根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

真昼の決闘!

2006-09-24 16:32:36 | エッセイ、コラム
散歩中にケンカに出くわす。
小4か小5くらいの男の子同士のケンカで殴り合いであ
った。
ボコボコというよりはポコポコという感じの殴り合いで、
数秒間お互いにパンチを繰り出しやり合ったと思ったら、
その後は180度反対の方向に向かって走り出して行っ
た。
私から少し離れた、道の遠くでほんの一瞬繰り広げられ
た真昼の決闘だった。
歩いて行くうちそのケンカの当事者の一人、少年サッカ
ー団でトップ下でも任されていそうな短髪で日に良く焼
けた運動神経の良さそうな少年とすれ違う。
少年は人目もはばからず、大粒の涙を流し声をあげて
泣いていた。
悔しくて悲しくて、泣けて泣けて仕方がないという様子
であった。
何かでもそれがとても良かった。
羨ましいとすら思った。
大人になると、それが男であるなら尚更、感情を吐露し
ぶつけ合うことはなるべく回避しようとするし、暴力なん
てもっての外、人前で涙を流すことなんて決して出来な
いのである。
それがあんな風にお互いの感情をぶつけ合い、拳さえ
交え、そして泣くことが出来る。
彼らはなんと健康な少年期を送っていることだろうか。
ケンカをしていた少年たちには大問題なんだろうが、休
日の昼間にとても良いものを見せてもらった気がする。
明日は学校、たぶん教室や廊下で顔を合わせる筈の
少年たちはお互いどんな顔をしどんな態度で接するの
だろうか。
非常に気になる所で、出来れば彼らの通う小学校に押
しかけ、成り行きを取材したいと思うのだった。
絶対に無理な話しなのだが…。