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上善如水

ホークの観察日記

『秒速5センチメートル』

2009-09-22 19:09:01 | 映画

                              

「知ってる?」

    「桜の花の落ちるスピード…」

                         

                        

新海誠監督の劇場公開されたアニメ作品、

『秒速5センチメートル』

を観ました。2007年の作品です。

…恥ずかしい。

新海監督の作品は、「ほしのこえ」、「雲の向こう、約束の場所」と観ましたが、これが一番恥ずかしい。

キーワードを羅列すると…

中学生   キス   転校    

告白   送るアテのないメール   涙

大人   結婚   思い出

遠野(主人公の男の子)、お前はジュンか!!(「北の国から」)

映像がすごくキレイで、新海監督の特徴でもある電車のシーン。

種子島宇宙センターから打ち上げられるH-Ⅱロケットの煙。

雲と光の描写が秀逸!

それにも増して、”若さ”っていいなぁ~と、年寄りであることを半ば強引に実感させられました。

こんな気持ち、どこにも持っていきようがないよ~

恋愛映画です。

人を好きになる映画です。

好きだけれど、その時の自分を乗り越えて、成長していく映画です。

家族で見るのには向いていません。

夫婦で見ると、初恋同士ならともかく、別の誰かを思い出してしまうかも。

恋人同士なら、まぁいいかな?

小中学生にはまだ早い!

すごく素敵な作品だとは思うのですが、一度見るとものすごく何かが胸に刺さって来ます。

卒業アルバムを見てるみたい。

いい…映画だとは思います。

                         

                        

                       

                         

  ~本日のB.G.M. 「One more time,One more chance」 song by 山崎まさよし~


『しゃべれども しゃべれども』

2009-08-28 18:24:18 | 映画

TOKIOの国分太一が、なかなか腕の上がらない落語家を演じた映画、

『しゃべれども しゃべれども』 を観ました。

監督は平山秀幸。2007年の作品です。

原作は佐藤多佳子さんの同名小説で、1997年度“「本の雑誌」ベスト10”の第1位にも選ばれています。

映画の中で出てくる

「好きなものから逃げると一生後悔する」

というセリフが印象的でした。

舞台は東京の下町。

普段から着物姿で、古典落語しかやらない、でもお客さんのうけはよくない”二つ目”(前座と真打の間)の落語家、今昔亭三つ葉に国分太一。

自分の落語さえ見つけられずにいるそんな彼が、ひょんなことから「話し方教室」をやることになるのですが、集った三人の生徒が、これがまた”しゃべる”ことにコンプレックスを抱えた者ばかり…

美人だけれど口下手で無愛想に見られてしまうクリーニング屋の娘(香里奈)

関西弁で東京の学校でからかわれてばかりいる小学生(森永悠希)

普段は毒舌なのに野球解説者としてはド下手な元プロ野球選手(松重豊)

登場人物が話し下手って役者さんも大変そう☆

口下手ってことを表現するためなのか、最初は映画のテンポがちょっと遅くてイライラしました。

でも、しゃべることが苦手な人って、一生懸命話そうとはしているんですよね。

それがなかなか伝わらない。

伝え方が分からない。

みんな、今の自分を変えたいと思っている。

このままじゃいけないと思っている。

しゃべれどもしゃべれども伝わらない思い…

自分も決してしゃべることが得意ではないので、映画の登場人物たちに感情移入してしまって、「うんうん」と思わずうなずいてしまいました。

もっとも途中からは

「そこで言わなきゃ!」とか「何かしゃべれ!」と思わず叫びたくなりましたけど。

爽快感はありませんが、じんわりと心にしみる映画でした。

国分太一くんの落語のシーンもよかった。

「半鐘はおよしよ、おジャンになるから」というオチで有名な、

『火焔太鼓』という古典落語をやるのですが、なかなか味があってよかった♪

落語の魅力も満載です☆

でも、個人的には太一くんの祖母役で出演されていた八千草薫さんが、孫の教室を聞いているうちに覚えてしまった落語のくだりを、掃除をしながらつぶやくのですが、それが誰よりもうまくて面白かった♪

さすが名女優。

あと、今回ヒロイン役の香里奈さん。

さすがモデルだけあってキレイでした。

いや、ただそれだけなんですけどね。


『2番目のキス』

2009-07-28 23:08:54 | 映画

久しぶりにラブ・コメ映画を借りて来ました。

タイトルは『2番目のキス』

監督はボビー・ファレリー、ピーター・ファレリーのファレリー兄弟。

恋人の趣味(?)にとまどうキャリアウーマンのリンジーを演じるのは、ドリュー・バリモア。

自分の生きがいと彼女との板ばさみ悩む数学教師のベンにジミー・ファロン。

2005年の作品です。

自分の趣味に夢中になるあまり「あなたは半分子供の大人」と彼女に責められるベンがとても他人とは思えない(苦笑)

舞台はアメリカの都市ボストン。

普段は明るくて優しい数学教師のベンは、ふとしたことから知り合った大企業のエリート社員、リンジーをデートに誘います。

最初は乗り気じゃなかったリンジーも、ベンの人柄に触れてしだいに惹かれていくのですが、ベンには大きな秘密があって。

それは………野球の大リーグチーム、「ボストン・レッドソックス」の大ファンだってこと!

「ボストン・レッドソックス」といえば、現在、松坂大輔選手の在籍しているチーム。(松坂は出てきません)

アメリカでは名門中の名門で、ファンも多いのですが…もう長いことワールドシリーズで優勝できてない(舞台は2004年)

ベンはただのファンではなくて、試合は全部観に行くし、部屋は「レッドソックス」のグッズでいっぱいという熱の入れよう!

最初はそんなベンに合わせようと、野球なんてまったくわからないのに、一緒に試合を観に行ったり、「レッドソックス」について学んだりするリンジーですが…

「ニューヨーク・ヤンキース」との対戦がラジオで放送されるのですが、その中に「松井」という名前も出て来ます♪

あと、「レッドソックス」のファンとして有名な作家、ステーブン・キング氏が始球式に登場したりして☆

趣味というか、もう「レッドソックス」が人生の一部になっているベン。一方リンジーは会社での昇進話が出ていて大忙し。

全てのことに「レッドソックス」が優先するベンとの関係はしだにリンジーを圧迫しはじめ…

野球とかサッカーに熱中する人って、多分こんな感じなんでしょうね~

「レッドソックス」と「彼女」との板ばさみになるベンですが、もちろん彼にとってはどっちも大切。

リンジーはリンジーでベンのことが好きで、「レッドソックス」のことも受け入れようと努力するのに、しだいにうんざりしてくる気持ちもわかる!

大人のコメディーとして楽しい映画でした♪


『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

2009-07-21 17:50:56 | 映画

観て来ました!

映画『ハリー・ポッターと謎のプリンス』☆

ハリー・ポッター謎のプリン映画館のメンバーズカードを作っているので、割引になる日を狙って行って来たんです♪

ようやく観ることができると浮かれていたので、前作がどんな終り方をしたのかうっかり忘れていました。

………! シリウス!! あぁ~、そうだった!!!

「ハリー・ポッター」はイギリスの作家、J・K・ローリングの世界的ベストセラー。

闇の魔法使いとの戦いを運命付けられた少年ハリー・ポッターの物語。

その映画版もこれで6作目となります。

監督は前作『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』からメガホンを取っているデヴィッド・イェーツ。

主演はもちろんダニエル・ラドクリフくん。

すっかり青年といった感じで、もう少年とは呼べないくらい大人になりました☆

今回はハリーの手に入れる古い教科書に書かれた持ち主の名前「半純血のプリンス」と、ハリーの宿敵、闇の魔法使いヴォルデモートの過去を知る新任の魔法薬学の教師、ホラス・スラグホーン(ジム・ブロードベント)が物語の鍵を握ります。

でも…

というか…

やっぱりどうみても…

今回の注目はハリーの親友、ロン・ウィーズリー(ルパート・グリント)でしょう♪♪

「ウォン・ウォン」ってなんだ~!!!

わからない人は映画を観て下さい♪

今回のロンのあつかいは…完全に「お笑い担当」?(笑)

あ、でもクィディッチ(魔法のほうきに乗ってするスポーツ)では活躍します!

しかもモテモテです♪

ただ、それが問題だったりするんですよね(苦笑)

ちょっと気の毒かな…

ま、でも楽しめたからいいか☆

それに対して、ハリーに対抗心を燃やす同級生、ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトン君が、ちょっと深刻な役柄ということで前作までとは違った雰囲気を出していて、別の意味で注目です!

しだいに明らかになる謎。

偉大な魔法使いで常にハリー達の保護者だったダンブルドア校長に今回は危険が迫ります。

映画館内で涙ぐむ観客も何人かいました(私もその一人でした…)。

迫力あるクィディッチのシーン!

ハリーやロンやハーマイオニーの10代らしい恋愛事情♪

そして迫りくる闇の魔法使いたち!!

原作を知っているはずなのに、映像の力に最後まで目が離せませんでした。

個人的にはロンの実家「隠れ穴」がついに映像化されて嬉しかった☆

ただひとつ気になったのが、トンクス(ハリーの味方で若い魔女)がルーピン(元教師でハリーの味方)のことを1回だけ「あなた」って呼んだような気がしたんです!(字幕版で見ました)

え!? 「あなた」?

前作『不死鳥の騎士団』もDVDで観たはずなのに、そんな描写あったかな?

それとも聞き間違い? 深読みしすぎ?

どうしても原作と比べてしまい、ちょっとした言葉に反応してしまうのは困ったものです。

「ハリー・ポッター」もいよいよ最終巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』を残すのみ。

『ハリー・ポッターと死の秘宝』はⅠとⅡにわけて映画化するそうです。

今から楽しみ☆

………それにしてもロン。

「ウォン・ウォン」ってなんだ!!


『ハゲタカ』

2009-06-21 14:28:27 | 映画

映画『ハゲタカ』を観て来ました。

2007年にテレビドラマとして放送され、高い評価を得た作品の映画版です。

徹底的な合理主義で、日本の企業を次々と買収し、「ハゲタカ」の異名をとる天才ファンドマネージャー鷲津雅彦を、ドラマと同じく大森南朋さんが熱演しています。

監督は大友啓史。

出演は他に、柴田恭平、松田龍平、栗山千明。

ドラマ版のスタッフ・キャストが勢ぞろいで、ドラマの「続編」としては面白かった♪

あと、今回日本に乗り込んで来る中国系ファンド「赤いハゲタカ」劉一華(リュウ・イーファ)役を、イケメン玉山鉄二が演じています。

まさに今起こっている「経済危機」を取り扱っていて、サブプライムローン、雇用不安、格差社会といったものがキーワードとして登場するので、「今」見ておいてよかったなと思いました。

半年後じゃもう古くなっているかも知れない…

「日本人が見失いかけている答えがここにある…」(「映画予告編より」)

舞台はドラマから四年後…

何も変わらない日本に絶望した鷲津(大森南朋)。

あきらめずにそんな日本を再生させようとする芝野(柴田恭平)。

日本の国そのものといわれる大手自動車メーカーの買収に乗り出す莫大な資産を持つ中国政府系ファンド。

相変わらず旧態依然とした日本企業の経営者。

家賃が月に何百万もするマンションに暮らす役員を見ながら、その何分の一にも満たない年収で油にまみれて働く派遣社員を前に、玉山鉄二演じる劉一華(リュウ・イーファ)がつぶやきます。

「地獄だね日本は。

     なまぬるい地獄だよ」

うわぁ、うちの工場の連中に見て欲しい~

主に経済をあつかった映画にもかかわらず、なぜか涙ぐんでしまいました。

劉一華(リュウ・イーファ)の故郷である中国の大地。

電気もないような貧しい家に暮らし、日本車を憧れの眼差しで見つめる少年…

母親は血を売ってまで息子の学費を稼ぎ、苦学の末にはいあがっていく…

お金って何だろう…と思ってしまいました。

お金のために人が死んでいく。

何のために生きて、何のために働くのか。

ファミリーレストランで劉一華(リュウ・イーファ)がガツガツと食事をするシーン。

買収のかけひきに利用した派遣労働者に報酬を渡そうとして、しわくちゃになった紙幣を拾い集めるシーン。

今の自分にとって、得ることの多い映画でした。

よかった♪

中国には「紙銭」といって、亡くなった人があの世でお金に困らないために、紙のお金を燃やす風習があるそうです。

お金って不思議な存在です。

                                          

 「誰かが言った。人生の悲劇は二つしかない。

       一つは、金のない悲劇。

        そしてもう一つは……金のある悲劇。

           世の中は金だ。

           金が悲劇を生む…」 (「ハゲタカ」)