感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

床が「ギシギシ」と鳴る「床鳴り」の原因は・・・

2013-03-05 21:55:57 | マンションリフォーム工事物語
時間に追われる一日に先ほどやっとひと段落ついて束の間の安堵感を感じています。

今日は改築工事の見積修正と工程表の修正の期日という事で気が焦りますが、朝一番は昨夜、ご依頼いただいた岡山市北区のマンションへ床の修理に伴う現地調査に向かいます。

今回は廊下の床が「ギシギシ」と鳴る、「床鳴り」と言われる現象の原因解明。

床の下地の不陸に依るものや床材の収縮による床材同士の干渉などもあるのですが。

特に多いのが敷居や框などの取付造作材に床板が接していて、床下地の老朽化により下地が弱り、人が踏む事で床が動き取付造作材と干渉して床鳴りが発生するケース。

これらのケースは木造ならば床下に潜り、床が動くのを下地で補強をしてやれば大抵の場合収まるのですが、床下にメンテナンスのスペースの無いRC造などの場合は表面の床材を剥がさなければ成らないのが難点。

更に床の下地がどういう構造になっているのかをつきとめなければ修理が難しいのです。

RC造の場合の床は大きく分けて二つの種類に分けられ躯体のスラブのコンクリートに直接、床材を貼り付けている場合と木材で下地を組み立てている場合の二通り。

今回は後者の下地が採用されていたのですが、その下地の方法もマンションによってマチマチ・・・

木材を組み合わせて造る在来式の下地ならともかく、一番、始末に負えないのがフリーフロアーと呼ばれるメーカー製品。

これは24~30㎜程度の床板に直接プラスチックの束(足)が取り付けてあり部分的な修理が非常に困難な商品ではありますが、
これらに成るとメーカー名やその商品の概要が解らないと床板の厚みや素材、設置方法が判断できないのが難点。

それでも今までも何百件と、マンションの床の修理にあたって来た当社のノウハウを持って施工すれば大抵の場合は何とかなるものですが、その為には事前の調査は欠かせない作業。

今回も原因、工法などの目処も付き無事に修理ができそうなので早々に見積書をお送りしておきますのでご確認くださいね。

写真は午後からは倉敷市玉島の某企業さんでのトイレ改修現場で設備業者さんの衛生器具の取付作業に立ち会った時のひとコマ。相手がタイルなだけに「こういった現場は焦ったら負け」と言って、ひとつひとつの作業を丁寧に行う職人さんの姿が印象的でした。

さて午後からは会社に戻り、こちらの現場での二期目の工程表の作成、出来るだけ短期間での工事が希望との事で協力業者さんに日程の確認を取りながら全体の工事の流れを決めます。

短期間での工事なだけに業者の皆さんの協力が欠かせないだけに、こうした前もっての確認の上で工程を組み立てる事がとても大切になりますね。

その後は本日が提出期日の見積修正の作業に没頭、ここまでも色々と減額方法などで頭を悩ませましたが何とか無事に、ご希望の予算に近づけた事に肩の荷が少し軽くなったようにも思います。

それでも、この安堵感は束の間、明日は某ゼネコンさんから依頼をいただいた「蔵」の新築工事の見積提出期日を控え明日も時間との勝負に成りそうな予感が・・・

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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