日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第225回例会(令和元年5月16日)

2019年05月31日 | 例会報告

◆先生の講話

1.草書

①草書の書としてまず学ぶべき古典は、王羲之「哀禍帖」、「得示帖」、「初月帖」、「思想帖」、顔真卿「祭姪稿」、孫過程「書譜」など。

②王献之「中秋帖」、智永「真草千字文」、虞世南「積時帖」なども著名。

③ほかに懐素「大草千字文」、黄庭堅「杜甫寄賀蘭銛詩」、米芾「元日帖」、祝允明「前赤壁賦」、董基昌「七言詩冊」、黄道周「五言詩軸」、王鐸「杜甫詩巻」、傳山「孟浩然詩」なども挙げられる。特に条幅を書く人は王鐸、傳山の書は参考になる。

④日本の草書古典としては、空海「座右銘」、橘逸勢「伊都内親王願文」、藤原佐理「国申文帖(くにのもうしぶみじょう)」、藤原行成「本能寺切」、良寛「五言対句」など。空海、逸勢の字は唐風が残っている。いわゆる「和風」の書体になるのは佐理、行成あたりからか。良寛の字は結構間違っている。そっくりそのまま書くのでなく、よく字を調べた方がよい。

⑤草書の字は、違う字なのによく似た形のものがある(図参照)。どことどこが似ているかどこが違うか、よく押さえておくこと。分かっていないのに適当に書くのはNG。字典でよく確かめること。

◆実技指導

前回に引き続き、

①ひらがな“な”、“ぬ”、“ね”の書き方、

②横画を何度も繰り返し縦方向に書いていく場合の筆運びや指のまわし方、について熱心な実技指導を受けた。その後引き続き月例課題等の実技指導を受けた。

(出席者 6名 荻野記)


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第224回例会(令和元年5月9日)

2019年05月31日 | 例会報告

◆先生の講話

1.行草書

①行草書の上達には、下記の先人たちの書の臨書を徹底して行い、そこから、自分の書体を作り上げていくのが大切。

中国古典

東晋:王羲之「蘭亭序」「集字聖教序」

唐:顔真卿「祭姪文稿」「争坐位帖」

北宋:蘇軾「黄州寒食詩巻」 米芾(べい ふつ)「復官帖」「蜀素帖」

南宋・元:趙孟頫(ちょう もう ふ)「赤壁賦」

日本古典 最澄「久隔帖」 空海「風信帖」他

日本書家 日下部鳴鶴 中林梧竹、巌谷一六(いわや)、富岡鉄斎

2.書き方のポイント

 

・行書、草書は混ざってもよい

・画数が多い時は草書体にするとバランスが良い

・草書で偏旁は離さないほうがいい

・草書の墨付け後の筆継ぎは、元画に戻って続けるとよい

・実線と虚線を明確にし、止めの場所を間違わないこと

2.作品展

日比谷同友会50周年記念行事の合同作品展(令和2年2月20日~26日)に出品する各自作品の手本を先生が用意された(6段以下対象)。できるだけ早めに(少なくとも年内完成を目指す)

3.錬成会(5月18日)
新元号「令和」にちなんだ題目について、先生から4体の書体例を配布された(HPにUP)。不参加の会員も条幅等を次回例会(16日)に持参のこと。

◆課題・実技指導

① 三 川 彦 のような 3個つながるような場合の書き方

② 今月の課題

・同じ文字(孤嶼)が3回出てくるときの変化のつけ方

・書の書き方

③ かな “な” “ぬ” “ね”の最後の部分の書き方

引き続き月例課題等の実技指導が行われた。

(出席者 5名 榎記)


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