むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

タンキリマメ:痰切豆(真冬に緑の葉) 

2017-01-22 09:06:16 | 植物観察記録

大寒というのにタンキリマメ:痰切豆(マメ科)が、緑色の葉をつけたままで、特徴ある赤と黒の果実をつけていました。
山や野にはえるつる性の多年草ということで、当然冬には落葉するとばかり思っていましたが、真冬に青々とした葉をつけているのは意外でした。
タンキリマメは、全体に逆向きの軟毛があり、3小葉の葉の幅が中央より上が最も広くなっていることで、類種のトキリマメとは区別されます。
7~9月に葉より短い花序に黄色で長さ8~10㎜の花を10~20個つけます。地味な花よりも目立つのが秋に実る果実で、真っ赤なサヤが開くと、中に黒光りする種子が2個入っており、見事な2色効果を演出しています。
この豆が名前の由来である痰切豆で、豆を食べて、あるいは煎じて、咳止めや痰切りの薬に用いたからだそうですが、単なる俗説とする向きもあります。