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上善如水

ホークの観察日記

『ティンカー・ベル』

2010-01-12 23:54:02 | 映画

お正月休みの間に借りて来て観ました…

ディズニー映画、

『ティンカー・ベル』☆

「ピーター・パン」に登場する妖精ティンカー・ベルを主人公にした映画です。

監督はブラッドリー・レイモンド。

シリーズ第2弾にあたる『ティンカー・ベルと月の石』も2009年日本で劇場公開されました。(監督はクレイ・ホール)

全編CGによるアニメーションですが、さすがディズニー。

安心して見ていられます☆

ティンクはピーター・パンと出会う前はどこにいたの?

妖精ってどんなところに住んでいるの?

普段は何をやってるの?

そんな疑問にすべて答える、魅力的な妖精たちの世界が描かれます♪

妖精たちが暮らす妖精の谷、ピクシー・ホロウ。

そこで物作り(ティンカー)妖精として選ばれたティンカー・ベルは、同じ物作り妖精たちと共に、他の妖精のために道具を作ったり壊れた物を修理したりする仕事につくのですが、どうしても自分の仕事が好きになれません。

植物の世話をする妖精。

動物の世話する妖精。

光を集める妖精。

水を司る妖精。

ティンカー・ベルに目には、彼女達は華やかで、その仕事もとっても素敵に見えます。

何より彼女たちは春を呼ぶためにメインランド(人間たちの世界)に行くことができるのです!

メインランドに行きたくってたまらないティンクは、他の妖精たちに頼んで、いろいろな仕事に挑戦するのですが…

隣の芝生は青く見える?(笑)

花をモチーフにした妖精たちのコスチュームはどれもカワイく、失敗ばかりするティンクは可笑しいのですが、自分の仕事より他の人の仕事をうらやましく思ってしまい、苦悩するティンクの悩みは胸に迫って来ます。

自分の才能ってなかなか自分には見えないものですからね。

そしてとうとうティンクの失敗は妖精界に大きな問題を引き起こしてしまい…

妖精の谷があるのは「ピーター・パン」の舞台でもあるネバーランドです♪

空を飛ぶために必要な妖精の粉も出て来ます!

ウェンディもゲスト出演?

本当に絵本の世界が映画になったみたい!

妖精たちの動きや動物たち、変な植物など見どころいっぱいです☆

妖精たちがてんとう虫の背中の斑点をいちいち書いているとは知らなかった(笑)

「ピーター・パン」に登場するティンクとは微妙に性格が違うような気もしますが、全然気にせず楽しめました☆

日本語版でティンカー・ベルの声を演じたのは公募で選ばれた新人の深町彩里さん。

新人とは思えないほど自然に演技していて少しも気になりませんでした。

家族で楽しめる映画です☆


『自虐の詩』

2009-12-12 12:33:53 | 映画

笑えて泣ける映画、

『自虐の詩』

を借りて来ました☆

監督は堤幸彦。業田良家さんの四コママンガが原作です。

                              

元ヤクザで現在無職、何かというとちゃぶ台をひっくり返すイサオと、そんなイサオに尽くす幸薄い女、幸江の物語☆

幸江役は中谷美紀。イサオ役を阿部寛が演じています。

毎日働きもせずにギャンブルばかりしている無口なイサオに対し、ちゃぶ台をひっくり返されても、給料袋ごとお金を持っていかれても、せっせと食事を用意し、身を粉にして働き、イサオの帰りを待っている幸江はまさに絵に描いたような「幸薄い女」

「幸せになりたい…」と願いながらも、イサオみたいな男に尽くしている姿はもはやコメディー!

働いている定食屋の店長に言い寄られてもイサオのことしか眼中にありません!(なぜあんな男が好きなんだ~~!?)

これでもかこれでもかと襲ってくる不幸のドン底。

幼い時に母親に捨てられ、父親は銀行強盗。

学校では貧乏でイジメられ、愛したのは働かない元ヤクザ。

はたして幸江は幸せになれるのか?

物語の前半はコミカルな場面が多くて、ついつい笑ってしまうのですが、(アパートの隣のおばちゃん<カルーセル麻紀〉は、音が筒抜けなのでちゃぶ台返しの回数から、夜の営みの回数までしっかり数えていたいします♪)、ところが後半、幸江の生い立ちや、イサオとの出会い。

親友の熊本さんとのエピソーゾが入ってくると、これがズルイほどいい話になって行きます。

もう、涙がポロポロ止まりませんでした。

出演は他に、西田敏行、遠藤憲一、竜雷太、名取裕子、松尾スズキ、アジャ・コングと豪華な顔ぶれ。

特に中学生時代の幸江と熊本さんの友情はジーンと来ました。

最初は貧乏同士ということでそこそこ仲良くしていた二人。

ところが美人で勉強もできてお金持ちで、「貧乏でかわいそう」と手を差し伸べてくれるクラスの人気者に、幸江はついついなびいてしまい、熊本さんを裏切ってしまうのです。

たった一人になっても毅然と生きる熊本さん。

しかし、幸江が本当の不幸にみまわれ(まだ不幸になるんです!)誰一人いなくなってしまったその時…

うぉ~ 女同士の友情もいいな~

ちゃぶ台返しで笑い、ドン底だけれど隣で手を握ってくれる人々に涙し、幸や不幸なんてどうでもいいと開き直る幸江に勇気をもらえる映画。

ちょっとホメすぎかな?(笑)

幸せになるようにと、女の子だからと、母親がつけてくれた幸江という名前。

コミカルな演技から、感極まった表情まで演じる中谷美紀さんの演技にどんどん引き込まれてしまいました。

いい映画だったなぁ~


『●REC/レック』

2009-11-21 21:22:59 | 映画

ホラー映画 『●REC/レック』 を借りて来ました。

TVレポーターが消防士への密着取材中にとあるアパートで体験する恐怖の一夜…

「何が起こっても撮り続ける―」

のキャッチコピー通り、全編一台の取材カメラが捉えた映像という形で進んでいくドキュメンタリータッチのパニックホラー映画。

監督はジャウマ・バラゲロ、パコ・プラサ。

2008年公開、R-15指定。

スペインの映画です。

登場人物が持つビデオカメラが映した映像…

という手法の映画は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』が面白かったのでこれも見てみました。

同じ手法の映画『クローバーフィールド』も見ました。

『ブレア・ウィッチ』は自主映画の撮影、『クローバー』の方は友人のパーティーで回されていたビデオカメラがどんどん恐ろしい映像を録画していくのですが、この『レック』を見た後の感想は、

やっぱり『ブレア・ウィッチ』が一番怖い…

どんなに衝撃的な映像より、夜の闇に囲まれた心理的な恐怖…こういうのが本当に怖いんですよね。

ほとんど夏の心霊特集♪

でも、『●REC/レック』 も怖かったです。

こちらはゾンビもの…かな?

アパートに閉じ込められた住人と警察官。

そして駆けつけた消防士と女性レポーター&男性カメラマン。

状況もわからないまま、いきなりアパートが外から封鎖され、誰も外に出られなくなります。

そして始まる惨劇…

なぜ? どうして? 何が起こっているのか?

何もわからないまま、咬まれた仲間が次々とゾンビ化していく恐怖。

それでもテレビカメラは回り続け、そのアパートに隠された真実を映し出していく…

とにかく出演者が叫びまくるのでとってもうるさい。

アパートの住人には日本語をしゃべる日本人らしき人もいるのですが、生の魚を食べるとかスペインの人に苦情を言われてしまっています。

高校生の時、友達数人と順番でお金を出すという取り決めで、レンタルビデオの映画鑑賞会をしていたのですが、その時見たホラー映画の中に亀を食べた後の甲羅の吊るされたシーンがあってとっても怖かったのを憶えています…

ま、日本でもスッポンとか食べるから、冷静に見たらホラーとして成立していないかも知れませんが、音楽と映像の撮り方で怖かった。

ホラーてある意味心理的な物が大きいですね。

つっこみどころはたくさんありますが…

ガラス窓を破って外に出ろよ…とか、ウロウロしないで部屋の中でじっとしてたら? とか(笑)

さすがに暗い映画館の中で見たら怖いだろうなぁ~

この映画はスペインで大ヒットして、ハリウッドでリメイク版が制作され、本編のラストシーン直後から始まる第二弾、『●REC2/レック2』 も今年(2009年)公開されました。

こういうドキュメンタリータッチの映像手法はホラー映画にはうってつけかも。

お金をかけるだけが映画じゃないということがよくわかる映画です。


『ペネロピ』

2009-11-08 21:54:36 | 映画

ブタの鼻と耳を持つ女の子、ペネロピがありのままの自分を受け入れるまでを描く映画、

『ペネロピ』を見ました。

監督はマーク・パランスキー。

主演は『アダムス・ファミリー』で、おでこちゃんのウェンズデーを演じたクリスティーナ・リッチ。

恋人役には『ナルニア国物語/第一章ライオンと魔女』でタムナスさんを演じたジェームズ・マカヴォイ。

2006年制作。2008年公開の映画です。

                            

先祖がかけられた呪いのため、ブタの鼻と耳を持って生まれた名家の一人娘ペネロピ。

社交界でも有名な名士の両親は、スキャンダルを狙うパパラッチや世間の好奇の目を避けるため、娘は死んだと発表し、大きなお屋敷から一歩も出ることなくペネロピは成長していきます。

ペネロピにかけられた呪いを解く方法は一つだけ。

                          

ブタ鼻のペネロピを愛する者が現れること…

                                 

何とか娘を”普通の人間”にしたいと願う母親は、ペネロピが18歳になると、名家の独身男を集めてペネロピとお見合いをさせます。

ところがどの男もどの男も、ペネロピの素顔を見たとたん逃げ出すしまつ。

そんなことが7年間も続いたある日、かつてスキャンダルの匂いをかぎつけて忍び込んだこともある新聞記者が、ある男をお見合い相手に仕立ててペネロピの元に送り込みます。

狙いはペネロピの顔写真を撮ること…

                           

カラフルだけれど、どこか閉じ込められた世界を象徴しているペネロピの部屋が個性的で魅力です♪

鳥の羽のようなウェディングドレスや、シャボン玉の飛び交う遊園地など、心象風景のようなセットや衣装もファンタジーのよう☆

そして何より、ブタ鼻の主人公、ペネロピがとってもキュート!!

                                 

ペネロピはブタの鼻をしていますが、母親との関係は普通の親子と変わりありません。

言い争いもするし、押し付けられる価値観に反発もするし、自由になって自分の力を試してみたいとも思っている。

でもやっぱり自分の容姿にコンプレックスがあって、強がってはいてもお見合い相手に拒否されるたびに傷つくし、両親を悲しませている自分に罪悪感も持っている。

だから親の望み通りに生きることも考え、結婚式なんかにものぞんだりするペネロピですが、「普通の人間に戻れる」「生まれ変われるのよ」と叫ぶ母親に言い返します。

                 

「私は変わりたくないの! 今のままの自分が好きなの!」

                         

王子さまが現れてお姫様の呪いを解く昔話じゃなくて、これはコンプレックスを抱えた普通の女の子が、ありのままの自分を受け入れるために悩んだり葛藤したりジタバタする映画です☆

ペネロピが家を飛び出して自活しようとする姿がいい♪

町で知り合うペネロピの親友アニー(リース・ウィザースプーン)のキャラクターがいい♪

自分を幸せにしてくれるのは他人じゃなくて、自分自身なんだというメッセージがいい♪♪

                   

娘のことを思うあまりすれ違ってしまう母親の行動もうまく表現されているし(ちょっとかわいそうだけれど…)

「話をするブタ」としてペネロピを追い掛け回す新聞記者が、しだいにペネロピを1人の人間として見るようになっていく姿もちょっとジーンと来ました。

そして何より、タムナスさんを演じたジェームズ・マカヴォイが、ペネロピと接するうちに人間の外見に囚われず、その人の中身を見て変わっていく様子がよかった。

それはペネロピも同じで、自分の容姿にコンプレックスを持つ人すべてに見て欲しい映画。

とくに中学生のような若い人に見て欲しいと思いました。

いい映画だったなぁ~☆     


『ユメ十夜』

2009-10-04 20:33:27 | 映画

映画『ユメ十夜』を借りて来ました。

夏目漱石の『夢十夜』という、漱石にしては珍しい十編の短編からなる小説を、十人の監督が映像化した作品です。

制作は2007年。

十人も監督がいると当たりハズレがあります(笑)

第一夜はウルトラマンシリーズで有名な実相寺昭雄監督。

第二夜は巨匠市川崑監督。

原作を忠実になぞった物から、ほとんど「関係ないじゃん!」という物、第七夜では天野喜孝さんの幻想的な絵をCGで描いたアニメ作品まであります。

出演している俳優さんも多彩で、小泉今日子、うじきつよし、山本耕史、市川実日子、阿部サダオ、藤岡弘、緒川たまき、ピエール瀧、松山ケンイチ、石坂浩二などなど。

個人的には第十夜に出演している本上まなみさんが、和服美人からブタの怪人に変身したりして面白かったです☆(ファンなので♪)

原作を読んだばかりなので興味もありました。

「こんな夢を見た…」

で始まる十編の夢物語は、どこか幻想的で、ホラーで、夏目漱石にこんな作品があるなんて知らなかったんですよね~

平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した仏師「運慶」が江戸時代まで生きていて、仁王像を彫る、という松尾スズキ監督の第六夜では、なぜかいきなりブレイクダンスが始まりこんな解釈があったのかと思わず感嘆!

やりすぎだけど、とっても楽しい♪

ホラーが得意な豊島圭介監督の第五夜は血が飛び散ってさすがに怖いけれど、『呪怨』の清水崇監督の第三夜は、原作の怖さをよく再現していて、精神的な怖さがあります。

一つの作品としてはちょっとチグハグさが否めませんが、これだけの監督、出演者をよく集めたなぁ~と思いました。

人間の想像力ってこんなにも多種多様なんですね~

十人の監督がすごいのか、夏目漱石がすごいのか…