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上善如水

ホークの観察日記

『レミーのおいしいレストラン』&『EX MACHINA‐ エクスマキナ‐』

2009-05-31 23:49:38 | 映画

土曜日はスゴイ雨が降っていたので家で映画鑑賞。

この間借りた『レミーのおいしいレストラン』と『EX MACHINA‐ エクスマキナ‐Evolution of Appleseed』を見ました。

『エクスマキナ』は士郎正宗のコミック「アップルシード」をフルCGで映像化した2007年の作品で、サイボーグやバイオロイドなどが登場するSF作品。

監督は荒牧伸志。プロデュースしたのは『レッド・クリフ』が話題のジョン・ウー。

原作の「アップルシード」が好きなので借りてきたものの、ストーリー性は皆無で映像美のみを追求した作品でした。

う~ん、確かにキレイだけど、1回見たらもういいかな…

変わって『レミーのおいしいレストラン』は家族で楽しめる娯楽映画☆

監督は『Mr.インクレディブル』のブラッド・バード。

ディズニーとピクサーが組んだフルCGアニメ作品です。

出てくる料理の美味しそうなこと♪

作るのはネズミのレミー。

料理の得意なネズミのレミーが、料理のニガ手なレストランの雑用係の青年と組んで、落ち目のレストランで大活躍します。

フランス料理なんておよばれの結婚式以外で食べたことないなぁ~

ネズミの仲間たちとか、保健所の職員とか、強面の料理評論家などが登場し、ロマンスもあったり、レストランの後継者問題が持ち上がったりして、とても面白く見れました。

父親に反発するレミーとか、調子に乗ってしまう見習い青年とか、ドラマとしても見どころがいっぱいで、権威のある料理評論家との対決(もちろん料理で)はハラハラしてしまいます。

料理って人を幸せにするんだなぁ~、とちょっとうらやましくもありました。

おいしいお店が近くにないんですよね。

あぁ、近所においしい定食屋さんが欲しい…


『地球が静止する日』と『ウォーリー』

2009-05-09 23:54:59 | 映画

映画を2本レンタルして来ました。

一本はキアヌ・リーブス主演『地球が静止する日』

もう一本はディズニーの『ウォーリー』

『ウォーリー』はオススメです☆

どちらもSF映画。

今回の『地球が静止する日』は、実は1951年にロバート・ワイズ監督によって撮られた映画のリメイク作品。

宇宙人が地球人に警告を与えにやって来るというストーリーは同じですが、前作が人類に核兵器を廃絶するよう警告したのに対して、今回は人類の活動そのものから地球の環境を守るために、最後の通告に宇宙人がやって来ます。

監督はスコット・デリクソン。

人類に接触する宇宙人”クラトゥ”役にキアヌ・リーブス。

未知なるものに対して、人類がどんな対応をとるのか。環境を破壊し続ける愚かな人類は、はたして変わることができるのかがテーマ。

一方『ウォーリー』は、環境が破壊つくされて、ついに人類が住めなくなってしまった未来が舞台。

人類が地球を離れて700年。地球に残されたゴミ処理ロボット”ウォーリー”が主人公。

環境問題もテーマとしてあるにはありますが、ウォーリーのコミカルな動きと、真っ白なロボット”イヴ”に恋する健気なウォーリーにストーリーは引っ張られ、結果として環境問題も心に残るというにくい演出!

とにかくロボットなのに細かい感情の表現をするウォーリーとイヴをただただ見ているだけで楽しいです。

監督は『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン。

SF映画ですが、この映画はきっとラブストーリーです♪

もてない男子諸君必見!

自分の”家”に初めてイヴを連れて来た時のウォーリーのはしゃぎようったら。

何とか気を引こうと、アレコレ出してきて見せたりおどけたり♪

イヴがまたいい味出していて、初めはウォーリーにつれない態度をとっておきながら、これがかなりのジャジャ馬!

時に恋人みたいだったり、時に子どもをしかる母親みたいだったり。

イヴの方が空も飛べて性能はウォーリーと段違い。

それでもウォーリーは不器用ながら、イヴのことを心配し、何とか力になろうと頑張ります。

はたしてウォーリーの気持は伝わるのか?

イヴにあたえられた任務とは?

ゴミに埋もれた地球は?

700年間地球を離れていた人々。

明かされる真実。

でもその時…

ウォーリー~~~!!!

どこか『地球が静止する日』と似通ったテーマがあるのですが、全然『ウォーリー』の方が出来がいいです!!

『地球が静止する…』が北風なら、『ウォーリー』は太陽といった感じ。

前者が答えを観客に丸投げしているのに対して、『ウォーリー』はエンディングのスタッフロールを使って、うまく希望のあるラストシーンを描いています。

『2001年宇宙の旅』とか『スタートレック』を彷彿とさせるネタも登場して、SFファンへのサービスも忘れていないし、なにより、子どもから大人まで楽しめる映画に仕上がっているのがいい。

私は家で映画を観ていても、いい映画を観た時は思わず拍手をしてしまいます。

見終わったあと、思わず拍手してしまいました。

『ウォーリー』いい映画でした☆


『幸せの1ページ』

2009-04-17 23:40:22 | 映画

ジョディー・フォスター主演の映画『幸せの1ページ』を借りて来ました。

監督はジェニファー・フラケット&マーク・レヴィン。

原作はオーストラリアの人気作家ウェンディ・オアーの『秘密の島のニム』

知名度抜群のジョディー・フォスターのコミカルな演技は見ていて楽しかったのですが、どちらかというと主役は彼女じゃなくて、南の島で父親と二人で暮らしている11才のニムという女の子の方。

ハリウッド版『幸せのレシピ』で完璧主義の女性シェフに引き取られる姪っ子を演じていた、アビゲイル・ブレスリンが元気に演じています。

『幸せの1ページ』っていう日本版の題名はこの『幸せのレシピ』にあやかったのかな?

小説家が登場しますが、題名はあまり映画の内容には関係ないような気がしました。

やっぱり配給元が角川映画だからなぁ(苦笑)

原題は『NIM’S ISLAND』

ジョディ・フォスターが演じるのは、都会に住む人気冒険小説家。

ところが彼女は極端な潔癖症で、極度の対人恐怖症。

自分の家の玄関から郵便受けに行くことさえできないのに、ひょんなことから南の島に暮らすニムのピンチを知り、地球を半周もして飛行機や船やヘリを乗り継ぎ、太平洋に浮かぶニムの住む島まで、本物の冒険に乗り出して行く…

すごく素材はいいのに、おしい!

美しい南の島に、科学者の父親と二人で暮らしているニムの家、ニムの友達の動物といった、とっても素敵な要素が散りばめられ、海で遭難してしまう父親、艱難辛苦を舐めながら南の島を目指す作家、そして秘密の島にやって来た”海賊”と一人戦うニムという、事件もあちこちで起きているのに、いまいち盛り上がりに欠ける…

最後の最後にならないと、ニムと父親と小説家が三人そろわないので、感情移入が難しいんですよね~

ニムがケガをしたことが、ジョディ・フォスターが家を出る決心をする重要な動機だったのに、途中から忘れさられてしまうし、ニムが友達だといって大切にしていたトカゲを、ニム自身が”海賊”と戦うためにパチンコで飛ばすなど(コミカルで好きだけど☆)、突っ込みどころもたくさん。

ジョディ・フォスターの書いている人気小説の主人公が、作者の内面の声として、実際に登場する演出は面白かったです。

尻込みしている作者を励ます本の中のヒーロー!

動物たちも面白かった☆

毒のないコミカルな映画としては楽しめました。


『レッドクリフPartⅠ』

2009-04-13 13:23:45 | 映画

テレビで放映された『レッドクリフPartⅠ』を観ました。

監督はジョン・ウー。『男たちの挽歌』やトム・クルーズが主演の映画『M:I‐2』などの作品で有名な中国出身の監督さんです。

この映画の続編にあたる『レッドクリフPartⅡ―未来への最終決戦―』が現在公開中。

「レッドクリフ」とは「赤壁」のこと。

『三国志』の中でも最も有名な「赤壁の戦い」を題材にしています。

迫り来る80万の曹操軍に、劉備率いる蜀の軍師”諸葛孔明”と、孫権治める呉の将軍”周瑜”がたった5万の軍勢で立ち向かう!

『三国志』は好きなので、やっぱり観てしまいました。

有名な劉備の妻子を救出しようと蜀の将軍趙雲が孤軍奮闘するシーンにはやっぱりジーンときました♪

張飛も関羽もよく雰囲気が出ていて、一人で何十人という敵に立ち向かっていきます。

まさに豪傑!!

劉備はちょっとオジサンすぎるかな?(イメージで勝手に美化しています♪)

トニー・レオン演じる周瑜はちょっと優男っぽいですが、戦いばかりの映画の中ではそこがまたいいのかも。

天下一の美女と名高い周瑜の妻、小喬(リン・チーリン)と周瑜のラブシーンのサービスもあったりして(笑)

金城武演じる諸葛孔明もすごく良かったのですが、負けてばかりの劉備軍にいるためか、たたくと服からすごいホコリが出るのが笑えました。

孫権の妹、男勝りで戦場にも出陣し、女を道具とする政略結婚に反対する孫尚香が観ていて一番好きかな♪

PartⅠはまだ「赤壁の戦い」の前哨戦。

劉備と孫権の同盟、孔明と周瑜の出会いや、曹操軍との戦いで二人が仕組む”八卦の陣”での戦いが見せ場です。

民を救うために死んでいく蜀の兵士たち…

息子を守るために自らの命をささげる母…

血が飛び散り、泥にまみれ、戦いの悲惨さ、残酷さにちょっと目をおおいたくなるシーンもあります。

権力と領土のために争いを繰り返し、汲々としている男たちなんてバカには違いないし、犠牲になる民や兵士には迷惑な話なのですが、これだけ大規模だとやっぱり見ごたえがあります。

戦闘シーンでの特殊効果も芸が細かい。

この映画を作るために、ジョン・ウー監督は私財もつぎ込んだとか。

中国の俳優さんには詳しくないのですが、個性的な顔立ちの人が多くて、そんなところも見ていて面白かったです。


『おくりびと』

2009-03-27 20:04:14 | 映画

滝田洋二郎監督の映画 『おくりびと』 を観ました。

主演は本木雅弘。

出演は他に広末涼子、山崎努、余貴美子、吉行和子、笹野高史、他。

第81回アカデミー賞外国語映画部門受賞作品ということで話題になっていましたね☆

納棺師という仕事を通して人間の死と生を描いた作品。

本木雅弘さんと広末涼子さんは夫婦役。

山崎努さんは納棺師として働くことになる本木雅弘さんの先輩納棺師で、その会社の社長という役回り。

会社といっても他に事務員が一人いるだけで、本木雅弘さんを入れてもたった三人だけの小さな会社です。

最初は地味な始まり…

チェロ奏者の本木雅弘。

所属するオーケストラが解散してしまい、職を失って生まれ故郷の山形に帰って来る。

女手一つで育ててくれた母親が残してくれた家。

自分たちを捨てた父親。

何とか仕事を見つけようと、給料だけに引かれて受けた面接であっけなく決まってしまった仕事は 「納棺師」 という聞きなれない仕事。

死体なんて見たこともなかった男が、いきなり見知らぬ人の体をあつかうことに…

納棺師という仕事があることもこの映画が話題になったことで初めて知りましたが、その様式美に心打たれました。

死体を清め、衣服を整え、化粧をしたりヒゲを剃る。

最初は死体を扱うことに顔をしかめ、体を石鹸で洗いまくる主人公。

周りの人々も死体にたずさわるということで偏見を持っている人もいて、広末涼子演じる妻も夫に「仕事をかわって欲しい」と頼みます。

誰もがみんな必ず死ぬ。

「死」というものが敬遠されがちな現代社会において、誰もが避けては通れない「死」をどのように受け止めるか。

祖先たちはどのように受け止めてきたか。

死者を葬り、花をたむけ、見送る「おくりびと」。

すごくジーンと心にしみてくる映画でした。

この映画が外国で評価されたのがちょっと驚き。

すごくいい映画なのですが、日本の風土から生まれた風習の描写も多々あったので、外国の人にはわかり難いのではという先入観が頭に浮かんだのです。

でも、「死」に対する人間としての気持は、どこの国の人にも通じるものなのかも知れないですね。

アカデミー賞受賞がそれを証明しているようで何だか勇気をもらいました。

作品の中で、「いしぶみ」(石文)という言葉が出てきます。

石の形や、さわり心地で気持を相手に伝えるというものですが、向田邦子さんの作品にも出てくるというのでちょっと調べてみました。

昔、まだ文字もなかった時代。

遠くにいる恋人に自分の気持にピッタリの石を送る。

その石を受け取った相手はその石を手の平で包み、石が尖っていたら病気か気持がすさんでいるのではないかと心がふさぎ、石がスベスベだったら、息災だな、と安心する。

石に自分の気持をたくす大昔のラブレター。

言葉にできなくても伝わるものってありますよね♪

逆に、言葉だけじゃ伝わらないものもある。

納棺師という仕事に反対で、ついには実家に帰ってしまう広末涼子演じる妻。

そんな妻が、納棺師としての夫の仕事を見る機会がやってきます。

それを観ていて、学校の「父兄参観」みたいに、夫婦や親子の間にも「家族参観」があったらいいのに、と思いました。

夫や父親の仕事ぶりを家族が見学する。

または妻の仕事を夫が見学する。

そうすれば、家でぐうたらしていても、少しは大目に見てむらえるんじゃないかな?(苦笑)

観終わったあと、心の中があったかくなる、そんな映画でした。