3月2日、和歌山市加太港、淡島神社から友が島へ渡り、歩いた。
体力に応じていろんなコースが設定できる。
夏場の喧噪は嘘のように静かで自然豊かな島である。
車はない。店もない。音というものは何もない。ウオーカーの話し声だけ。
わずかに海からの舟のエンジン音と鳥の鳴き声のみ。
犬はいない、ネコもいない、いるのは鹿、リス、クジャクがたまに姿を見せる。鹿がいるので雑草が全くない。
これほどのロケーションは他ではまず望めない。
紀淡海峡は舟の往来は激しいが、その間を船尾に小さな三角の帆を張った釣船がのどかである。
ここに橋を架けようという計画がまだ消えていないようだが、絶対反対だ。何兆円も懸けてなんのための橋か。
大事にしたい場所である。しかし、船賃の2.000円はちと高くて痛い。
としよりが週に何度か歩きに来るというわけには行かぬ。こういうところへ税金を使え。
加太の淡島神社はひな祭りの時期とあって、おそらく数万体はあろうかという人形が飾られている。これは圧巻である。
一部は流し雛として海へながされるが、殆どは焼却されるのであろう。でないとすべてを海へ流すと大変だ。
愁いを含んだ人形の表情は魅力的である。が淋しげである。
儚い人形の命ではある。