感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

住宅建築でクレームを出さない三つの条件

2013-03-07 21:03:12 | 林俊文の想い
日中は随分と暖かい気温になってきた岡山・倉敷、今日は朝から岡山市中心街の某マンションへ工事の為に向かいます。

先ずは本日、扉の塗装の施工が行われる現場へ向かい作業立会い、今回は私が最も信頼できる塗装屋さんなだけに、腕も人柄も何の心配もないのは寛げる所。

建築業界では当たり前の様に発生する工事不手際によるクレーム、当社ではこのクレームが殆どないのはひとつの自慢でもあります。

小さなミスがクレームになってしまうと、その対応はどの業界でも相当な労力が必要になります。

その為に、私の中で「ミス」を「クレーム」にしない為の3つの条件があり、この3つの条件を守れば基本的に「クレーム」は起きることはないといっても過言ではありません。

その3つの条件のひとつが「ミス」に対しての対応とスピード。

一つ目は、私たちも人間ですから時にはミスを犯すこともあります、しかし素早い対応と誠意を持って謝りミスを直す事で「ミス」が「クレーム」に発展する事がないのが一つの要因。

二つ目は些細な「ミス」を即座に「クレーム」に発展させてしまう根本的な原因の除去。

一つ目のミスに対する対応もスピードもお施主さんと信頼関係があってのもの、私が大工の修行を始めた頃には時々、先輩大工さんの仕事に依るクレームの対応に回される事があったのですが・・・

根本的な部分ではお施主さんは「工事ミス」に対して怒っている訳では無いようで、お施主さんにすれば「工事ミス」は単なる「クレーム」へのキッカケ。

本当の理由は現場に仕事にくる職人さんの言葉使いや態度に対して怒っていた事が多いようです。

本人には悪気がある訳ではないのですが、職人さんの中には腕は良いのに言葉が粗暴な人、些細な相談にも全く取り合わない妙に頑固な人など良く言えば職人気質な人が多かったようです。

他にも必要以上に話をしてくる職人さんや大声で携帯電話で話をしたりする人、やたらと休憩時間が長い人。

更には話せば人は良いのですが、話す機会を与えてくれないような容姿がハジけた人や訳の解らない車に乗ってこられる人などは、態々自分からクレームを作りに言っているようなもの。

最近では随分とこういった職人さんが減りはしましたが、今だに作業報告や変更事項の連絡や相談などを工務店側にしない業者さんや職人さん居ることは確かです。

その為にお客さんが「どうなっているの?」という信頼関係を損なうような不信感を与えてしまう事があり、その辺りはまだまだ建築業界全体で徹底した方が良さそうです。

当社ではこうした事が無いように協力業者さんとの連携も随分と徹底してはいるのでが・・・職人さんにしてみれば悪気がある訳ではない分、私もこの二つ目の理由が今だ怖い事は確かです。

三つ目の理由は・・・こちらは当社の企業秘密なのでここで明かす訳にはいきませんが、ここまでブログを読んでくれた人なら、もう大体は解りそうですね。

暮らす人にとっては往々とある事のない買い物でもある家の新築、リフォーム。

折角の「家づくり」、お施主さんと施工店が良い関係で竣工を迎え、その後も「家づくり」という舞台を通して長い関係を続けて行くことができるよう今日のブログが沢山の工務店さん、リフォーム店さんなどの参考になればと思います。

そして「家づくり」って楽しい、楽しかったと思ってもらえる様な「家づくり物語」が全国でひとつでも多く始まれば私も嬉しいです。

さて、話は変わり写真は午前中に本日、2件目のマンションにて床鳴りの修理を行った時の施工写真。

結局、新築当時の施工段階で何らかしらのアクシデントがあったようで、そのアクシデントを取り繕う為の施工に床が悲鳴をあげていた様。

今回は原因もハッキリ解り今後は同じ事が起きない様にしっかりと修理しておきましたので大丈夫ですよ。

しかし、作業は時間が押して押しての昼飯を抜いての完成、後は内装業者さんが床のシートの貼替え作業をしてくれれば完了です。

それから倉敷まで戻り書類を揃えて午後からの現場調査に今日は心身共にヘトヘトの為、今夜は少し早めに帰宅させていただきます。

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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床下の空気を効率よく流す事で木材を長持ちさせる

2013-03-06 21:12:38 | モノづくり挑戦物語
今日は朝から会社に篭り、ひたすら見積書の作成に励んだ一日。

事前の準備もあったので無事にお昼過ぎには某ゼネコンさんから依頼を受けた「蔵」の新築工事見積書も完成、ひと通りチェックを終えたら先ずはメールを使って見積書を提出です。

昨日、今日と連夜の提出期日で作業が終わった頃にはもうヘトヘト・・・

それでも時の流れは待ってくれず、お世話になっている設計事務所さんから連絡があり昨日提出した新築工事の見積がOKが出たとの事に早々に契約の準備をして欲しいとのありがたい連絡。

こうした努力が報われた時の喜びは一入で、夕方からは早々に契約書の雛形作成の作業に取り組みます。

こちらも元々、早く家を建てたいとの事で早々に段取りを組んでご希望に沿える工事物語をつくっていかなければ・・・

そんな中、ゼネコンさんの積算担当の方からも本日提出した見積価格がほぼOKとの嬉しい連絡があり、こちらも一気に苦労が報われます。

さて、そんな当社の都窪郡早島町での家づくりの現場は「しんちゃん」たちの努力で解体作業もひと段落した模様で、明日からは床の下の土間へコンクリートを流す作業が始まります。

ひと昔前は「布基礎」と呼ばれる基礎の立上り部分だけが見える工法が一般的だったのですが、これも家全体のバランスに合せて配置すれば強度もあり合理的な方法。

但し、地域によっては床下の湿気に悩まされる事も多いようで床下の湿気は木造の建物にとって良い事は何ひとつありません。

そこで今回のお宅も床下へコンクリートを流し込む事で布基礎を最近主流のベタ基礎風にして補強。

こうする事で布基礎と土間のコンクリートを一体化させ基礎全体で建物の荷重を受ける事ができるのは耐震の面から見ても効果があり、さらに床下からの湿気対策も万全ですね。

こちらの現場も順調に工事が進んでいるようで明日も彼らの活躍に期待しています。

写真は当社の新築では標準に成る「円柱型基礎」、一般的に見る布基礎形状より床下の空気が綺麗に流れるように計画しています。

布基礎形状だとどうしても入り組んだ部分に空気溜りができるのを防ぎ床下に万遍なく新鮮な空気を取り込む事ができますね。

これにより床下の空気溜り・湿気溜りを防ぎ、床下を常に新鮮な空気環境にする事で木材を長持ちさせる方法をお奨めしています。

さて、私は明日の午前中に岡山市の中心街へマンションの修繕工事を2件こなし午後からは現場調査に向かう予定。

先ずは全てが上手く事が進むという前提での夢みがちな明日の予定ですが、何とか予定内で作業を終わらせ土曜日に控える住宅の増築工事計画の見積期日間に合わせるべくデスクワークに励まなければ・・・

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床が「ギシギシ」と鳴る「床鳴り」の原因は・・・

2013-03-05 21:55:57 | マンションリフォーム工事物語
時間に追われる一日に先ほどやっとひと段落ついて束の間の安堵感を感じています。

今日は改築工事の見積修正と工程表の修正の期日という事で気が焦りますが、朝一番は昨夜、ご依頼いただいた岡山市北区のマンションへ床の修理に伴う現地調査に向かいます。

今回は廊下の床が「ギシギシ」と鳴る、「床鳴り」と言われる現象の原因解明。

床の下地の不陸に依るものや床材の収縮による床材同士の干渉などもあるのですが。

特に多いのが敷居や框などの取付造作材に床板が接していて、床下地の老朽化により下地が弱り、人が踏む事で床が動き取付造作材と干渉して床鳴りが発生するケース。

これらのケースは木造ならば床下に潜り、床が動くのを下地で補強をしてやれば大抵の場合収まるのですが、床下にメンテナンスのスペースの無いRC造などの場合は表面の床材を剥がさなければ成らないのが難点。

更に床の下地がどういう構造になっているのかをつきとめなければ修理が難しいのです。

RC造の場合の床は大きく分けて二つの種類に分けられ躯体のスラブのコンクリートに直接、床材を貼り付けている場合と木材で下地を組み立てている場合の二通り。

今回は後者の下地が採用されていたのですが、その下地の方法もマンションによってマチマチ・・・

木材を組み合わせて造る在来式の下地ならともかく、一番、始末に負えないのがフリーフロアーと呼ばれるメーカー製品。

これは24~30㎜程度の床板に直接プラスチックの束(足)が取り付けてあり部分的な修理が非常に困難な商品ではありますが、
これらに成るとメーカー名やその商品の概要が解らないと床板の厚みや素材、設置方法が判断できないのが難点。

それでも今までも何百件と、マンションの床の修理にあたって来た当社のノウハウを持って施工すれば大抵の場合は何とかなるものですが、その為には事前の調査は欠かせない作業。

今回も原因、工法などの目処も付き無事に修理ができそうなので早々に見積書をお送りしておきますのでご確認くださいね。

写真は午後からは倉敷市玉島の某企業さんでのトイレ改修現場で設備業者さんの衛生器具の取付作業に立ち会った時のひとコマ。相手がタイルなだけに「こういった現場は焦ったら負け」と言って、ひとつひとつの作業を丁寧に行う職人さんの姿が印象的でした。

さて午後からは会社に戻り、こちらの現場での二期目の工程表の作成、出来るだけ短期間での工事が希望との事で協力業者さんに日程の確認を取りながら全体の工事の流れを決めます。

短期間での工事なだけに業者の皆さんの協力が欠かせないだけに、こうした前もっての確認の上で工程を組み立てる事がとても大切になりますね。

その後は本日が提出期日の見積修正の作業に没頭、ここまでも色々と減額方法などで頭を悩ませましたが何とか無事に、ご希望の予算に近づけた事に肩の荷が少し軽くなったようにも思います。

それでも、この安堵感は束の間、明日は某ゼネコンさんから依頼をいただいた「蔵」の新築工事の見積提出期日を控え明日も時間との勝負に成りそうな予感が・・・

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喜びと寂しさが入り交じる時に見える子供たちの姿に・・・

2013-03-04 21:18:11 | 家族・子育て
週明けの月曜日は都窪郡早島町での住宅改修現場の着手に成りました。

今回は木造の二階建ての建物の一階部分をほぼ全面リフォームという事で、「しんちゃん」たち大工さんが解体作業からスタート取り掛かってくれているようです。

こちらのお客さんとは一度、住宅設備のショールームでの色決めに立ち会わさせていただいたのですが、その時に聞いた話に依ると・・・

実は元々お風呂場だけの改修工事の計画で当初は別のリフォーム会社やユニットバスの入替え工事を取り扱っている電気量販店で計画されていたようです。

しかし、それが何故、今回当社に任せしてもらえる様になったのか?そして工事の規模も大きくなったのか?

これは、身内の方が2年ほど前に鉄骨と木造の複合した構造の住宅をファースリフォームを当社に依頼され施工させていただいた事がキッカケになったそうで、折角、家を直すのなら「林建設」に頼みなさいよ。と強く後押しをしてくれた様で本当にありがたく感じております。

当の施主さんも当時の工事していた「しんちゃん」、「まっちゃん」の懸命に作業に励む姿を覚えてくれていて「彼らなら安心して大工仕事を任せれる」と太鼓判を押してくれました。

こうした期待に応えれる様に、今回もお施主様と一緒に「感動としあわせの家づくり物語」を共に作り上げるべく精一杯、工事に励みますのでどうぞ宜しくお願いします。

さて、そんな一日は私はひとり別行動にて倉敷市玉島での某企業さんのトイレ改修工事の現場でクロス屋さんの作業立会いを済ませ午後からは会社でデスクワークに励んでおります。

取り急ぎ火曜日、水曜日と提出期日の迫る見積物件がありますが、これらは協力業者さんからの見積待ち・・・気は焦るものの「今」自分にはどうする事も出来ず、取り敢えず週末を予定している総社市での住宅増築工事の見積書の作成に励みました。

待っている業者さんからの見積も20時を過ぎた頃からFAXやメールで次々に送られてきているようで、明日は全力で期日の迫る見積から仕上げていかなければ・・・

さて、写真は昨日の日曜日、夕方からイオン倉敷に家族で出かけたましたが、店舗の中庭に施されていたイルミネーションがとても綺麗。

今年に入り一月の半ば位から。私も仕事に追われ続けていたのと、子供たちの習い事などが重なり家族揃って出かける機会が無かったのですが・・・

昨日の午後からは久しぶりに皆の時間が空いていた時間を利用して出かけてみました。しかし、これからも段々と子供たちが大きくなるに連れて其々の用事で家族揃って出かけるという機会が減っていくのでしょう・・・

親としては子どもたちの成長は嬉しいですが反対に少し寂しい気持ちも入り混じり、ついつい撮影したワンショットです。

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畳表も用途によって選ぶ事が大切

2013-03-02 21:43:01 | 施設改修・改装工事物語
「今週も乗り切った」・・・と言うのが「今」、自分が一番感じる正直な気持ち。1月末も同じような内容のブログを書いた気がしますが、2月末もひと月前を彷彿させる様な・・・

そんな私の週末の土曜日は倉敷~岡山を行ったり来たりの一日に成りました。

朝から予定されている倉敷市玉島での某企業さんのトイレ改修工事、今日は電気屋さんが照明器具の取付などの作業を行う予定に私も現場に立会います。

取り敢えず作業の方は終わり、そのまま会社に戻り昼食をすませたら午後からは昨日の夕方、畳の表替えの為に引き取りが行われた岡山市北区の某施設さんへ表替えの済んだ畳の納品に立会います。

今回は「介護畳」と呼ばれる特殊な畳表を使用。

写真が実際の「介護畳」なのですが、一見すると仏の畳に見えますが、実は素材は塩ビ系シートにタタミの柄を型押しした様な商品。

以前はい草の畳表だったのですが、多数の人が使う施設なだけに表面の痛みも早く、今回はこちらの「介護畳」と呼ばれる畳表を使用。

い草の畳表のような匂いはありませんが、水がこぼれても大丈夫ですし、柔道の畳にも使わる事が多いと言われるだけあって何より表面が強いので畳が痛まないのが長所ですね。

こちらの現場では約束の時間に、予定通りに替えられたタタミを持って現場へ到着、何の問題もなく無事にタタミの敷き込みも完了。

何でもないような「当たり前」の事を「当たり前」に納めてくれたタタミ屋さんに感謝ですね。

夕方からは備前アルミ建材の社長と共に現在、いつもお世話になっている設計事務所さんが計画している岡山市での住宅改築の打ち合わせに倉敷市玉島まで移動。

直接、顔を合わせての打ち合わせに一気に計画の方向性も定まって、ここから一気に計画再開で、先ずは今日の打合せの内容を元に見積書の修正から始めなければ・・・

会社に戻ってからは夕べ、途中止めになっていた某ゼネコンさんからの見積依頼の物件の材料の拾い出しを行い、先ほど材料の拾い出し作業も完了。

材木屋さんに拾い出した材料の明細書をFAXして単価を記入してもらうだけ、後は材料の単価が帰ってくれば本式の見積書に単価を記入していくだけなので、こちらは予定とおり提出期日に間に合いそうです。

さて、今夜は「当たり前」な事を、「当たり前」にこなす事の大切さを改めて実感して、改めて「当たり前」に事を成す事の難しさに気を引き締め直さなくては・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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