◇先生の講話
1.検定
○「書聖」誌の昇段検定では、一般の場合審査は受験レベルを「級」・「段」・「師範」の3グル-プに分けそれぞれ10人程度の審査員が判定する。
○隷書の課題である曹全碑は横長の文字なので隣の字と頭を揃える、縦方向は左側縦行を揃える。波磔(ハタク)の書き方を最後に示す。
○半切の中の1文字が偏が草書で旁が行書と込みになっているのはNG.。
○基本的には三段以上の人には手本をあげないので自分で調べて書き、私とのやりとりを3回やって最後に仕上げて期限までに提出して欲しい。
○審査員は上手、下手ではなく、どの位書き込んだかを見る。
2.文房四宝 (①筆(硯・墨・紙)
○楷書を書くのは黒と茶の兼毛がよい。行書・草書・カナを書くのは茶と白の兼毛がよい。
○始めのうちは300円~600円/本の筆で十分。どのメーカ-のなにがよいかは人によって異なる。
3.今月(4月)の課題
○臨書課題の一つは石門頌(せきもんしょう)(後漢)である。
この字の特徴は字の左半分が隷書張遷碑(チョーセンヒ)と右の半分は鄭道昭(テイドウショ-)の書の合成から成っている。雰囲気を勉強する程度でよい。
○楷書規定では「泉」の下の「水」は右図の様に書くとよい。
○「遯」(タク又はノガれる)は旁の「豚」の下部と「偏」のシンニョウとの間が空かない様に書く。
○「世」は横画と縦の左側の縦画との交点*部分が空くように、縦画2本と短い横画に空きが出来る様に書く
○「閑」は、上の「世」真ん中の縦画と「閑」の門構えの中の「木」の縦画が揃う様にするとよい。
○波磔(ハタク)の書き方
曹全碑の横画の波磔(ハタク)の書き方は蔵鋒で入筆し横画は左図の穂先が左を向く右端にきてからやや右下に下がりながら下はそのままで穂先が上を向く、縦線の所で穂先と穂尻が一致する、そのまま右斜め上に払う。このことは覚えて練習し会得して下さい。覚えるのは本人です。
( 出席者9名) 篠原 記)