「アビガン早期承認未知数 スピード感米欧に後れ」という新聞記事(日経27日)に、つくづく、
日本の医薬品承認過程・期間について、考えさせられた。
通常、新薬の承認審査に1年掛かる。
審査期間を最大限短縮する特例の一つは、「先駆け審査指定制度」で、画期的な薬が開発された場合などに
6か月をメドに短縮できるというもの。
「アビガン」は「先駆け」の指定を受けていないが、厚労大臣は、「新型コロナ治療薬の承認審査を、
出来るだけ短期で、6か月にこだわらない」と言っているけど、どこまで短縮できるか未知数。
順調に行って6月末までに治験が終われば、それから申請手続きに入る。
それまでは、治験という研究目的で、患者と医師の合意のもとに投与され、承認申請のデータになる。
インフル薬として承認されている「アビガン」は、新型コロナに対しては3倍の投与量が必要のようで、
副作用(安全性)を確かめる必要があるということらしい。
アビガンの副作用として一番の問題は、妊娠中の女性に投与した場合や、妊娠可能性ある男女に投与した
場合、奇形児など生まれる(催奇形性)可能性があること。
アメリカでは、国家の安全に重大な影響がある緊急時には、未承認の医薬品の使用を認める仕組みがある。
通常承認まで6か月掛かるところを、今回の新型コロナでは、1か月に短縮するようだ。
検査キットではもっと早く、2009年の豚由来新型インフルエンザの時には、6日で許可した。
今回は、3月に検査キットの申請を受け、24時間以内に承認した。
欧州では、通常210日掛かる承認審査を70日にする制度がある。
妊娠可能性という点だけを考えれば、
高齢者などには、限定的に投与できる薬として、スピード感ある承認をお願いしたい。
ウォーキング中、カキツバタが満開。
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