35mmフィルムカメラの終盤に輝いた名機です。
敬意を表してGロッコール 28mmF3.5を装着して持ち出してみました。
実はいままで50mmしかつけたことがありませんでした。
せっかくのきれいなきれいな28mmファインダーがついているのに真ん中の枠しか使ってないのは
なんだかイコンに悪い気がしていたのです。

じつはツァイスイコンは事実上の「ミノルタCLE MkⅡ」だと認識していますのでロッコールを使うのが
理にかなっているかと。私は28mmはあんまり得意じゃない・・どころか苦手な焦点距離なのですが(^^)ゞ。


 ツァイスイコン ミノルタGロッコール28mmF3.5 F5.6AE ベルビア50

 Gロッコール28mmF3.5は1998年に2000本限定で限定発売されました。
まさにライカブームのあだ花という感じの代物ですがモノはTC-1のレンズをLマウント化したもの
なので非常に上等です。とくにアルミムクのメタルキャップの造作の贅沢さは恐ろしいほどです。
思わず「もっと他にコストの使い道あるやろ!」とつっこんでしまいます。
まあ、この微妙な外しかたがミノルタらしいといえばらしいのですが(^^)。

 ミノルタらしく解像感はあるのにエッジを丸めた奥ゆきをつくる独特の描写をします。
2段ほど絞ってもどすんと周辺光量が落ちてこのレンズは必ず青空を撮らないといけませんね。
以前紹介したMDに装着した作例はシャッタームラでわからなかったのですが普通にとっても
周辺光量落ち番長ですね。こうなると横アングルのほうが良かったかなあ。

実のところかなりのクセ玉なわけですが、気持ちのいいほうに転びますので楽しいですね。
このレンズのモトになったTC-1はまだまだ中古でもたくさん売られていますので
ぜひ多くのかたにお試しいただきたいです。普通のLサイズ同時プリントでも個性的な描写のすごさがあじわえますよ。  



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MCロッコール100mmF2

2012-08-02 14:53:48 | ミノルタ交換レンズでワンダフル
 
 MCロッコール100mmF2


 レンズの人気焦点距離というものはなかなか堅固なもののようで、いまでこそズームレンズが幅をきかせて
標準・望遠のWズームがあたりまえですが、単焦点の時代には標準は50mm・広角は35mmで
望遠レンズといえば135mmでした。今ではズームレンズ一本におさまってしまう範囲内ですね。

一眼レフの魅力というのはレンズ交換ができるというのが一番ですから、ズームレンズで
なんでも撮ってしまうよりもガチャガチャとレンズ交換遊びができるのが醍醐味です。
重たい目をしてレンズをゴロゴロと何本も撮影に持参したあげく、一度も使わずに帰ってくる・・などと
いうことも多々あるのですが(^^)ゞ。

ミノルタも1958年からSR2を発売して一眼レフ市場に参入し、ロッコールレンズの名声とあいまって
ちゃくちゃくとラインナップを広げていきます。ロッコール100mmF2は1961年から発売され
1966年マルチコート化されています。
残念ながら60年代後半から135mmが望遠レンズが人気となり100mmレンズはF2.5のみに
なってしまいました。

そして1987年α7000が発売されたときに再び100mmF2はAFレンズとして帰り咲いたのですが
やっぱりほとんど売れなかったようです。私もカメラ屋店員時代に一本も売ったことはありません。
そしてαが世代交代してもマイナーチェンジされることもなく消えていきました。
当時の不人気ぶりがうそのようにいまでは中古市場ではプレミアム価格になっています。
「欲しいときが買い時」「いつまでもあると思うな不人気レンズ」というわけですね(^^)。


 ミノルタX-1 MCロッコール100mmF2 F5.6AE ベルビア50 

 姫路港ふれあいフェスティバルに来てらっしゃった姫路お城の女王さまです。
後ろで巡視艇が放水パフォーマンスをしていただいているので
あせって露出補正もなにも考えず撮影してしまいました。
お二人の服が真っ白のスーツだったこともあり、ポジは真っ黒で逆光写真の見本みたいでした(^^;)。

なんとかフィルムスキャナで明るく取り込んで美しい女王さまのお顔を再現できました。
ポジフィルムの光の許容量さまさまです。これだけハイライトに強ければ
「晴れた日の日中はフィルム・デジタルは夜景やスポーツ」とすみ分けるべきですね。
フジフィルムさんもなんとか簡便で安価なフィルムスキャナの発売をしていただきたいものです。
フィルムのハイライト再現性やいざというときの保存性はゆるぎないものなのですから。

レンズの重量は425gでそんなに重たいものではないはずですが、なぜかずいぶんと撮影の時には
持ち重りするレンズでした。ロッコールらしい光を丸めながらシャープさも損なわない好ましい描写です。
ちかごろ近視・乱視に加えて老眼まで入ってきた私としてはシャープ感のある中望遠レンズというのは
実に素晴らしく感じられてしまうのでした(^^)。




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