学名のHelleborus nigerは、「小鹿の黒い食べ物」または「殺す黒い食べ物」という意味で、黒い根は、ギリシャの昔から狂気に効く霊薬または霊感を授ける妙薬として劇作家や哲学者に愛用されました。ある種の麻薬的効果があるのではないかと考えられています。
日本で最近広く普及しているのは、正しくは「春咲きクリスマスローズ」、学名はHelleborus Orientalisという品種で、決してクリスマスには咲きません。レンテン種ともいわれる春咲き種は、キリスト教で、四旬節、受難節などといわれる復活祭前の40日間の時期に咲くということを意味しています。
間違いもこれだけ広がると、すっかり定着してしまったようで、専門家がいるはずの万博公園で、春先クリスマスローズに、学名のniger付でクリスマスローズの名札がついていました。